サイト開設から1年間のビジター数に見るSEO効果
僕がSEOmozをよく訪れるようになって数年になるけど、今回は初めてYOUmozに記事を投稿してみようと思う。緊張の初投稿、どうか広い心で読んでほしい。
およそ1年前、僕は自分のWebサイトを開設することにした。半導体サプライヤーのWebディレクトリを提供する企業で、名前はSemi-Directoryだ(半導体は英語で「semiconductor」)。あんまりみんなの興味を引く分野じゃないよね。でも、今回の記事はサイト自体に関するものじゃないから、ちょっと我慢して付き合ってほしい。
僕はこの記事で、自分のサイトがこの1年間に遂げた成長の程を見てもらい、SEOは実際に効果があるんだっていう証拠を提示してみようと考えたんだ(何を今さらって感じだよね)。でも、SEOが役に立つってことを、折りに触れて具体的な証拠で確認するのもいいことだと思う。
僕は決してSEOの「エキスパート」なんかじゃないけれど、SEOmozを見るようになってずいぶん経つし、それにPRO会員にもなっているから、SEOという新たな分野に進出できるという自信はそこそこあった。それに、僕が身を置いているのは半導体というすごくニッチな業界だから、自分のサイトを上位に表示させられる見込みもかなり大きいと思ったんだ。
僕はMicrosoft SQL Serverをバックエンドに使ってデータベース管理型サイトをゼロから構築し、また、自分で制御できる諸要素(サイトやページの最適化)に関しては行き届いた管理ができるよう、そのあたりを確実にするのにかなりの時間を費やした。こうした基本事項(詳しくは、SEOmoz有料コンテンツの「検索に適したWebサイトを構築するための図解入りガイド」を参照のこと)をすべて実践したら、次はいよいよ肝心の仕事、サイトのプロモーションに取り掛かる番だ!
サイトの利用増と市場進出を目指して辛抱強く取り組むなかで、僕は、いくつかのSEO施策によってビジタートラフィックがはっきりと持続的に増加したことに気付いた。
このグラフで、何か所かトラフィックが急に増えているところがあるよね。そのときに僕がどんなことをしたのかを今から説明しよう。それを読むことで、みんながまだ実践していない新しい戦略にトライする自信を得てくれるといいな。これらの戦略は僕には効果があったし、保証はできないけど、みんなにも効果があることを願っている。
1 サイト上で新しいセクションやツールを公開する
僕のサイトで最初に大きなトラフィックの増加があったのは、サイトに導入した刺激的な新ツール「Semiconductor Conference & Events Calendar」を公開した直後だ。完成には思ったより少々時間がかかったけど、おかげで僕が公開したツールはこの後、業界にそれまで類を見なかった、すごくクールでハイテクなウィジェットに化けることになる。
サイトにこんなユニークなツールを導入したことは大いに効果があったが、僕はそこで満足しなかった。自分のSEOスキルを実践するチャンスを見過ごす手はないと、僕はこのカレンダーを「ウィジェット化」し、ユーザーがカレンダーのAPIを入手して、そのウィジェットを(もちろん、僕のサイトへのリンクと一緒に)自分たちのWebサイトに埋め込めるようにしたんだ。
2 Eメールマーケティング
最初、このトラフィックの増加は羊の出産シーズンのせいかも、なんて思ったんだけど、すぐに思い出した。自分がすべての登録ユーザー、広告主、友人知人、それからインターネット農場の羊さんたち(全部でおよそ4000人)にメールを出し、新しいカレンダーの公開を宣伝していたことを。2度のメール(1つはWebサイトを、もう1つはイベントカレンダーを宣伝するもの)を出す間に、ビジター数は大幅に上昇したけど、1週間かそこらで通常のレベルに戻った。
確かにこのとき、Eメールマーケティングの効果は得られたと思う。でも、今になって考えると、このEメールキャンペーンの期間を引き伸ばし、もっと長い間ユーザーにコンタクトを取ってブランド認知度の向上を図ればよかった。
3 動的URLから静的URLへの移行
このサイトを最初に構築したとき、僕はURLのリライトについてよく知らなかった。「大変そう!」って思ってたんだ。それに、自分が使っているURLのフォーマットに何の問題も感じていなかった。ちゃんと機能しているし、スパイダーがインデックス化してくれるし、ビジターも来ている。それ以上何を望むんだってね。
でも、静的URLへの移行が検索順位の向上に役立つと聞いた僕は、SEOmozのQ&Aセクションにいくつか質問を投稿した。静的URLに移行するという大仕事に取り掛かる決心をつける前に、アドバイスを求めたってわけ。あいにく、僕のサイトはWindowsプラットフォームベースで、使っているウェブホスティングサーバーも、ドメイン名レベルでリライト処理するカスタムソフトウェアをインストールできないものだったから、404エラーページと併せて、手の込んだサーバーリダイレクトに頼らなければならなかった。退屈な専門事項はその辺にして結論を言うと……これがうまくいった。実にうまく!
検索順位はわずかに上昇しただけだけど、ビジター数はほぼ倍増した! 何より大きな変化は、サイトのURLが変数だらけのものじゃなく、それ自体が意味のあるものになったことだと思う。以下に例を挙げてみよう。
- 古いURL:
http://www.semi-directory.com/category.asp?level1=5&level2=3&level3=9 - 新しいURL:
http://www.semi-directory.com/chemical-mechanical-polishing/c9
ここからわかることはただ1つ、ユーザーは自分が求める検索語に見合ったURLを目にすると、その検索結果をより信頼しやすいってことだ。
4 気にしない!
この時期、ビジター数ががくんと落ちた。でも、全然気にしなかったよ。なぜかって? 答えは簡単、クリスマスだからだ。
うちはニッチなB2Bサイトで、トラフィックの75%以上は西半球から来ているから、みんながこの時期に休暇を取って活動を停止するのは驚くに当たらない。
年が明けてみんなが仕事に戻ったら、ビジター数もすぐ以前のレベルまで回復し、すべてが「通常業務」の状態に戻った。
5 バッジで被リンク増加
最後に実施したSEO戦略はバッジだ。バッジが嫌いな人はいない(白衣を着た科学者でもね)! 僕は(バッジを採用してくれそうなウェブマスターたちの自尊心に訴えるため)「Semi-Directory推奨サイト」とか、そんなメッセージを入れたバッジを何種類か作成し、半導体ベンダーにコンタクトを取って、そちらのサイトでこういうバッジを貼りませんかと問い合わせた。バッジを貼ったサイトには、ディレクトリでの表示を太字にして少し目立たせるっていうささやかな特典も用意した。
たくさんのベンダーがこの呼びかけに応じてくれて、関連性のあるサイトから被リンクを獲得できたし、同時に、業界におけるうちのサイトの認知度も向上させられた。やったね!
今回の記事を通して、SEOの各種戦略には本当に効果があるってことを実感してもらえただろうか。これまで僕が試したことの中で、最も如実にトラフィックの上昇につながったのは、静的URLへの移行だ。僕がさらなるレベルアップを遂げるにはどうすればいいか、何かアイデアをお持ちの人は、ぜひ聞かせてほしい。
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