グラフで見るロングテール - トップ1万キーワードでもトラフィックの18.5%に過ぎない
検索需要のロングテール部分というのは、検索エンジンが出てきたときから存在していて、検索マーケターたちは、きわめて多量のコンテンツが提供しうるこの強力な流れを利用しようと試みを続けている。
僕はこの前、Hitwiseのすばらしいデータを見つけた(1年ほど前のものなんだが、今でもきわめて意義あるデータだ)。ロングテールがどれだけ多く存在するかを端的に示すもので、ビル・タンサー氏による「ロングテールを測定する(Sizing Up the Long Tail)」と題する記事は、いくつかの統計数値を提供している。
(略)頭と胴体部分を合わせても、検索トラフィック全体の3.25%にしかなっていない! 実際のところ、上位を占める検索キーワードがトラフィックの多くを占めているわけではない。
- 検索語トップ100 ―― 検索トラフィック全体の5.7%
- 検索語トップ500 ―― 検索トラフィック全体の8.9%
- 検索語トップ1000 ―― 検索トラフィック全体の10.6%
- 検索語トップ1万 ―― 検索トラフィック全体の18.5%
つまり、すべての検索エンジンで検索語トップ1000を独占したとしても(そんなことは不可能だが)、検索トラフィック全体の89.4%は逃しているというわけだ。テールには、把握できないほど大量のトラフィックがある。これはすなわち、検索の全体像を頭の大きさが2.5センチほどの小さなトカゲで表すとするなら、しっぽ(テール)の長さが356キロにもなるということだ。
実を言うと、この調査はテールのサイズを、これでもかなり控えめに表している。その理由は次のとおりだ。
- Hitwiseのサンプルには、米国のインターネット・ユーザー1000万人が参加しており、データ全部を見れば、まだまだ多くのロングテールが存在することがわかる。
- 使用したデータセットは、アダルト関連の検索を除外してある。
- 調査対象にしたのは、(検索エンジンにとっては低調気味だった時期の)3か月分データに限っている。
わかりやすくするため、ポイントを明確に示すスッキリしたグラフを作ってみた。
上記のグラフでは、タンサー氏が分類した4つのブロックでHitwiseのデータが示すものを理解できる。
上記のグラフは昔ながらの「ロングテール」スタイルの曲線で表してあるが、キーワード需要の各レンジをわかりやすいように色分けしてある。概念的にいうと、検索キーワードトップ1万のうちの9000が形の上では「ずんぐりした胴体」に入っているといえる点に注目してほしい。タンサー氏は記事で「ずんぐりした胴体」と分類しているが、僕はどちらかといえば、まだ曲線の「頭」に属すると考えている。
ちなみに、SEOmozが無償で提供している図表のページには、もっとずっとたくさんの図表を掲載してある(^_^)
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