iPhone 5が10ポイント以上の差をつけて1人勝ち、2012年末のスマホ購入状況
この記事は、ドコモ・ドットコムが発行するモバイルビジネス・マーケティング情報誌「スマートフォンレポート」の一部を、Web担当者Forum向けに特別公開したものです。
今回は2013年1月に発表された「スマートフォンレポート vol.4」から、調査報告1「スマートフォン購入状況分析」の調査レポートをお届けする。
「iPhone 5」の人気が依然高く、結果としてSoftBank、auのシェアが拡大
当社の独自調査からスマートフォンの購入状況分析をする当コーナー。前号にて、8月はドコモの2012年夏モデルが好調であったが、9月の「iPhone 5」発売開始を契機に、au、SoftBankのシェアが急上昇し、機種別でも上位を「iPhone 5」「iPhone 4S」が占めたとお伝えしたが、10月以降もその傾向は続く結果となった。むしろその影響は、まる一ヶ月間が販売期間となった10月の方が、9月21日発売開始ということで販売日数が少なかった9月以上により顕著な傾向となって現れている。
10、11月における端末購入状況を機種別で見てみると、「iPhone 5」への一極集中状況となっており、auとSoftBankのシェアを合計すると購入者全体の約5割を占めている。9月に値下げの効果で「iPhone 5」に次ぐ人気を確保していた「iPhone 4S」だが、10月以降はシェアを落とし、「iPhone 5」とは大きく水をあけられた状況となっている。値段は高くても最新モデルを求めるユーザーが多いようだ。一方Android端末はというと、11月のドコモ新機種発売を背景にやや巻き返しを見せている。ただ、最も人気の高かった「Xperia AX(SO-01E)」でも4.9%にとどまるなど「iPhone 5」とは大きな差があり、12月以降、各社の冬モデルAndroid端末がどこまで巻き返せるのか非常に注目である(図1)。
次にキャリア別で見ると、10月においてはSoftBankが38.2%、auが36.4%と、2社で7割以上のシェアを獲得したのに対し、ドコモは25.3%にとどまり、シェアを大きく減少させた。我々が調査を開始した2012年の4月以降、ドコモがスマートフォン購入シェアにおいて3番目となったのは初めてであり、「iPhone 5」発売開始による衝撃の大きさがうかがえる。11月に入り、ドコモが2012年冬モデルを販売開始した効果でやや盛り返してはいるものの、購入シェア3番手といった状況は変わらず(31.2%)、SoftBank(34.7%)、au(34.2%)を逆転するまでには至っていない(図2)。
OS別で見ても、10月はiOSが61.0%であるのに対し、Androidが36.5%と、ここでも「iPhone」シリーズの人気が高いことが証明されている。11月に入りiOSが53.3%とややシェアを落としたものの、Android(44.9%)を依然上回っている状況である。
ここで注目したいのは、50代のシェアである。今までは10~20代といった若い層のiOSシェアが高い傾向にあったが、10、11月に関しては、それに加えて50代のiOSシェアも高くなっている。子供用に50代の方が購入したということも考えられるが、今までの調査では見られなかった傾向であり、「iPhone」シリーズの人気が世代を問わず広がっていることを物語っているのではないだろうか。ただし、60代以上のシニア層になると依然Androidのシェアが高く、これはドコモのシニア向けスマートフォン「らくらくスマートフォン」が一定数のユーザーを確保していることによるものと想定される(図3)。
11、12月にかけて各社ともAndroidの新規種を次々と投入しているが、全世代的に広がる「iPhone」シリーズの人気に対して、Androidがどこまで巻き返せるかが焦点になるであろう。キャリア別では10、11月と販売シェア第3位にとどまったドコモが、2012年冬モデルの投入で獲得シェアを取り戻すことが出来るのか、要注目である。次号では、冬商戦期の結果が反映された12、1月の動向をお伝えする。
調査対象 | 15~69歳の男女60,000サンプル ※性年代別人口構成比に合わせて60,000サンプルを回収 |
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調査地域 | 全国 |
調査実施期間 | 2012年12月1日(土)~12月4日(火) |
調査方法 | インターネットリサーチ |
調査実施機関 | 株式会社マクロミル |
この記事は、ドコモ・ドットコムが発行するモバイルビジネス・マーケティング情報誌「スマートフォンレポート」の一部を、Web担当者Forum向けに特別公開したものです。
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