スマートフォンアプリが「いつ使われているのか」曜日×時間帯で徹底解剖! 23カテゴリを比較
この記事は、D2Cスマイルで公開された記事を、許諾を得てWeb担当者Forum向けに特別公開したものです。
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デジタルマーケティング事業を行うD2Cでは、携帯電話やスマートフォンなどモバイルデバイスの特性をこういった言葉で表してきました。人々の生活に密着しているスマートフォン。朝起きてから寝るまでどのようなタイミングでどのようにスマートフォンを利用しているのでしょうか。
今回は、ビデオリサーチインタラクティブ社より無料で提供されている「Apps HEATMAP」のデータからそのヒントを探ってみたいと思います。
アプリの起動ログを「曜日×時間帯」で集計する「Apps HEATMAP」
まずはじめに「Apps HEATMAP」とは、
“Apps HEATMAPは、アプリカテゴリ別にアプリの起動ログを「曜日×時間帯」で集計し、その大小関係を濃淡で表しています。”
※ビデオリサーチインタラクティブ社 Apps HEATMAPサイトより
とあるように、以下のような図で表現され、濃い色の曜日×時間帯ほどそのカテゴリーのアプリが活発に使われていることを示しています。
ビデオリサーチインタラクティブ社の説明によると、日本全国のAndroidスマートフォンユーザー約6万人の実際のアプリの起動ログに基づき、GooglePlayストアのアプリのカテゴリーに準拠したカテゴリー単位で、集計されているとのことです。
詳細はこちらをご確認ください。
ちなみに各カテゴリーには、以下のようなアプリが含まれていると考えられます。
「Apps HEATMAP」による分類
どのようなタイミングでどのようなアプリが利用されているかを探るため、計23個のアプリカテゴリー別のHEATMAPをデスクの上に並べ、以下の観点から分類してみました。
- 平日と休日で利用傾向に違いがあるか
- 利用が活発になる曜日×時間帯はどこか
なお、今回は2015年7月のデータを活用しました(最新版として2015年8月のデータがアップされていますが、より平常時に近いと思われるデータとして)。
また、提供されている21個のアプリカテゴリーのデータと、ゲームの中では起動回数が多い「パズル」「カジュアル」の2つのサブカテゴリーをピックアップしました。
結果、ざっくりと以下の8つに分類できるのではないかと考えます(HEATMAP上の濃淡を目視で確認し分類してみたものです。厳密なものではありませんので、ご了承ください)。
- 基本パターン(使えるときはいつでも型)
- 平日朝型
- 平日昼型
- 平日朝&全日夜型
- 休日型
- 全日昼型
- 全日夜型
- 分散型
それぞれどんなカテゴリーが当てはまるか想像しながらひとつずつみていきましょう。
「Apps HEATMAP」からみた8つのタイプ
①基本パターン(使えるときはいつでも型)
モザイク状の HEATMAPを眺めていると、多くのアプリカテゴリーに共通して見られる傾向があることに気づきます。
平日の9:00頃~12:00の間、13:00頃~17:00頃がぽっかりと白くなって(=利用度が低下している)います。
「通信」「ツール」「カスタマイズ」「メディア&動画」「ソーシャルネットワーク」「写真」「コミック」「ゲーム-パズル」「ゲーム-カジュアル」の9つのカテゴリーにはこのような傾向が見られます。
逆に言うと、以下のようにとらえられます。
- 平日は朝7時頃、昼12-13時頃、夕方17時頃~深夜までの利用が活発(ピンクで囲った時間帯)
- 休日は比較的時間に関係なく利用が活発
つまり、平日の就業時間や就学時間と思われる時間帯以外は比較的活発に利用されています。
これはスマートフォン自体がアクティブに使われる時間帯を表しているように思われます。「暇があればいつも使われている」可能性が高いアプリということでしょうか。
一方で、上記の基本パターンとは明らかに傾向が異なるHEATMAPをいくつか確認することができます。
②平日朝型
「天気」「健康&フィットネス」は、平日の朝6時~7時といった比較的早い時間に利用が集中しているのが特徴です。「健康&フィットネス」には、女性のカラダのリズム管理アプリや、体重管理アプリ、歩数計などが含まれています。
いずれも「朝の習慣」として利用されていると推測されます。
③平日昼型
「ファイナンス」は、休日の利用度が極端に低くなっています。平日は12:00-13:00が突出して高くなっています。他のカテゴリーと比べて特殊な傾向です。
④平日朝&全日夜型
「ライフスタイル」「仕事効率化」は、全体的な濃淡に若干違いがありますが、平日の朝と、曜日に関係なく夜に利用が活発なようです。
⑤休日型
平日よりも休日に活発に利用されているのは、「交通」、「旅行&地域」の2つのカテゴリーです。「お出かけ」の際の検索利用が想定され、行動支援型のカテゴリーであることが改めて確認されます。
詳細に見ていくと、この2つには若干の違いがあります。
「交通」は平日朝の利用度も高くなっています。乗り換え案内をイメージすると納得がいきます。また金曜の夜17時頃から利用度が高くなっているのも興味深いところです。
一方「旅行&地域」は、土日とも朝から夕方にかけて利用度が高くなっています。「交通」と同様、金曜夜から利用度は高まる傾向にありますが、平日の朝はそれほどアクティブでないのが「交通」カテゴリーとの違いになります。
⑥全日昼型
「ニュース&雑誌」「エンターテインメント」は、比較的分散していますが、平日・休日に関わらず12:00~13:00のくっきりとした濃いラインが特徴です。
昼休みの「ひまつぶし」や「情報収集」に利用といったところでしょうか。
⑦全日夜型
「ショッピング」は、平日休日問わず20時以降の利用が活発です。中でも日曜夜が最も活発というところも興味深いです。
⑧分散型
「音楽&オーディオ」「ビジネス」「教育」「書籍&文献」は、あまりはっきりした傾向が無いように見えます。個人個人で利用するタイミングに差があるのでしょうか。
以上、23個の曜日×時間帯別のHEATMAPを眺めて分類してみました。
数字のない画像データをもとに、「似た者同士をまとめる」という作業を半ば主観的にしてみたわけですが、それぞれに分類されたカテゴリーを確認するとある程度納得感があり、利用シーンをイメージすることができます。
それだけスマートフォンのアプリが人々の生活行動に密着しているということでしょう。
今回は、アプリのカテゴリーを主軸に主な利用タイミングで分類してみましたが、生活者の属性別に24時間の利用アプリジャンルを見てみると、コンタクトポイントとしてのスマートフォン活用のヒントがより詳細に見えてくるかもしれません。
オリジナル記事:曜日×時間帯でみるスマートフォンアプリの利用動向(2015/10/01)
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