
ページ表示が遅いと41%が離脱!? グーグルがAMPに本気っぽい などSEO記事まとめ10+4本
「ページの読み込みが遅いと41%のユーザーが読むのをやめる」といった調査データから、サイト表示速度の重要性を示した記事と、グーグルがAMPに本気になっていることがわかる記事が、今週のピックアップ。
ほかにも、サーチコンソールで表示される外部リンク数の謎、近未来のECで大切なこと、ドメイン名の選び方、過去にスパムをしていたドメイン名の危険性、HTTPS証明書が無料に? などなど、SEO関連の情報を今週もまとめてお届けする。
今週は、ページ表示速度関連の記事2本をまとめて注目記事としてピックアップ。
ページ表示が遅いと41%が離脱、表示速度はモバイル時代でさらに重要に!?
2016年も高速化が重要なテーマ (Yahoo!ニュース)
アドビが実施した消費者のコンテンツに関する意識調査を元に、サイト訪問者の離脱の原因を解説した記事。
コンテンツに触れる際に、
- コンテンツが長すぎる
- 読み込みに長く時間がかかりすぎる
- 大きな端末で見るようがよさそうだ
- この端末ではうまく表示されていない
といった状況で、「コンテンツを見る端末の種類を変えるか、そのコンテンツを見ること自体をやめてしまう」と回答したのは、平均で89%だった。
コンテンツの読み込みに時間がかかりすぎた場合だけを見てみると、次のようなデータが出ている(日本だけでなく、全体の平均値)。
ロードに時間がかかりすぎた場合、どうするか?
- 見るのをやめる ―― 41%
- 他の端末で見る ―― 37%
- そのまま ―― 22%

「見るのをやめる」と「他の端末で見る」を合わせると78%で、表示速度が遅いと約8割のユーザーが、(少なくとも)その場ではページの閲覧を断念している。
スピードをユーザーが求めていることがこの調査からもわかる。「時間がかかりすぎる」が何秒かはこのデータでは示されておらず、回答者の主観のようだが、筆者が2015年12月に参加したグーグル主催のモバイルカンファレンスでは、次のようなデータをグーグル社員が紹介していた。
表示時間と直帰率の関係
- 表示時間2.4秒 ―― 直帰率13%
- 表示時間3.3秒 ―― 直帰率20%
- 表示時間9.9秒 ―― 直帰率58%
2.4秒かかると10人に1人以上は直帰してしまう。10秒近くかかると半数以上が直帰する。これを多いと見るか少ないと見るかは人によって異なってくるとしても、遅い表示が直帰を増長させることに異論はないだろう。
2016年も高速化が非常に重要なテーマになることを認識しておきたい。
AMPオシのグーグル、Search Consoleに新機能を追加
エラーを発見してAMP対応を万全にしよう (グーグル ウェブマスター向け公式ブログ)
Accelerated Mobile Pages、通称AMPは、今グーグルが最も推しているモバイルの新しい仕組みだ。2月後半のモバイル検索での正式公開予定を前に、その力の入れようはいまだかつてないほどだ。
この流れに乗ってすでにAMPに取り組んでいるウェブ担当者の役に立つツールを、グーグルはSearch Consoleに追加した。
名称はそのまま「Accelerated Mobile Pages」で、AMPページに発生しているエラーをレポートする
AMP対応を始めているのであれば、AMPエラーレポートをチェックしてみよう。
なお、AMP向けのページを公開していなければこのレポートには何も表示されない。それはそれで何も問題ない。
「グーグルがAMPにそんなに力を入れているのならば、チェックしておこう」という人は、
- AMP の仕組み
- AMP のスタートガイド
- AMPページ向けグーグル検索ガイドライン(Search Console Help)
などをチェックしておくといいだろう(ただしいずれも英語)。
日本語で読めるSEO/SEM情報
Search Consoleで総リンク数と詳細リンク数が合っていないのはなぜ?
役立つようにデータを加工しているから (グーグル ウェブマスター ヘルプフォーラム)
Search Consoleの外部リンクレポートのデータに関して、次のような質問が公式ヘルプフォーラムに投稿された。
サイトへの総リンク数の数値が異常に多くなっています。下の詳細欄とあってないようですが、これは不具合なのでしょうか?
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グーグル社員のTakeaki氏は次のように説明した。
サイトが特定できないため一般論としてコメントしますと、そういった状況が起こりうることは十分に考えられます。
サイトへのリンクに表示されるリンクは網羅的な情報ではなく関連性の高いリンクなどを中心にサンプルして表示しています。例えばひとつのサイトから多数のリンクが貼られており、かつほかのサイトからはあまり貼られていないような場合、そのひとつのサイトからのリンク情報を全て表示してもウェブマスターのメリットは少ないため、表示されないこともあります。今回のケースでもおそらくそういった理由により、サンプル リンクの数がリンク総数に比べて著しく少なくなっている理由ではないかと考えられます。
Takeaki氏が説明したことは、レポートに出てくるリンクを絶えず監視、分析している人ならひょっとしたら薄々気付いていたかもしれない。Search Consoleは、記録しているデータをそのまま提供するのではなく、利用者にとって役に立つように加工することもあると知っておくと良さそうだ。
ECサイトにとって本当に怖いのは、アマゾンではなく「ネットの神様」!?
近未来の購買行動の変化に備えよう (ネットショップ運営支援ブログ「ecバカ一代(仮)」)
小規模ECサイトが、今後ビジネスを繁栄させていくために必要な考え方を、ECコンサルタントとして著名な坂本氏が解説した記事。次のようなことを解説している。
- Amazonとの向き合い方
- 思考停止しない
- 認知負荷を下げる
- ヨーイドンの勝負をしない
- 巨人の川上に立つ
- 多モール展開には注意
- 未来のECを想像する
- そもそも本当に怖いのは
- 2020年のお買い物
- 進むべき道はどこか
- イレギュラーを担当する
- 極端な商品
- ○○専用サービス
- 「お節介」をする
- 最後に
- イレギュラーをレギュラー化する
- 捨てるべきは捨てる
- 我々は哺乳類である
前半は、ECサイトの一番手、アマゾンにどのように対抗していくべきかを述べている。対抗といっても正面からやりあったのでは当然勝ち目はない。そうではなく、アマゾンに押し潰されることなく、うまくやっていくための工夫が書かれている。
本当に怖いのは、アマゾンではなく「ネットの神様」だと主張しているところも興味を引く。ネットの神様とは「ネット上の市場原理」のことだ。「ネット上の市場原理」が具体的にはどういったものかは記事を参照していただくとして、たしかにそのとおりだろう。
後半は、消費者の購買行動が近い将来どのようになっていくかを予測し、どのような戦略を練っていくべきかを論じている。
長い記事ではあるが、特にECサイト運用者には最後までぜひ読んでほしい。さまざまな気付きを得られるだろう。
ブランド価値を創出するためのドメイン名の選び方
長らく使うものだから命名は慎重に (さくらのナレッジ)
ドメイン名を新規取得する際に考慮すべきことを説明した記事。トップレベルドメインの説明のほか、取得の際に考慮したい次の3つのポイントを挙げている。
- サイトテーマがわかる内容
- 短い単語でシンプルに
- 日本語ドメイン名はSEOに有効か?
「SEOを意識した」というフレーズが元記事のタイトルには含まれているが、必ずしもSEOとは関係ない。しかしブランド価値を創出するために大切なドメイン名の決め方が書かれていることは確かだ。
海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
titleタグとAMPがトピックの記事を今週はピックアップ。
- SEOにおける重要性が薄れている、モバイル検索では書き換えが発生しやすい、などtitleタグの最新事情
あくまでもランキングの決定において - AMPが正しく設定できているかチェックする3つの方法
Chromeと構造化データテストツール、Search Consoleの3つ
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