こうすれば、あなたもグーグルの検索結果に強調スニペットを表示できる! (後編)
この記事は、前後編の2回に分けてお届けしている。後編となる今回は、強調スニペットに表示されるのに最適な長さに関する調査結果と、調査から得られた知見を基にした「どうすれば自分のページの強調スニペットを検索結果ページに表示できるのか」の実践的な応用例を見ていこう。→まず前編を読んでおく
強調スニペットに表示されるのに最適な長さ
注目点:強調スニペットに表示される段落の長さ
強調スニペットに表示される段落の最適な長さは、40~50語ほど(約300字)だ。SEMrushによる以前の調査でも、段落は40~50語で最良の効果が得られるとされているので、この数字は確かだと思われる。
注目点:強調スニペットに表示されるリストの長さ
リストの平均項目数は4件だったが、重視すべきなのはこの数字ではない。そうではなく、リストの最大項目数を重視しよう。これが重要な理由は次の通りだ。
リストを作成するとき、(可能なら)最大8項目より長くすることを推奨する。そうするとグーグルでは「More Items...(その他のアイテム...」というテキストが表示され、これがエンゲージメントの改善につながる(図内囲み①)。
同じ理由で、箇条書きの各項目も、グーグルが途中で省略するくらいの長さにしよう。これも、リストが8項目より短い場合に役立つことがある(図内囲み②)。
注目点:強調スニペットに表示される表の長さ
リストと同様、グーグルに表示されるのは表1件あたり最大3列×7行になるという点を重視しよう。
ここでいくつか分かることがある。
リストと同様、グーグルには「143 more rows(他143行)」と表示される(図内囲み①)。
しかし、ウェブサイト「www.restaurantmealprices.com」は、実際のところ、この情報に最適なはずの情報源よりも重視されている。つまり、デニーズ自身よりも、ということだ。
問題は、デニーズがグーグルの望む表示形式(つまり表)でデータを用意していないということだ。
グーグルは以前、「more columns(他XX列)」と表示させていたが、現在はやめてしまったようで、最も関連性の高い3列だけを抽出している。
実践的応用1競合から強調スニペットを奪い取る
競合から強調スニペットを奪い取る方法は次の通りだ。
自分が10位までに表示されるキーワードのうちで、強調スニペットが表示され、なおかつそれが他者のコンテンツであるものを精査する。
自分のコンテンツが強調スニペットの形式と一致しているかチェックする。
形式に問題があるなら修正する。形式が正しい場合は、検索意図に合う回答になるよう手直しする。
改良したコンテンツをアップロードしたら、Google Search Consoleを使用してグーグルにそのページを素早く再クロールさせる。
30分もかからずにスニペットを獲得できることもあるが、たいていは数日かかる可能性が高い。
1週間以上経っても変わらない場合は、この手順を3回でも4回でも繰り返す。
例
僕は手順1と2をMozのThe Beginner's Guide to SEO(SEOビギナーズガイド)でやってみた(このガイドは、基本的なSEOコンテンツがどう見えるべきかを示す素晴らしい例だ)。いくつか表示されやすいキーワードで見ていこう。
キーワード:「How search engines work(検索エンジンの仕組み)」
Mozは1位に表示されるが、グーグルはMakeuseof.comの方が検索の意図にうまく答えていると考えている。
キーワード:「What is link building(リンクビルディングとは)」
これもMozのガイドが1位に表示されるが、強調スニペットは獲得していない。これらの例は、The Beginner's Guide to SEOが表示されることがすぐに確認できた多くのキーワードのうちの2つにすぎない。
シンプルなテキストにしたり、形式を手直ししたりすることで、Mozはこれらの強調スニペットを獲得できると思う。同様のチャンスは、誰のサイトにもあるはずだ。
さらなる一手 このプロセスで良い位置が得られたら、強調スニペットが表示されていて、自分のサイトが11位から20位、さらにそれ以下にあるキーワードにも手を広げてみよう。通常、コンテンツの更新や内部リンクの修整をしたり、プロモーションを実施したりすると、最低でもグーグルで10位までには入れる。それができたら、スニペットを獲得できる。
実践的応用2コンテンツの作成中から強調スニペットの獲得へ
スニペットはゼロから獲得するよりも奪い取る方が簡単なので、そこから始めよう。ただしこれは、継続的に新しいコンテンツを作成することが大前提だ。
新規コンテンツを作成するときは、最初から強調スニペットの表示を念頭に置き、それに合わせて作成しよう。
方法は次の通りだ。
スニペットが表示される自分のニッチ分野で、上位20件に表示されないキーワードのリストをまとめる。
グーグルがスニペットの表示に採用している形式に合わせて、新しいコンテンツを作成する。
比較など、ファネルの下位にいる人々にリーチするコンテンツから始める。件数は少ないが、コンバージョンは多くなりうる。
これを繰り返す。
このテクニックを使うと、編集チームに一息つかせてやれる。僕は何度か、クリス・ベネット氏と一緒にプレゼンする機会に恵まれたことがある。コンテンツの作成に関する同氏の重要なポイントの1つを引用すると、「トピックの概念を際立たせるためにデータを用いる場合、コンテンツの作成に重要になるのは、ブレインストーミングよりもリソースだ」ということなのだ。
さらなる一手 新規コンテンツの作成が軌道に乗ってきたら、最適化されたコンテンツがあればグーグルが強調スニペットを表示するだろうと思われるキーワードにも範囲を広げるといい。
例
キーワード:「How to choose keywords(キーワードの選び方)」
Mozは2番目に表示されている。強調スニペットを獲得するには、このページにリスト形式を組み込んでもいいし、このトピックに特化した形式の新しい記事を書いてもらうよう寄稿者に働きかけるのもいいだろう。
必ずしも整然としたリストを作成する必要はないことは覚えておきたい。たとえば、以下を考えてみよう。
以下は、アニメ『サウスパーク』に登場する「パンツの妖精」が掲げた計画で、これでも問題ないが、このままでなくてもよい。
- パンツを集める
- ???
- 利益!
次のようにもできる。
パンツを集める: パンツを集めることは、10倍の価値を持てる実証された方法だ……。
???: この2つ目の手順は謎に包まれている。ただし、この記事をリツイートしてくれた上で、あなたのメールアドレスと、特に金持ちで特にだまされやすい友人5人のメールアドレスを教えてくれたら、具体的な方法を教えよう……。
利益!: あなたはきっと、「なんだって! 話がうますぎる!」と思うに違いない。だが本当なのだ! クレジットカード番号を入力するだけで、パンツの収集と利益の生成を自動で行うシステムが使えるようになる。僕を信じて!
まとめ
サイトでできること: 強調スニペットの表示を観察するとともに、強調スニペットに表示されることを目指して、こうしたスニペットの奪取や獲得、データ重視のコンテンツ作成を始めよう。
自分でできること: ツイッターで、ドクター・ピート、ロブ・ブッチ氏、エリック・エンゲ氏、サイラス・シェパード氏、グレン・ゲイブ氏などの人々をフォローしよう。彼らは皆、強調スニペット(や他のトピック)に関する研究や知見、プレゼンテーションを公開している。それに僕も、さらに多くのスニペットを紹介するつもりなので、よかったら@SEOをフォローしてほしい(宣伝で申し訳ない)。
最後に、このGoogleドキュメントで生の数字を必ずチェックしてほしい。
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