グーグル検索の2020年1月コアアップデートで得した25サイト&落ちた25サイト。傾向と対策は?
グーグル検索アルゴリズムの大きな変動が1月13日から3日ほど続いていたことを、MozCastが示した(点線は1月13日より前の30日間の平均を示しており、これは過去の平均と一致している)。
グーグルはこの日、コアアップデートを公開したことを発表した(最近の命名規則に合わせて「January 2020 Core Update」と名付けた)。
年に数回実施している広範なコアアルゴリズムアップデートを、本日公開する。今回の名称は「January 2020 Core Update」だ。これらのアップデートに関するガイダンスは、以前に取り上げたものと変わらない。詳細はこのブログ記事を見てほしい。
Later today, we are releasing a broad core algorithm update, as we do several times per year. It is called the January 2020 Core Update. Our guidance about such updates remains as we’ve covered before. Please see this blog post for more about that:https://t.co/e5ZQUA3RC6
— Google SearchLiaison (@searchliaison) January 13, 2020
1月16日、グーグルはこのアップデートが「ほぼ完了」したと発表した。最初に示したグラフで計測された気温の動きにかなり近い。気温は、3日間にわたって急上昇した後に落ち着いた。
いくつか問い合わせがあったが、アップデートはほぼ完了した。ただし、どのコアアップデートもそうであるように、すべてが完了するまでには2週間ほどかかる場合がある。
For those who have asked, the update is mostly done, though as with any core update, it may take to two weeks to fully complete.
— Google SearchLiaison (@searchliaison) January 16, 2020
January 2020 Core Updateによる変動はほぼ落ち着いたように見える。コアアップデートの解釈は難しいこともあるが、データから何かわかるだろうか?
他のアップデートと比較した場合
January 2020 Core Updateを最近のコアアップデートと比較すると、何が言えるだろう?
次に示す図は、これまでに命名されたコアアップデートを、2018年8月(別名「Medic」)まで4件さかのぼって示している。
2020年1月のアップデートは「Medic」に匹敵するものではなく、直前3回のアップデートに近い。ただし、これらのアップデートはいずれもMozCastの平均よりはるかに高いことに注意してほしい。命名されたアップデートのすべてが計測可能というわけではないが、最近のコアアップデートはすべて検索順位が大きく変動する要因となっている。
最も大きな影響を受けたカテゴリは?
MozCastは、Google広告のカテゴリに合わせて20のキーワードカテゴリに分類されている。
影響の度合いは当然ながらカテゴリによって異なるため、カテゴリ全体の1日の動きを説明するのは難しいこともあるが、以下では、1月14日の気温が100度を超えた7つのカテゴリについて、アップデート期間(1月14日~16日)のデータを示す。
最も影響が大きかったカテゴリは「健康」で、これまでのコアアップデートで観察された一般的な傾向と一致している。
常に確認できた発見の1つは、概して、いずれかのコアアップデートで影響を受けたサイトは、それ以降のコアアップデートでも影響を受ける可能性がより高いように思われる、ということだ。
January 2020 Core Updateの勝者と敗者は?
勝者と敗者の分析は、いくつかの理由から危険でもある。
どんなデータセットを用いるかに左右される。
人は実際には存在しないパターンを見つけ出すもので、いくつかのデータポイントを取り上げて、過度に一般化してしまいやすい。
経時的な変化を測定する方法はたくさんある。
1つ目の問題を完全に解決することはできない。それはデータ分析の本質だからだ。
2つ目の問題については、これを読んでいる君たちを信じるしかない。
3つ目の問題は、変動を絶対的にも相対的にも見るようにすることで、部分的には対処できる。
たとえば、「サイトのSERPシェアが100%増加した」と知っても、その実態が僕たちのデータセットで「表示件数が1件から2件になった」にすぎないのであれば、あまり興味深いことではない。そのため、この後の表ではいずれも、MozCastの1万件あるSERP全体で、1月14日に少なくとも25件表示されたサブドメインに分析対象を制限している。また、視点を増やすために、検索上位に表示された件数もそのまま示してある。
まず、アップデートの3日間で勝者となった上位25サイトの変動率を示した。「1月14日」と「1月16日」の列は、これらの日に検索上位に表示された総数(SERPシェア)を表す。
これまでのコアアップデートについて読んだことがある人は、VeryWellHealth.comといくつかの関連サイトなど、見慣れたサブドメインを何件か確認できるかもしれない。一見してみるだけでも、このリストは「健康」カテゴリのサイトにとどまらず、InstagramやGoogle Playストアなど、キーワードカテゴリといくつかの大手サイトがうまく混在している。
次に示すのが敗者だ。「敗者」という言葉を使いたくはないし、この期間に特定のサイトがSERPシェアを増加または減少させた原因を知る術はない(コアアップデートのせいではないかもしれない)。しかし、できる限り公平なデータを提示しよう。
次に示すのは、SERPシェアの減少率が特に大きかった25サイトの変動率だ。
僕たちのデータセットで大幅に減少したのはOrbitzで、電話番号検索サイトのZabaSearchも同様だ。
興味深いことに、Very Wellファミリのサイトは、(先に示した)勝者25位に3サイトがランクインしていたが、一方、1サイトが敗者25位に入っていた。リストには、ヘルスケア関連のサイトが若干混ざっている(たとえば著名なCleveland Clinic、ただしこのサイトは主に患者向けポータルのようだ)。
このコアアルゴリズムアップデートにどう対応すればいいか?
グーグルはコアアップデートについて、次のような目的で行うものと説明している。
検索アルゴリズムとシステムに重要かつ大規模な変更を加え (中略) 全体として、関連性が高く権威あるコンテンツを検索ユーザーに提供するというグーグルの使命を果たす。
グーグルは続けて、コアアップデートでは、
ページに問題がなくても、コアアップデート後にパフォーマンスが低下することがある
ということがペナルティではなくても発生すると述べている(言うまでもなく、サイトがマイナスの影響を受けた場合、こんな言葉は慰めにもならないのだが)。
コンテンツの質が重要であることは、誰もがわかっていることだ。しかし、この定義は曖昧であり、実態を捉えにくい場合がある。コアアップデートでマイナスの影響を受けた場合は、コンテンツが訪問者のニーズにうまく合っているかどうかを評価してみる価値はある。たとえば、次のようなことだ:
- コンテンツが正確か
- 最新の情報か
- 全般的に専門知識を示す方法で書かれているか
また、いずれかのコアアップデートの影響を受けたサイトは、それ以降のコアアップデートでも変動が見られる可能性がより高いらしいこともわかっている。したがって、「Medic」以降、いずれかのコアアップデートで影響を受けた場合は、引き続き注意して見ておこう。グーグル検索の改良は常に進行中の取り組みであり、グーグルは作業を進めながら調整している。
結局のところ、コアアップデートの影響は僕たちに、グーグルのより広範な意図や、その意図にどう合わせていけば最善なのかについて、ヒントを与えてくれるものだ。
プラスの影響を受けたサイトを見て、コアオーディエンスにどう対応しているかを理解することに努めよう。
検索順位が低下した場合、その順位は意味があるものだっただろうか? 君のコンテンツは、それらの検索ユーザーの意図に本当に沿ったものだったか、考えてみよう。
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