国内&海外SEO情報ウォッチ 「海外SEO情報ブログ」の鈴木 謙一氏が、日本と海外の検索マーケティング情報をさらっとまとめて毎週金曜日にお届け。
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検索パフォーマンスレポートでお宝キーワードを発掘する方法

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グーグル検索SEO情報②

検索パフォーマンスレポートでお宝キーワードを発掘する方法
あなただけのデータを使って独自コンテンツを作れる (伊藤公助 on note) 国内情報

コンテンツを作る際にキーワードや検索意図を考えるときの定番の情報としては、次のようなものがある:

  • オートコンプリートに出てくるサジェストキーワード
  • 検索結果に出てくる関連キーワード

だが、こうした手法は誰もがやっているので似たようなコンテンツができあがってしまい、差別化が難しいという難点がある。

そこで、まったく別の方法を用いて、需要があるコンテンツの作成に利用できるお宝キーワードの発掘手法を、SEOコンサルタントの伊藤公助氏が共有してくれた。

利用するのはSearch Consoleの検索パフォーマンスレポートだ。検索結果に表示されてはいるが、実際のアクセスが(ほぼ)ないクエリに着目する。そうしたなかで複数のクエリに共通する事象から、検索ユーザーの状況やニーズを仮説として作り、コンテンツ作成に利用する。

イメージが湧くように具体的な例を出して説明しているので、詳しくは元記事の説明を読んでほしい。

この手法が優れているのは、オートコンプリートのサジェストや検索結果の関連キーワードのように誰でも同じように入手できるデータではなく、自分のサイトだけのデータを手がかりできる点だ。うまくはまれば、ほかにはない独自の価値あるコンテンツを作れる。ぜひとも試してみたい。

★★★★★
  • すべてのWeb担当者 必見!

2022年5月のポリシーオフィスアワー: インデックスされない、モーダルウィンドウ内のリンク評価、ポート付きURLへのアクセスなど
あのモンスターの名前は? (Google ポリシー オフィスアワー on YouTube) 国内情報

2022年5月のポリシーオフィスアワーをグーグルの金谷氏とあんな氏が開催した。今回2人が回答した質問は次のとおりだ(気になる質問の答えをすぐに確認できるように再生時間にリンクしてある):

検索関連の質問

  • キャラクターの名前が知りたい!(5:57
  • サイトがインデックスされない(7:09
  • サイトがインデックスされない(8:41
  • サイトがインデックスされない(10:42
  • 検索結果に表示される同一ドメインのページ数(12:09
  • Search Console のサーバーエラー表記の乖離(14:06
  • モーダルウィンドウ内にあるリンクの評価(16:32
  • Search Console に表示されるリンク(19:25
  • タイトルが書き換えられ、関係ない会社名に(23:12
  • クローラーの仕様と検索での評価(1)(24:20
  • クローラーの仕様と検索での評価(2)(29:51
  • 長期間「検出 - インデックス未登録」のページ(36:48
  • イベントページの対象期間後の対応(40:57
  • トップページのみ 404 エラー(45:55
  • 404 エラーへの対応(47:58
  • ページエクスペリエンスのシグナル(51:11
  • Googlebot からのポート番号付きアクセス(53:17

パブリッシャー ポリシー関連の質問

  • サイトでの問い合わせフォームの設置(56:12

※「オフィスアワー」は、グーグルの社員が登場して、一般のサイト運営者からの質問に回答したり、カジュアルに情報交換したりしていく動画プログラム。当初は「Google検索オフィスアワー」だったが、アドセンスとアドモブの質問も取り扱うようになって「Googleポリシー オフィスアワー」と名称変更した。

ところで、出だしの質問は、検索結果がないときに表示されるページに出てくる釣りをしているモンスター(?)の名前を教えてほしいというものだった。

釣りするモンスター

金谷氏が少し調べた限りではわからなかったそうだ。そもそも名前がついているかどうかも不明だ。SEOとは直接関係のない、こうしたお茶目な質問でもオフィスアワーでは取り上げてもらえる(しかも真剣に回答してくれる)。

ちなみに、検索セントラルのマスコットキャラクター(?)のGooglebotの隣りにいるクモのようなキャラクターの名前は「Crawly(クローリー)」だ。

alt属性を見ると名前が書かれている。

★★★★☆
  • すべてのWeb担当者 必見!

XMLサイトマップとRSSフィードを両方送信してもたいして意味はない!?
以前は推奨だったのに (John Mueller on Twitter) 海外情報

(XML形式の)サイトマップとRSS/Atomフィードはどちらも、クロール対象のURLをグーグルが発見することに役立つ。

とはいえ、グーグルのジョン・ミューラー氏は次のようにコメントしている:

両方を組み合わせて送信することには、さほど意味がない

片方で十分ということなのだろう。

しかしながら、XMLサイトマップとRSS/Atomフィードのベストプラクティスを解説した検索セントラルの記事には次のように書かれている。

Google では、最適なクロールを行うために、XML サイトマップと RSS/Atom フィードの両方を使用することをおすすめしています。XML サイトマップによって、Google はサイト内の全ページに関する情報を取得することができ、RSS/Atom フィードによって、サイト内のすべての更新情報を取得することができるからです。両者のおかげで、Google はインデックス中のコンテンツをいつも最新の状態に保つことが可能になります。

RSS/Atomフィードには一般的に、最近公開されたコンテンツのURLだけを記載する(つまり全URLではない)。ただしRSS/Atomフィードはより頻繁にダウンロードされるので、新規コンテンツの公開を早くグーグルに通知できる利点がある。

一方、XMLサイトマップは、クロール対象のすべてのURLを記載できるが、ダウンロード頻度は減る。

両方を組み合わせることで、

  • 新規コンテンツの速やかなクロール
  • クロール対象の全URLの通知

を手助けできるのだ。

だが、ミューラー氏は併用をことさら勧めてはいない。ベストプラクティスが公開されたのは2015年2月で、7年以上前だ。現在では推奨ではなくなっているのかもしれない。もっとも両方送信しても悪い影響が出ることはない。単純に、(強い?)推奨ではなくなっている可能性があるとだけ認識しておけばいいようにも思う。

★★★☆☆
  • ホントにSEOを極めたい人だけ

グーグルさん、GooglebotのIPアドレスをひっそり変更しないで
IPアドレス一覧を公開してくれたのはありがたいけど (辻正浩 on ツイッター) 国内情報

グーグルは現在、GooglebotのIPアドレスリストを公開している。以前は非公開だったのだが、公開することによる問題をほぼ解決できたとのことで、2021年11月に公開に踏み切っている。

IPアドレスで照合してGooglebotを識別するシステムを利用しているサイトにはIPアドレスリストは有用だ。しかしながら注意点がある。Googlebotの利用IPアドレスは変わることがある点だ。

つい最近も変更があった。so.laの辻氏が気付いて教えてくれた。

辻氏が指摘するように、更新してもグーグルは告知してくれない。手動での確認は忘れてしまう可能性があるので、最新版を定期的に自動取得するような仕組みを構築しておくと安心だ(そもそもリストがJSON形式で提供されているのは機械的に自動処理するためだ)。

★★★☆☆
  • GooglebotのIPアドレスを取得しているサイトのすべてのWeb担当者 必見!
  • 技術がわかる人に伝えましょう

Yahoo! JAPANがパスワードレス認証で問い合わせ25%減、ログイン時間2.6倍速に
最も普及しているがパスワード認証には問題あり (web.dev) 国内情報

Yahoo! JAPANがパスワードレス認証を実装した成功事例を、グーグルの技術者向けサイトのweb.devが公開した。「パスワードレス」認証とは、パスワードを使わず、SMS認証や生体認証だけを使う仕組み。

パスワードレス認証でYahoo! JAPANは次のような成果をあげたそうだ:

  • 問い合わせを25%削減
  • ログインにかかる時間が2.6倍速く

パスワードを使った認証は最も一般的で幅広く利用されているが問題点がある。代表的なのは次だ:

  • 不正アクセスの被害を受ける可能性が高い(例: パスワードを使い回すユーザーが多いので、パスワードリスト型攻撃に弱い)
  • パスワード関連の問い合わせが多い(例: パスワードを忘れた)

こうした状況に対策すべく、Yahoo! JAPANはパスワードレス認証の採用に踏み切ったのだ。採用にあたっては次の取り組みを実行した:

  • パスワードに代わる認証手段の提供
  • パスワードの無効化
  • パスワードレスなアカウント登録

それぞれの詳細は参照元記事で読んでほしい。

SEOに直接関わる記事ではないが、ユーザー認証を利用しているサイトにとっては、セキュリティ強化およびユーザー体験向上の一環としてパスワードレス認証を検討するきっかけになるかもしれないと思い紹介した。

とはいえ、パスワードレス認証には、これまでとはまた異なるデメリットもあるし、実装はパスワード方式ほど簡単ではない。検討にあたっては、技術面を担当するチームと入念に打ち合わせを重ねてほしい。

★★★★☆
  • パスワード認証を利用しているサイトのすべてのWeb担当者 必見!
  • 技術がわかる人に伝えましょう

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