中国人の越境EC購入、日本の商品が最多「越境ECサイトの利用実態調査」【バイドゥ調べ】
近年、中国を中心に訪日観光をきっかけとした越境ECによる日本製品購買の動きが広まっている。観光庁が2018年6月に発表したレポートによると、取引規模は約3500億円と推計されている。越境ECでは、中国人消費者による日本事業者からの越境EC購入額は前年比25.2%増の1兆2978億円(経済産業省,2018年4月)と発表されている。
そこで、中国の検索市場において第1位のシェアを有するバイドゥは、北京市、上海市など中国在住の中国人2,000人を対象に、中国国内における越境ECサイトの利用実態に関するアンケート調査を実施した(調査時期:2018年10月24日~ 2018年11月8日、有効回答:2,000サンプル)。
越境ECサイト利用のきっかけは周囲の人のすすめがトップ、女性では半数以上と多い
越境ECサイト利用のきっかけを聞くと「家族・友人・知人におすすめされたから」がトップで、女性では半数以上という結果となった。
「海外ブランドの商品を使ってみたかったから」「興味がある商品があったから」が2位・3位に続き、越境ECサイト購入金額が高くなるほど、きっかけとして多い。
「海外旅行に行った際の商品が良かったから」は2割程度。越境ECサイト購入金額・1年以内利用回数、また世帯年収が高いほどきっかけとして多い。中でも、「日本製品が良かった」のは全体で5割。北京・天津/広東省の女性では6~7割と、旅行きっかけで越境ECサイトを利用する場合もあることがわかる。
越境ECサイトで購入する商品は、日本が最多。特に女性の高額購入者が多い
越境ECサイトでどこの国の商品を購入するか聞くと、日本が最も多く、特に女性の越境ECサイト高額購入者が多い結果となった。
居住地別でみると、日本の商品購入は北京・天津在住者で多く、重慶・四川省在住者は少ない傾向。
日本商品購入率は、越境ECサイト利用回数別では差が無いが、購入金額別にみると、購入金額が高いほど日本商品購入率が高い傾向があるとわかる。世帯年収別では、日本商品購入率に特に傾向はみられなかった。
越境ECサイトの表示言語は「日本語のサイトが、自動翻訳されているサイト」が9割
「買い物する」・「閲覧はする」の割合が最も高いのは「日本語のサイトが、自動翻訳されているサイト」で9割程度という結果となった。
いずれの表示言語も「買い物する」・「閲覧はする」の割合が高いのは男性30代。一方、女性40代はいずれの言語も低めであった。
「全て日本語のサイト」で「買い物する」を選んだのは越境ECサイト利用者で2割程度。「閲覧はする」を含めると半数近いが、英語のみのサイトよりも「買い物する」・「閲覧する」は低い。
・平成30年版観光白書について(概要版) 観光庁平成30年6月
http://www.mlit.go.jp/common/001237304.pdf
・電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました~国内BtoC-EC市場規模が16.5兆円に成長。国内CtoC-EC市場も拡大~(経済産業省、平成30年4月25日(水))
http://www.meti.go.jp/press/2018/04/20180425001/20180425001.html
調査概要
- 【調査目的】中国国内におけるECサイト・越境ECサイトの利用実態の把握
- 【調査対象】20-59歳男女、下記の条件にあてはまる
- ・北京市、天津市、上海市、浙江省、江蘇省、広東省、重慶市、四川省居住者
- ・越境ECサイトまたは国内のECサイトを半年に1回は使用したことがある
- ※Baidu調査モニター会員(中国本土に約1,700万の調査会員を保有)
- 【調査方法】インターネットリサーチ
- 【調査期間】2018年10月24日(水)~ 2018年11月08日(木)
- 【有効回答】2,000サンプル
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