「IT部門が企業のデジタル化をリードしている」と考えるCIO/ITリーダーは、約2割に留まる【ガートナー調べ】
IT部門が「経営トップにとっての価値」を高めていくための6つのポイントについても言及。
2020/12/11 16:00 調査/リサーチ/統計 | 調査データ
ガートナー ジャパンは、「自社のデジタル化にIT部門がどのように関与しているか」を、企業のCIO/ITリーダーを対象に質問した結果を発表した。2020年6月に、国内の年商1,000億円以上の企業を対象に実施し、321人から回答を得ている。この調査結果は11月17~19日にオンライン開催された「Gartner IT Symposium/Xpo 2020」において発表された。
デジタル化へのIT部門の関与、「取り組みをリードしている」は2割ほど
それによると、「自社のデジタル化に、IT部門が関与しており、取り組みをリードしている」は23%だったが、「関与しているが、取り組みのリードはしていない」40%、「関与していない/分からない」37%となり、IT部門がデジタル化推進に寄与していない企業が多かったという。
講演を行った同社シニアディレクターの片山博之氏は、「経営トップにとっての価値」をIT部門みずからが高めていく方策として、以下の6つのポイントを挙げている。
- システムを止めない
- 「ビジネスからの要求待ち」から「ビジネスに自ら提案」への変化
- 「コストとリスクに注力」から「コストとリスクと価値に注力」への変化
- 「リモートワークのサポート」から「働き方改革のリード役」への変化
- 「失敗をしてはいけない」から「失敗から学ぶ」への変化
- 「プロジェクト中心管理」から「プロダクト中心管理」への変化
片山氏は「経営トップにとって当たり前の領域であるにもかかわらず重大インシデントが多かったり可用性が低かったりするならば、できるだけ早くこの領域の改善を進めます。すでにこの領域で目標レベルを達成しているならば、次に注力すべきは、顧客価値の増大となります。IT部門がこの顧客価値を高める活動に注力し、それを実現できれば、経営トップにとってのIT部門の価値は一気に高まります」と指摘したうえで、どのような指標を使って経営トップに分かりやすく見せるかが重要だとコメントしている。
調査概要
- 【調査対象】国内の年商1,000億円以上企業のCIO/ITリーダー
- 【調査時期】2020年6月
- 【有効回答数】321人
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