コロナ後のマーケティング課題、マーケ/CRM担当の4割が「顧客との関係性構築」と認識【アドビ調べ】
アドビは、「アフターコロナに向けたデジタル戦略に関する調査」の結果を発表した。BtoB企業の経営層、営業管理職、マーケティング担当者約1,000人から回答を得ている。
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コロナ禍で営業活動の減少に直面
まず自社の業績の変化を新型コロナウイルス感染症拡大の前後で比較すると、「コロナ禍以前と比較して業績が縮小した」としたのは36.1%。これをデジタルマーケティングツールの導入の有無で見ると、「導入あり」企業では縮小したとの回答が27.1%に留まったのに対し、「導入なし」企業では40.3%まで増えている。
「コロナ禍で直面したビジネス課題」としては、「新規商談や営業活動の減少」40.4%が特に多く、「既存顧客の深耕営業の減少」24.5%、「予算の削減」23.4%、「デジタル化に関する知識やスキル、経験者の不足」23.0%がそれに続いて並んだ。対面営業の機会が制限され、デジタル化を進めるのもままならず、予算削減となっている負のスパイラルがうかがえる。
こうした状況に対し、「コロナ禍に見直したマーケティング戦略」を従業員側と経営層側に聞くと、従業員側(マーケティング/CRM担当)は「オンライン商談の導入・強化」48.9%、「オンラインセミナーの活用」42.0%などをあげているが、経営者側はほぼすべての対策で従業員側の意識を下回っていた。「特に変化/見直しはしていない」42.0%が唯一上回るなど、危機感のなさが感じられる。
「アフターコロナのマーケティング課題」についても、従業員側からは「顧客との関係性構築」44.1%、「リードの獲得」39.3%、「顧客のニーズ/アンメットニーズの把握」38.1%など、具体的な項目があがる一方、経営者側は「特にない/わからない」31.8%が上位になるなど、現状認識に差が目立つ。
コロナ以降デジタル化の流れはさらに加速
「コロナ禍に見直したマーケティング戦略」を、「デジタルマーケティングの導入あり」と「デジタルマーケティングの導入なし」で比較すると、当然ながら「導入あり」の企業ほど、「オンライン商談の導入・強化」「オンラインセミナーの活用」などが「導入なし」の企業を大きく上回っている。顧客との接点のデジタル化に注力していることがわかる。
また、経営層が考える「アフターコロナのマーケティング課題」を、「デジタルマーケティングの導入あり」と「デジタルマーケティングの導入なし」で比較すると、「導入あり」では「デジタルツールを活用した業務プロセスの改善」42.6%、「デジタルツールを活用した新たなビジネスモデルの構築」41.6%などビジネスモデル変革を視野に入れているが、「導入なし」では「新規顧客への営業促進」32.1%、「既存顧客への営業促進」28.6%など、旧来型営業への注力が上位だった。
ただし最後に「今後、継続して投資するマーケティング活動」を聞くと、「オンラインセミナー」76.0%、「オンライン商談」74.3%、「ニュースレターやメルマガ」71.5%への投資を増やすという会社が多い。一方で4マス広告やイベント/展示会は2割前後に留まっている。コロナ以降デジタル化の流れはさらに加速すると推測される。
調査概要
- 【調査対象】デジタルマーケティングツール認知者、およびB to B企業に勤めるマーケティング/CRM部門の担当者、経営層/業務改革担当者/営業管理職
- 【調査方法】インターネット調査
- 【調査時期】2021年9月3日~10日
- 【有効回答数】1,040人
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