データ分析は、マーケッター視点で:第7回 コミュニケーション設計②
- 編集部の見解や意向と異なる内容の場合があります
- 編集部は内容について正確性を保証できません
- 画像が表示されない場合、編集部では対応できません
- 内容の追加・修正も編集部では対応できません
(2)コミュニケーション分析
分析においては、2つのアプローチがあります。「プロセス分析」と「関係性分析」です。
「プロセス分析」は、上記の様に、そのプロセス順の通過率を分析するもので、ネット中心のコミュニケーションの場合、ブランドサイトやキャンペーンサイトを軸に、比較的実施しやすいと思われます。
しかし、もう一つの「関係性分析」は、もっと複雑で、分析も難易度が高いです。これは、「コミュニケーション・プロセスが、必ずしもブランド側で設計した順番にはならない」という前提に立っています。
みなさんも、一消費者として考えて頂ければ分かると思いますが、あるブランドとの最初の接点は、ネットだったり、店舗だったりする場合もあるわけで、必ずしもテレビとは限らないですよね。
今は、高度経済成長期の様に、「TVCMを打って、店舗面積を確保してキャンペーンをすれば、売上は上がる」という時代ではありません。インターネットや検索、ソーシャルメディア、デジタルメディアの普及もあり、その順番は非常に複雑です。
この関係性分析は、「各施策と売上の関係性」「各施策同士の関係性」を分析することで、“有効なプロセスを後から導き出す”という事になります。
ただし、この場合は、テレビの広告費・露出時間、インターネットの広告費・検索量・発言量、店舗面積、等、様々なデータが必用で、且つその中にはデータ自体の入手が困難な為、各データを入手する為の様々な協力者が必要となります。
次回(第8回)は、「マーケッターとサイエンティスト」について触れてみようと思います。
本件に関するお問い合わせはこちら
連載記事一覧
データ分析は、マーケッター視点で
第1回 デジタル&データの潮流① - ビジネス変革:デジタル・イノベーターの台頭
第2回 デジタル&データの潮流②
- データの多様化:接点の実績が全てデータ化されていく
第5回 顧客分析のポイント③ - 商品ファンから企業ファンへ
第6回 コミュニケーション設計① - コミュニケーションの全体設計
第7回 コミュニケーション設計② - コミュニケーション分析
第8回 コミュニケーション設計③ - マーケッターとサイエンティストの連携
第9回 施策効果① - MMM(マーケティング・ミックス・モデル)
【筆者紹介】
山崎 浩人
広告会社でマス広告、コールセンターでCRMを手がけ、携帯事業者でキャリアレップCEO、電通・CCI出資のクロスメディア事業CEOを勤めた。
その後、外資広告社で企業のブランド戦略やグローバル戦略を支援。現在も戦略系コンサルを担う。
・2012年 日本広告主協会Web広告研究会「Web人 of the year」受賞
・講演例:「反グローバリズム時代の企業成長とブランド理念」
https://www.is-assoc.co.jp/seminar20160120/
ソーシャルもやってます!