マクロミルが自社の購買履歴データ「QPR」を基に実施した「2024年下半期市場規模拡大・縮小ランキング」によると、市場規模拡大ランキング1位は食品部門のが「米」、日用品部門は「その他ボディケア化粧品」だった。調査対象カテゴリは食品と日用品、対象者は沖縄県を除く全国15~79歳の男女、期間は2024年7月1日~10月17日。
食品部門の市場規模拡大上位は「米」「米飯加工品」「畜産珍味」
市場規模拡大ランキングで食品部門の1位は「米」で前年比42.3%増、2位はパックご飯の「米飯加工品」で同31.0%増、3位はカルパスやビーフジャーキーなどの「畜産珍味」の同28.9%増だった。
一方、市場規模縮小ランキングでは、「その他雑酒」がトップで前年比59.2%減、次いで「食品贈答品」が同38.0%減、「酒類を含むセット商品」が28.3%減だった。
食品部門の市場規模拡大ランキング(左)と市場規模縮小ランキング(右)(出典:マクロミル)
日用品部門の市場規模拡大トップは「その他ボディケア化粧品」。縮小では「鍋・釜類」
日用品部門の市場規模拡大ランキングのトップは「その他ボディケア化粧品」で前年比79.8%増、2位は「その他男性化粧品」で同69.1%増、3位は「電子蚊取り器」の同66.3%増だった。
市場規模縮小ランキングでは、「鍋・釜類」がトップで同48.4%、次いで「一般用検査薬」が同43.5%減、「レッグ・フットケア」が同38.3%減だった。
日用品部門の市場規模拡大ランキング(左)と市場規模縮小ランキング(右)(出典:マクロミル)
観測史上最も暑い夏だったことから、「その他男性化粧品」が増加
「その他男性化粧品」の市場規模を性別・年代別に見ると、男性全体では前年比65.1%増で、男性の40歳~60歳代の購入が伸長した。伸長した順は、男性60歳代が同121.0%増、男性40歳代が同92.7%増、男性50歳代が同79.1%増。女性による購入も伸長しており、女性全体では同78.2%増となっている。
日用品部門2位の「その他男性化粧品」のなかでも「洗顔シート」の商品が同カテゴリをけん引。2024年6~8月は観測史上最も暑い夏だったことが気象庁より発表されており、市場規模拡大につながった要因の1つだと推測される。
「その他男性化粧品」カテゴリの市場規模(性年代別)の前年比(出典:マクロミル)
「南海トラフ臨時情報」の発表で、備蓄食品・防災グッズ市場が拡大
日用品部門4位のカセットコンロなど「その他調理器具」が前年比59.6%増、9位はカートリッジ・ガスボンベといった「ガス部品」で同36.4%増だった。
一方、食品部門上位の「米」「米飯加工品」「包装餅」と、ランク外の「水」の100人あたりの購入金額を日次推移で見ると、2024年8月8日の「南海トラフ地震臨時情報」発表後に「水」と「米飯加工品」が急上昇、以降も高めに推移した。災害に対する警戒から、備蓄目的で購入された様子がうかがえる。
「米」「米飯加工品」「包装餅」「水」カテゴリの100人あたり購入金額 日次推移(出典:マクロミル)
調査実施概要
- データソース:QPR(消費者購買履歴データ)
- 分析対象者:全国(沖縄県を除く)15~79歳の男女
- 対象カテゴリ:JICFS食品・日用品
- 集計期間:2024年7月1日~10月17日(前年比:2023年7月1日~10月17日)
- ランキング作成方法:市場規模を表す当社の独自指標「100人あたり購入金額」において、集計期間内におけるカテゴリ全体の購入者数が100人以上の項目に絞り込み、その他を含むカテゴリを除外したランキングを作成。また、前年伸長率を正しく判定できるよう一部データ誤差削除
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オリジナル記事:2024年下期に市場規模が拡大・縮小したのは? 拡大したのは食品ジャンル「米」、日用品は「ボディケア化粧品」
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