プレゼンテーションを成功させるフレームワークとスキル(後編)
この記事は2回に分けてお届けしている。前回に続いて、SEOのためのプレゼンテーション・スキルについて見ていこう。
表現の仕方も重要だ
オンラインメディアと同じで、プレゼンテーションでも、内容(つまりコンテンツ)がものすごく重要だ。でも、プレゼンテーションでは、内容以上にとまでは言えないにせよ、表現の仕方もやはり大切だ。
私たちはこれまでSEOや他の分野のプレゼンテーションに参加して、すばらしい内容がぎっしりつまっているのに、見せ方がひどくお粗末なせいで集中力を保てず何も学び取れないという経験を何度もしてきた。反対に、プレゼンテーションの最中はすごく楽しかったけれど、あとで振り返ってみると、得るものがあまりなかった、というケースもいくつか思い出せる。
舌先三寸の特訓速成講座を受けろなんて言うつもりはないけど、プレゼンテーションを生かすも殺すも表現の仕方次第だってことは、絶対に知っておく価値がある。
SEOプレゼンテーション
前後編の2回でお届けしているこの記事の最後の締めとして、今まで述べてきたポイントを、SEOに絡めて話すことにしたい。
SMXで基調講演をする場合を考えてもいいし、会社のCEOにSEOはインチキではないとわからせる場合を想定してもいい。
リンクビルディングのプレゼンを、前編で説明したGOERモデルに当てはめて組み立ててみよう。
目標設定――聴衆がこのリンクビルディングのプレゼンテーションに求めるものを見極める。もし、プレゼンを行う場がSMX Advancedなら、なぜリンクが重要かという説明は不要だが、相手が潜在顧客の場合は、リンクが何かさえ知らないなんていうこともざらにある。
骨子作成――リンクビルディングに関するあなたの知識は、自分が思っているよりもおそらく豊富なはずだ。それをすべて紙に書き出して、「目標設定」でわかったことをベースに、それぞれを検討して本当に有用なものだけを抜き出し、それらのポイントを中心にプレゼンテーションを組み立てよう。つまるところ、これらは重要な要素なんだから!
肉付け――リンクビルディングに関して何か個人的な体験談などはあるだろうか? あるいは独自のアイデアとか? そういう話があれば聴衆の記憶に残りやすいので、しっかりプレゼンに組み込もう。
推敲――現実的になろう。たった20分の持ち時間で、リンクビルディングに関するテクニックすべてを話すのは無理。自分が本当に取り上げたいことにきっちり的を絞り、うまく仕上げよう。
こうしたプレゼンテーションでは往々にして、たくさんの技術的な情報を盛り込むことが必要になる。前編で示した聴衆の分類でいう「科学/事実型」の人がプレゼンテーションを準備しているのなら、そうした情報を組み込むのは朝飯前だろうが、それ以外のタイプの人にとっては大変な作業にもなるかもしれない。時間をかけて、話すべき技術情報を誰にでもわかるような形式でまとめよう。大きくてわかりやすい図表を使い、可能なら、プレゼンで話す各キーポイントを図示しよう。
実際の話、SEOmozにはこうした図表のお手本がたくさんある。ランドがWhiteboard Fridaysでどれくらい頻繁にこうした図表を使っているか思い出してみて。それからイラスト化したGooglebotなんかも、1度見たら忘れられない。
また、こうした技術的/専門的な内容の濃いプレゼンテーションでは、具体例を示すことも重要になる。たとえば、今実際に実施しているリンクビルディングの例を聴衆に示すことができれば、より話の信憑性が増すし、セッションが終わった後で、学んだことを思い出してもらいやすくなる。
同じ意味合いで、前編で示した4種類の聴衆の第4のタイプに属する懐疑的な聴衆向けに、追加のリソースも提供するべきだ。持ち帰ってゆっくり検討できる資料を提供しよう。
最後に、これはプレゼンテーションのスキルに関する話じゃないけど……ついでだから言っておくと、プレゼンテーションを最大限に利用するのを忘れないようにすることだ。フォローアップのブログを書き、使ったスライドにリンクを張ろう。プレゼンテーションで何か新しいことを指摘されたなら、必ずそれに関するブログ記事を書くこと。それから、可能であれば、セッションについて自分に声をかけてきた人に連絡を取ってみよう。
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