エンゲージメントは顧客の声に耳を傾けることから始まる
エンゲージメントは顧客の声に耳を傾けることから始まる
●編集部 ソーシャルメディアの効果をあらわす言葉として「エンゲージメント」がよく使われますが、適切な訳語がありません。どういった意味合いで捉えるべきでしょうか。
●ジョシュ 「エンゲージメント」にきちんとした日本語の訳が存在しないのは、英語でエンゲージメントと言っている人も、実は自分たちが何を言っているかわかっていないからだと思います(笑)。
実際にエンゲージメントはいろんな意味があると思うのですが、理解しづらいのは抽象的な意味合いのまま捉えようとするからであって、具体的なものに落とし込むと理解しやすいです。たとえば、人々がそのブランドについての会話にどれだけ多くの時間を費やしたのか、どのくらいの量の会話が行われたのか、といったものです。
エンゲージメントという1つの抽象的な表現ではなくて、ブランドリレーションシップのレベルに落とし込んでいろんな要素があると考えた方がわかりやすいかもしれません。
たとえば、実際に何パーセントの人たちが自分たちのことを他人に対して推奨してくれているのか、何人の人たちが自分たちのことを語ってくれているのか、語っている内容を何人の人たちが読んでくれているのか、またソーシャルメディア上で人々がどのくらいの熱意で活動しているのか、といったものがエンゲージメントの重要な要素になります。
したがってエンゲージメントには、明確に1つの「これ」という意味があるわけではなくて、複数の要素が絡み合って状況に応じて変わっていくものだと思います。
「エンゲージメント」という概念は、「ブランド」とよく似ています。ブランドは非常に広いコンセプトを含んでいて、ブランドを理解するためには、認知度であるとか、ポジティブなコメントやネガティブなコメントで語るとか、あるいはクオリティという、さまざまな側面を見なければ理解できません。
そういう意味では「エンゲージメント」という単語はソーシャルメディアを語る上で便利なものですが、そこにはいろんな要素が含まれており、単純ではありません。
●編集部 最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
●ジョシュ 私たちの調査データを見ると、日本人はかなりソーシャルメディアに積極的に関わっています。しかしながら、大手企業のマーケターはそれを認識していないか、認識していたとしてもソーシャルマーケティングを有効に活用できていないように見えます。
エンゲージメントは、まずは人々が自分たちについて何を話しているのかということに、企業が耳を傾けることからスタートします。そこから、顧客との最も良い接触方法が、自ずと明らかになると思います。
1995年以降、インターネットが非常に重要な役割を果たすようになり、インタラクティブ広告もどんどん活発になってきました。そして、これから10年はもっともっとソーシャルアプリケーションの利用について人々の理解が深まっていくはずですから、今がまさに企業が取り組むべき最良のタイミングだと思います。
●編集部 ありがとうございました。
フォレスター・リサーチ
- 本社所在地 ● 米国マサチューセッツ州、テクノロジー・スクエア
- CEO ● George F. Colony
- 設立 ● 1983年
- URL ● http://www.forrester.co.jp/
- 事業内容 ● フォレスター・リサーチ(Forrester Research)では、25年間にわたって中立的な立場からテクノロジーとビジネスに関するリサーチを実施。世界中で2,400社以上の顧客を対象に、テクノロジーの変化がビジネスに及ぼす影響についてアドバイスやコンサルティングを提供する。
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