グーグルのアルゴリズム更新は同時多発的
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グーグルのアルゴリズム更新は同時多発的
アルゴリズム分析が困難な理由の1つ (Matt Cutts (mattcutts) on Twitter)
グーグルは、検索キーワードに完全一致するドメイン名であっても質の低いページの評価を下げる「EMDアップデート」を9月28日に実行した。
このタイミングで、EMDとは関係ないサイトの順位が下がった件についてツイッターで尋ねられた質問に対して、グーグルのマット・カッツ氏が次のように答えている。
(グーグルでは)複数のアルゴリズム更新が絶えず進められている。あなたのサイトはそのEMDアップデートではなく、別のアルゴリズムの影響を受けたようだ。
(グーグルでは)1年に500以上のアルゴリズムが導入されているため、1日に1~2個は変わっているということになる。今回も、EMDに関するアルゴリズム更新と同じ期間内に少なくとももう1つ別のアルゴリズム変更が実施したことを確認している。
これらのマット・カッツのツイートを見てWebmasterWorldのフォーラム管理者がこんなふうにコメントしていたことを筆者は思い出した。
パンダアップデートに先立っていくつかの分野の検索結果にここ数日間たくさんの変化があった。実際、比較的大きめの更新が何件か立て続けにあったために、それらがまとまって、いくつも分野に影響する本当に大きな1つの更新があったように見えたのかもしれない。
グーグルは透明性を増すためにアルゴリズム更新の内容を公式・非公式に発表することがある。しかしそれらはほんの一部分にすぎない。大小含め年間に500以上の更新が実行され、複数の更新がほぼ同じタイミングで導入されることもある。アルゴリズム更新の分析がいかに難しいかがわかるだろう。
グーグルが公式に発表したアルゴリズム更新の正しい情報を知っておくことは大切だ。だからといって順位変動が起こったときにアルゴリズム更新の内容を分析することは一般のウェブ担当者には困難だし、そもそもそんなことをする必要もないと筆者は考える。
オーソリティサイトへ発リンクすると評価が高まるのか
発リンクの目的を考える (High Rankings Search Engine Optimization Forum)
パンダアップデートやペンギンアップデートのことを考慮すると、オーソリティサイトにもっと発リンクすべきなのだろうか?
トップページからは何本くらい発リンクしたらいいだろうか? 多すぎるとリンクジュースが失われるだろうか?
こんな質問がHigh Rankingsフォーラムに投稿された。
検索エンジンは、有益なサイトに対してたくさんリンクを張っているサイトを「ハブサイト」として評価するとも言われているし、関連する論文も出している。しかしそれは、オーソリティサイト、たとえばヤフーやウィキペディア、政府のサイトにリンクを張れば自分のサイトの評価も上がるというような単純な話では絶対にない。
外部サイトに向けてリンクを張るのか、張るなら何本にするのかを決めるのは、ユーザーにとってそのリンクが意味があるかどうかによる。検索エンジンを対象にして決まるものではない。
Googlebotの確認にはDNS逆引きを
IPアドレスではチェックしない (Google Webmaster Help Forum)
サーバーにアクセスしているロボットがGooglebotであるかどうかを確かめるには、DNSを逆引き(リバースルックアップ)してgooglebot.comドメイン名として使われているIPアドレスかどうかをチェックするといい。
グーグルのジョン・ミューラー氏は上のように公式ヘルプフォーラムでアドバイスした。
サイトにアクセスしているのがGooglebotかどうかをサーバー側で判断する場合に、Googlebotが使うIPアドレスかどうかをチェックするという手法が使われていることがある。しかし、実はそうしたIPアドレスのリストだけでは判断しない方がいい。GooglebotのIPアドレスは変更されたり追加されたりすることがあるからだ。そのためグーグルは、GooglebotのIPアドレスを公開していない。
そのIPアドレスがGooglebotに割り当てられたものかどうかは、DNSの逆引き(リバースルックアップ)で確認できる。またGooglebotを振り分けするときはIPアドレスよりもUser-Agent(ユーザーエージェント)を条件にすることが推奨される。
グーグル、「重大な問題が起こったらとにかくメールします!」
何も教えてくれないよりはかなりマシ? (Official Google Webmaster Central Blog)
「サイトに重大な問題が発生したときには登録メールアドレスに通知メールを送信する」という趣旨の案内がウェブマスターツールから届いた出来事を2週間前のこのコーナーで紹介した。
ほぼ同じ内容を案内する記事が、英語版のウェブマスター向け公式ブログに公開された(続いて同様の内容が日本語のウェブマスター ヘルプフォーラムでも公式に投稿された)。
その後に入ってきた情報から考えると、やはり、転送設定が有効になっていないアカウントに対しては転送設定を強制的に有効にしたうえで通知を送ってきているようだ。筆者の場合は有効にしてあるアカウントで予備アドレスとして登録していたモバイルアドレスになぜか送信先が入れ替わっていてモバイル宛てに通知が送られてきた。
この通知はあくまでも「サイトで重大な問題や重要な問題が検出された場合に通知しますよ」というお知らせだ。この通知に対して何らかのアクションを起こす必要はない。「どうしたらいいのだろう?」と慌てふためいているサイト管理者をグーグルの公式フォーラムで見かけたが、心配することはない。
わずらわしいタグの張り替えともおさらば、グーグルがタグ管理に便利なツール「タグ マネージャ」を公開
タグのおまとめ管理が可能に (Analytics Blog)
グーグルは、「グーグル タグ マネージャ(Google Tag Manager)」という名称の、タグを一元管理するツールを公開した。ここで言うタグとは、GoogleアナリティクスのトラッキングコードやAdWordsのコンバージョンタグなど何らかの計測や処理を行うためにページのHTMLに挿入するJavaScriptやHTMLのコードを意味する。
アクセス解析、リスティング広告、広告ネットワーク、A/Bテストなど、複数のツールやサービスを利用していると、その数だけページにタグを挿入しなければならない。コンバージョン測定タグのように特定のページだけに貼るタグもあれば、特定のカテゴリの記事ページだけに出すタグもあるし、カスタマイズしたり新しいバージョンが出たりしたら張り替えが必要になる。不要になれば削除しなければならない。
そういった面倒な管理を楽にするのが「タグマネージャ」というものだ。タグマネージャのタグだけをサイトに貼っておけば、あとはどんな条件でどんなタグをページに出すのかは、タグマネージャの管理画面で指定するだけでいい。追加や削除、更新が発生したときは計測対象のページに埋め込んだタグではなくタグマネージャの管理画面を操作するだけで済む。
もちろんグーグル タグ マネージャは、グーグルのサービス用のタグだけでなく、サードパーティ製のツールのタグもサポートしている
今のところインターフェイスは英語でしか提供されていない。しかしアユダンテさんが、仕組みの紹介とともに使い方を非常に丁寧に解説している。タグマネージャに興味があれば、こちらの解説を参考にしてさっそく使い始めてみるといいだろう。
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