Googleアナリティクスの導入から、運用、活用まで、正式なサポートがない初めての人でもゼロから学んでいけるように、丁寧に解説していく。
Googleアナリティクスとは/衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座流入分析はこの順番で! 「トラフィック」メニューを使って、流入傾向と貢献している参照元を調べる方法[第43回]
「トラフィック」のメニューを見ると、流入原因が把握できる。前回は、アクセスの急増などに対してその理由を探る方法を紹介した。今回は、自分のサイトの流入傾向を分析して、それをサイトの改善活動につなげていくことができないかを見ていこう。
今回は「トラフィック」メニュー全般的な活用法を、次回は検索語について、その次はキャンペーンの分析について順次解説していきたい。
まずは[トラフィック]>[サマリー]レポートから
トラフィック分析で、はじめに見ておきたいのが[トラフィック]>[サマリー](図1)だ。
- グローバルナビゲーションの[レポート]をクリックする
- 画面の左側にあるメニューで、[トラフィック]をクリックする
- メニューが開くので、[サマリー]をクリックする
表示される[トラフィック]>[サマリー]レポートでは、
- 検索トラフィック
- 参照トラフィック
- ノーリファラー
- キャンペーン
などといった大区分で、サイトへの流入原因となった参照元のカテゴリー分けをしてくれる。図2は3つの異なるサイトの[トラフィック]>[サマリー]レポートに表示されるメインの円グラフを並べたものだ。一番上は企業サイト、二番目はブログ、三番目はECサイトだ。
この参照元の円グラフだけを見るだけでも、簡単にではあるが、現状分析と対策を考えることができる。
企業サイト例の現状分析と対策
一番上の企業サイトは、検索トラフィックが少なく(図2赤枠部分)、参照トラフィックの割合が高い(図2青枠部分)ので、対策としては、
- もう少し検索エンジンにインデックスされるような施策ができないか
- 実際、これらの参照元サイトとの連携を深めることはできないのか
などが考えられるだろう。
ブログ例の現状分析と対策
二番目のブログは、検索トラフィックのシェアが高い(図2緑枠部分)のが特徴だ。これでもし、特定のキーワードでの流入に依存していて、その順位が1位だったりするような場合、検索エンジンでの表示順位が急に落ちたりすると、アクセスボリュームに影響が出るリスクがあるかもしれない。対策としては、流入を得られるキーワードの種類を増やし、さらにそれぞれのキーワードからのアクセスも増やして、順位変動のリスクに備える施策などが考えられる。
ECサイト例の現状分析と対策
三番目のECサイトは、キャンペーンなども含めてバランスよく集客しているように見える。これで売上などもうまくいっているのかは、それらのデータをあわせて見てみないと何とも判断しがたいが、季節による変動を考慮に入れつつ、中期スパンでこれらのバランスを追っていくのがよさそうだ。
流入の割合については、すべてのサイトに共通の「検索トラフィック」「参照トラフィック」「ノーリファラー」「キャンペーン」の適正な割合があるわけではない。各サイトがどのような成長ステージに今いるのか、サイトタイプは何なのかといった様々な要因があるからだ。ただし、自分のサイトにふさわしい構成になっているのかは考察しておくのがよいだろう。
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