直帰率が高いのはなぜ? 3つの原因パターンとデータ確認の方法
当クリニックの代表。
イケメンの研修医。
優しい天然ボケの研修医。
ここ「アクセス解析5分クリニック」には、Webサイトについてさまざまな悩みを抱えた患者が、毎日のようにやってくる。研修医の来栖と綾瀬はデコボココンビだが、院長の丸山先生がとにかく名医。たった5分ですべての悩みを解決する!というのだ……。(登場人物紹介を詳しく見る)
今回のお悩み
直帰率が高いのはなぜ?
直帰する理由は大きく3つ
僕のサイト、直帰率が78%と高いんだよね。
サイト全体の直帰率のこと?
うん。なぜなんだろう?
直帰率が高くて困っているようだね。今日は、この問題を考えてみようか。
まず質問だ。自分たちがサイトを見ているとして、直帰するのはどんなときだろう?
私は、見づらいサイトや、雰囲気が怪しいサイトがダメだわ。
事前の予想とイメージが異なっていた場合だね。でも逆に、ランディングページの内容に満足したときも直帰するかな。たとえば「年賀はがきの当選番号」って検索して、すぐに答えがわかった場合とか。
あと、読み込みに時間がかかる重いサイトもすぐ閉じるわ。
いろんなケースが出たね。ここでちょっとまとめてみよう。
- 怪しい、見づらいなど、事前予想と違うサイト
- 最初の記事で満足してしまったサイト
- 重いサイト
今回は、この3つを意識しながら、アクセス解析データを見ていこう。
直帰率を高めているページは?
最初に行うのは、直帰率を高めている犯人のページを特定すること。これは簡単で、直帰率が高い順にコンテンツを眺めてみればいい。
[コンテンツ]>[サイトのコンテンツ]>[すべてのページ]>[直帰率]をクリックして並び替えてみよう。ここで表の上にある[並べ替えの種類]から「加重」を選択すれば、アクセスが多くて直帰率が高いものが上位に並ぶ「加重並び替え」になって見やすい。
並び替えてみると、PPC広告を出しているページが上位にきますね。ということは、事前予想とランディングページのイメージが違うパターンでしょうか? あるいは怪しいイメージを持たれてしまったとか?
その可能性もあるね。でも、早計は禁物。残り2つの理由も検討してみよう。たとえばメルマガからランディングページに訪問したユーザーは、パッと見てページを閉じてしまうかもしれない。
確かに、メルマガからのアクセスは、直帰率も高いようです。だとすると、事前に内容がある程度わかっているから、メルマガ読者は直帰率が高くなっている可能性もありますね。
ページの速度
じゃあ、ページが重いケースはどうすればわかりますか?
Googleアナリティクスでは、バージョン5になってから、「ページの速度」というレポートが確認できるようになっている。[コンテンツ]>[サイトの速度]>[ページ速度]>「平均表示時間(秒)」で並び替えてみよう。
これは便利ですね。ただサンプル数が少なすぎませんか?
そう。だから、速度はそのまま鵜呑みにせずに、自分でアクセスして確かめてみよう。
アクセスしてみましたが、とくに時間はかかっていません。ということは、レポートの数値は間違いでしょうか?
いや、そうとも限らない。ネット環境によってスピードは違うし、自社サイトの場合は来栖くんのパソコンにキャッシュされている可能性もある。まず、基本中の基本だけど、改めてページに重い画像がないか確認してみよう。
300キロバイトの画像が、5つほどありました。
画像は1つあたり100キロバイト以下に抑えよう。できれば、全画像の合計を300キロバイト以下にしたいね。
でも、今風のサイトでは、なかなか厳しいですね。
CSSを使ったり、JavaScriptでロード時間をずらしたりするなど、いろいろな手法が編み出されているよ。ただ、そうなってくると、技術者とのタッグが必要だから、知識がない場合は、あくまで目安程度に留めておけばいい。ただ、今はスマホでサイトを見るユーザーも多いから、なるべく軽いサイトを目指すのは大事なことだよ。
まとめ
直帰率が高い場合、大きく3つの理由が考えられる。今回紹介した手法で、ぜひいろいろな角度から調べてみてほしい。
- 怪しい、見づらいなど、事前予想と違うサイト
- 最初の記事で満足してしまったサイト
- 重いサイト
たとえば今回の来栖くんの場合、
- PPC広告文の内容とランディングページの内容を合わせる
- メルマガからのアクセスは、最初の記事を読んで満足している可能性が高いのでよしとする
- 画像を軽くする
という施策で、ある程度直帰率を下げられる可能性が高い。
そのうえで考えるべき点は、「直帰率が高いからといって、対策が絶対に必要というわけではない」ということだ。PPC広告で集客した場合は、どうしても見込顧客だけを集めるのが難しいことがある。そうなると、どうしても直帰率は高くなる。またSEOがうまくいったとしても、無料で情報を仕入れたいと考えるユーザーであれば、やはり直帰する可能性は高い。
直帰率を下げることは大切だが、それ以上に成約してもらうことが大切なので、成約に結びつくバランスを意識したうえで、直帰率の対策は行っていこう。
お悩み直帰率が高いのはなぜ?
アドバイス直帰率が高くなる理由は大まかに3つあります。
- 怪しい、見づらいなど、事前予想と違うサイト
- 最初の記事で満足してしまったサイト
- 重いサイト
以下の手順でそれぞれ確認してみましょう。
- 【1分】 直帰率の高いページを見つける
まずは、[コンテンツ]>[サイトのコンテンツ]>[すべてのページ]で「直帰率」をクリックしてデータを並び替えて、直帰率の高いページ上から順に見ていこう。並べ替えの種類に「加重」を選択すれば、アクセスが多くて直帰率が高いものが上位に並ぶ。
- 【2分】 1で見つけたランディングページの参照元を調べる
[コンテンツ]>[サイトのコンテンツ]>[ランディングページ]>[セカンダリディメンション]で「参照元」を選択する。これで参照元別に、直帰率を比べられる。
- 【2分】 ページの速度を判断する
[コンテンツ]>[サイトの速度]>[ページ速度]>「平均表示時間(秒)」で並び替えてみよう。
※キャラクターイラスト(来栖、綾瀬):「コミPo!」にて制作
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