やらなきゃ損! コンテンツ再公開で検索トラフィックをググッと増やす3つのテクニック
Webコンテンツを「作って終わり」にしていないだろうか。以前作ったコンテンツでも、少し手を入れて再公開するメリットは大きい。この記事では、「コンテンツ再公開」の5つのメリットと、実際に行う場合の3つの方法を解説する。
物事は、時を重ねるにつれて上達する――これは紛れもない事実だ。サイトのコンテンツを考えるときにも、この法則をうまく使っているだろうか?
成果をあげたコンテンツをきっかけに躍進しようとか、今あるものを改善しようとかいうときは、忘れずにコンテンツの再公開をToDoリストに書き込んでおこう。しかも、コンテンツを再公開すれば、グーグルからも報いてもらえる!
今回のホワイトボード・フライデーでは、目標やコンテンツの狙いを定めるのに役立つように、「コンテンツ再公開のやり方」と「なぜ再公開が有効なのか」をランドが読み解く。
Mozファンのみんな、こんにちは。今回はコンテンツの再公開をテーマに、これがグーグルになぜそれほど優遇されているのかを考えよう。
実のところSEOやコンテンツ作成において、コンテンツの再公開はあまり活用されていない戦術のように思える。
コンテンツを「作って終わり」にしていないか?
Webコンテンツについてチェックリストを考えるとき、こんな風に考えて進めるだろう。
よし、取り上げる必要があるトピックはこれで、ターゲットにするキーワードはこれで、リーチしようとするオーディエンスはこれだ。
コンテンツを作成したら、次はこうだ。
さあ、ヒットするかな? どうなるか見てみよう。
その後は、成果がどうであれ、こう思うだろう。
よし、がんばって次はもっと良いものにしよう。このコンテンツはもうこれまでだ。
だが、これではいけない。実のところ、グーグルはコンテンツの再公開に重きを置いているのだ。ちなみに、オーディエンスも同じだ。
- 人気を博したコンテンツ
- 人気を呼ぶのが確実なコンテンツ
- オーディエンスに喜んで楽しんでもらえると自信があるコンテンツ
などは、それを更新したり、同じトピックでもっと良いものを作ったりすれば、オーディエンスに喜んで楽しんでもらえるのは間違いない。
同じことはソーシャルメディアにも言える。大規模なコンテンツサイト、特にBuzzFeedのような、近頃大きな成功を収めているサイトの多くは、コンテンツを何度も活用している。つまり、法則を見出し、実践し、その後はコンテンツを更新しているのだ。
では、これがどういうことか説明しよう。
コンテンツの再公開、どう進める?
ここではモルモットの餌(guinea pig food)を例にあげる。食用のモルモット(guinea pigs for food)じゃないよ。まあ、どっちでもいいけれど。
ここで僕は、「RandsFurryFriends.com」というドメイン名を登録した(ことにする)。そして、モルモットの餌のセクションに、「モルモットの餌」というコンテンツを置く。これを作ったのが2010年としよう。
しかし、5年もすると、「おやおや、このコンテンツは古くなってしまったぞ。期待するほどの成果が得られていない」となり、
「だから、同じキーワードをターゲットにした新しいコンテンツを、今度はRandsFurryFriends.comで、10月15日かそこらの適当な日に公開するぞ」と考える。これが非常に有効なのだ。というのも、ここでグーグルがいくつかやってくれることがあるからだ。
なぜ、効果があるのか
第一に、グーグルはたびたびテストして、公開されたコンテンツが良いコンテンツかどうかを検証している。
グーグルは検索結果の1ページ目にそのコンテンツを配置し、少数の検索ユーザー集団をサンプルにして、どれほどの成果があがるか見ている可能性がある。これはパーソナライズされたものかもしれないし、集団の選び方はさまざまに異なるかもしれない。
ただし、これがうまく働き、検索結果ページに表れるエンゲージメントがとても好ましいもので、多くの人がそのリンクをクリックし、「戻る」ボタンをクリックすることなく、検索結果に満足しているようであれば、グーグルに「このページは長期間ここに置いておく価値がありそうだ」と思わせることになる。
コンテンツを再公開しなければ、問題はエンゲージメントや、グーグルから見て検索結果の1ページ目にとどめておくために必要なユーザーの満足度と検索ユーザーの満足度が得られなかったことなのかどうか、わからない。順位獲得に必要な他のシグナルはすべて揃っていたのに、検索ユーザーのエンゲージメントだけが不十分だったということだってあり得る。
コンテンツを新しく公開すると、それだけで検索順位が上昇することが多い。
これは一般的な傾向だ。Mozのラス・ジョーンズがSERPScapeを分析したところ、グーグルのSERPで日付の入った検索結果が複数返ってくるクエリでは、「検索順位の高さ」と「表示される日付の新しさ」に強い相関関係のある場合が多いことがわかった。
グーグルが同種の検索クエリでは新しいコンテンツのほうを好む傾向があるのははっきりしているし、順位がそれほど大きく上がらない場合でも、何らかの価値をもたらしているのはほぼ間違いない。あるトピックについて最新のものだという事実によって、何らかの価値やメリットが得られる可能性があるのだ。
だから、これも得られる利点の1つだ。
コンテンツを何度も公開すると、そのトピックに関する信頼度が増し、グーグルが認識しているトピックとサイトとの関連性も強まる。
そうなればグーグルは、こう考えるだろう。
ランドのFurry Friendsでは多くのコンテンツを提供しているが、特にモルモットについて詳細なコンテンツを頻繁に公開している。
ということは、ランドのFurry Friendsをモルモットと関連付けて、モルモット関連の検索クエリでより多く表示させるべきかもしれない。
結果として、どのコンテンツでも、検索結果に表示される可能性のあるキーワード領域を広げることができる。これもすごいことだ。本当にすばらしい。
コンテンツが複数あると、順位付けのための各種シグナルの獲得のチャンスが多くなる可能性が生まれる。
ここでいうシグナルとは、リンクの獲得、拡散、ソーシャルメディアでの共有、エンゲージメントの獲得などのことだ。
最初にコンテンツを創ったときにはうまくいかなかったとしても、改めて新しいコンテンツを作成することで、オーディエンスにリーチして、順位決定シグナルやリンク、検索結果で上位になるために必要な要素の獲得を、もう一度狙えることになる。あるいは、効果を重ねることもできる。
チームであれ単独であれ、コンテンツ作成の腕はだんだんと上がっていく。
保証してもいいが、今読んでもらっているこのホワイトボード・フライデーやブログのために僕が作ったコンテンツは、5年前には洗練されているとはとても言えず、現在のMozブログで体験してもらっている品質にはまるで達していなかった。僕たちは上達しているのだ。
2010年に人気を博したコンテンツも、2015年や2014年の人気コンテンツに比べれば見劣りする。僕たちは進歩しているからだ。だれだってそうだ。
コンテンツ再公開の手順
コンテンツの再公開を行う場合には、3つの異なる手順が考えられるが、この3つを同時に行ってはいけない。狙いと状況によって最適な方法を1つ選ぶべきだ。
A. 小さな変更を加えながら複数のコンテンツを次々に公開する
複数のコンテンツを、キーワードやコンテンツに小さな変更を加えて次々に公開するやり方だ。
公開の間隔は問わない。この例でいえば、「モルモットが大好きな餌10選」と、幅広い内容を網羅した「モルモットの餌」という記事を書く。2つに相互にリンクを張ってもいい。片方はリスト形式が中心で、もう片方は多少情報や知識に基づくものにする。
ここで僕が本当に望んでいるのは、どちらかの記事が検索結果の上位、2位か3位に表示されることだ。そうしたら、もう一方のコンテンツを作って、それが検索結果の1ページ目に表示されるようになれば、グーグルの扱いは決まっている。最初の記事のすぐ下に置くのだ。つまり、2位と8位に置くようなことはしない。片方が2位なら、もう片方が8位だとしても3位に引き上げてくれるのだ。
これで、検索結果の上位3件のうち2位と3位を独占できる。クリックスルー率が上がる。検索ユーザーを獲得する機会は膨大だ。とにかく、すごいことだ。これこそ、検索結果の優位獲得アプローチだ。
B. 古いコンテンツを新しいコンテンツに置き換える
古いコンテンツを新しいコンテンツに置き換えるやり方だ。
つまり、X(a)を作成してあったら、それをX(b)に置き換えるのだ。たとえば、「元のページに新しいコンテンツを置いて、URLは同じままにしておこう」とできる。
狙いは、コンテンツを更新して改善することにある。リンクや、拡散に使われるシグナル、そしてうまくいけばよりよいエンゲージメントを獲得できる2回目のチャンスとなる。すでに検索で良い位置に表示されている記事なら、順位をもっと上げられるかもしれない。
僕はこれを、Mozのブログ投稿でよくやる。誰かからメールをもらったり、昔の投稿を参照していて、多少雑なところがあったり、今ならもう少し違うことを書くと思ったりしたら、記事に手をいれて更新する。更新には10~15分程度しかかからない場合もあれば、1~2時間かかる場合もある。
だが、更新すればもう一度そのコンテンツを広めることができる。ツイートできる。LinkedInで公開できる。Google+でも、Facebookでも公開できる。あちこちで共有できる。
こうした宣伝活動によって、アクセスを呼び込む多くの新しいリンクを獲得することはよくある。少なくとも僕のオーディエンスでは、ほぼ常にそうなっている。
C. 古いコンテンツを新しいコンテンツにリダイレクトする
古いコンテンツを新しいコンテンツにリダイレクトする方法だ。
そこで、たとえば、こんな風に考えるとする。
よし、「モルモットが大好きな餌10選」という新しいコンテンツを作ろう。
古い方の記事はもう気に入らないが、この古いページが持っていた検索順位に関する利点やすべてのシグナルは新しいページに引き継ぎたい。
古いページに集まるリンクや有益な要素はすべてリダイレクトしたいから、AからBへと向かわせる301を使うことにしよう。
僕たちにとってこれは、ここMozで作成した検索順位の決定要因から業界調査まで、実に多くの範囲におよぶあらゆる大規模なコンテンツにおいて、幾度となく効果があった。
実際には、古いブログ記事に置き換える新しい記事を作成するときにもこの手順をとることになる。301リダイレクトを使って、古い記事には「rel="canonical"」タグを追加し、昔のバージョンが見たい人は古い記事にもアクセスできるようにしつつ、順位付けに使われるシグナル、リンク、トラフィックはすべて新しい記事に送られるようにする。
繰り返すが、達成しようとしている目的を見極めて、これら3つの方法から最適な手順を1つ選んでほしい。
では、またお会いできるのを楽しみにしているよ。ごきげんよう。
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