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これから波が来る!Instagramの「Spark AR」を5分で解説【We Love Social特選記事】

Oculusを傘下に置き、AR/VR/MRにも力を入れているFacebook。Instagramでも「Spark AR」という機能を用意していますが、今後の可能性、企業が導入するメリットや事例などをご紹介します。

これから波が来る!InstagramのSpark ARを5分で解説

SNSは常に進化しています。表示アルゴリズムの変化、機能の追加、新しいトレンドの発生など、ユーザー体験が変わるようなアップデートがしばしば行われています。
企業でSNSを運用する場合は、これらの変化も追いかけていくことで、ユーザーとのコミュニケーションを深めていけます。
今回取り上げるのは、Instagramで利用できるSpark ARという機能で、今後さらに力を入れていくとされている分野です。
この記事では、Spark ARの今後の可能性を考えながら、企業が導入するメリットや事例などをご紹介します。

Spark ARとは

AR(Augmented Reality、拡張現実)は、実在する風景やものに対して、仮想的な視覚情報を重ねて表示することで、「仮想的に現実を拡張する」ものです。

わかりやすい、身近な例は、スマートフォンゲームの『Pokémon GO』のARモードです。スマートフォンのカメラを通して付近の様子を表示すると、ポケモンが現れます。現実の世界にバーチャルな視覚情報を加えて、仮想的に拡張することで、その場にポケモンがいるように見せているのです。

ARの事例

また、人の顔を認識して、デコレーションする『SNOW』アプリもARです。カードやはがきなどの物理的なものにARマーカーを印刷し、スマートフォンのカメラでARマーカーを表示すると、仮想的な映像が浮かび上がるタイプもあります。

そして、2017年からFacebook社が提供しているのがSpark ARです。開発者ツールの一つとしてSpark AR Studioというツールが用意されており、これを使って独自のARエフェクトを作成できます。
作成したARエフェクトは、InstagramまたはFacebookに公開することができます。Instagramの場合は、カメラから検索して公開されたエフェクトを利用することがきるので、通常のARサイト・アプリよりも多くの人に利用してもらえる可能性があります。

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Spark AR活用事例

企業や組織でも、Spark ARのエフェクトを作成し公開しています。

パリ・サンジェルマン

パリ・サンジェルマンはフランスのサッカーチームです。9回目のリーグ優勝を達成した際のプロモーションとしてSpark ARのエフェクトを作成しました。
チームのエンブレムまたはシーズンのユニフォームのエンブレムをARマーカーにして、カメラをエンブレムに合わせることで、エンブレム内で優勝を祝う動画が流れる仕組みです。ファンを楽しませるコンテンツでありつつ、エンブレムがないと動作しないので、ユニフォームの購買促進に影響を与えた可能性があります。
https://www.instagram.com/psg/

Spark ARの事例(パリ・サンジェルマン)

ピュレグミ

エフェクトを選択して、録画ボタンを押すと顔を認識し、ARのエフェクトが流れます。
エフェクトの指示に従ってタイミングよくウインクしたりや口を開けたりすると、最後にその判定結果が表示されるゲーム性のある構成となっています。
エフェクトの中でピュレグミのシャリシャリ、もちっとした食感を自然に訴求しています。
https://www.instagram.com/kanro_pure_photo/

Spark ARの事例(ピュレグミ)

スターバックス

顔を認識し、おでこに「あなたはどのスターバックスドリンク?」という文言が表示されたあと、様々なドリンクがスロットで入れ替わり、最後にいずれかのドリンクで止まるという診断系のARエフェクトです。
「今日はどれを飲もうかな」という時に試すと、思いがけない商品との出会いになり、販促効果がありそうです。
https://www.instagram.com/starbucks/

Spark ARの事例(スターバックス)

オレオ

商品パッケージの一部をARマーカーとしており、カメラを合わせると、キャラクターが出現してダンスをします。商品を購入したユーザーしか使えないエフェクトのため、購入者の満足度向上、購買意欲促進につながりそうです。
https://www.instagram.com/oreo/

Spark ARの事例(オレオ)

Gentle Monster

ARエフェクトの利用をキャンペーンの参加条件とすることもできます。韓国発のアイウェアブランドのGENTLE MONSTERでは、Gentle MonsterのARエフェクトを使った動画をInstagramのフィードとストーリーズに投稿することをキャンペーンの参加条件としました。
韓国の人気4人組グループ「BLACKPINK」のメンバーの一人、ジェニとのコラボレーションで企画され、キャンペーンの参加ハードルが高いにも関わらず、数多くのユーザーが参加しました。
インフルエンサーを使ってファンを巻き込み、自社のARを使ったUGC(User Generated Content:ユーザー生成コンテンツ)創出につながった事例です。
https://instagram.com/gentlemonster/

Spark ARの事例(Gentle Monster)

紹介した事例のように、ユーザーが試したくなるARエフェクトを用意することで、ブランディング、購買意欲促進、ロイヤリティ醸成などにつなげています。

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Spark ARを活用するメリット

Spark ARを活用するメリットとして、次のようなものがあります。

拡散性がある

ユーザーの立場から見ると、自分の写真や日常の動画を撮影する時に、Spark ARを加えるだけで、一味違ったコンテンツになるので、フィードやストーリーズに投稿したくなります。そのエフェクトが仲間のうちで流行れば、それがじわじわと多くの人に拡散する可能性もあります。

スターティアラボ株式会社によるAR活用に関する市場調査レポートによると、約54%の消費者がARを紹介したいと答えているため、ARを使った投稿を参加条件とするようなキャンペーンとの相性も良さそうです。

Instagramでエフェクトを追加するときに、検索でキーワードを入力するので、ブランド名の認知向上、記憶定着の効果もありそうです。

興味関心・購入意欲を上げることができる 

スターバックスの事例では、ランダムで止まった商品をおすすめドリンクとして紹介しています。「試しに飲んでみようかな」と購入意欲をわかせることができます。

興味関心についても、AR自体が没入感のあるコンテンツであるためフィード投稿やストーリーズ投稿よりもコンテンツ(ブランド)の消費時間が長くなる事が考えられます。
なんとなく購入した商品のパッケージの一部がARマーカーになっていれば、ARエフェクトを試すことで、よりブランドや製品に興味関心を持つようになります。自分がフォローしているユーザーがARを使った投稿をしていれば、そのエフェクトに目を止めて、自分でも試したくなることもあるでしょう。

また、スターティアラボ株式会社によるAR活用に関する市場調査レポートでも、一般消費者の61.3%が実際にARコンテンツを体験した後に、興味関心・購買意欲が上がったと答えています。

親密度を上げることができる

Instagramは、アルゴリズムで使われる重要なシグナル「親密度」を上げる方法の一つとして、ARフィルターを挙げています。

親密度を上げるシグナル
 ①コメントに反応する
 ②Instagramライブを活用する
 ③インタラクティブスタンプを利用する
 ④長時間滞在させる
 ⑤投稿をシェアしてもらう

 

開発コストがかからない

Spark ARでオリジナルのARを開発する場合、Facebook社が用意している開発ツールをダウンロードして作成します。簡単に作成できるようなテンプレートが豊富に用意されている他、チュートリアル動画も充実しています。簡単なエフェクトならコードを書くことなく開発できるので、他のAR開発ツールよりも敷居が低く、誰でも作成できるのもメリットです。

自社のアカウントのフォロワーもいる、InstagramでARを公開できるので、告知しやすく、ユーザーが使いやすいのもメリットです。

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Spark ARの作り方

いくつかあるARエフェクトの中から、比較的手軽に作れるフェイスフィルターの作り方をご紹介します。
用意するものは以下の4つです。
①Spark AR Studio
②顔に出現させたい画像
③Photoshopなどの画像編集ツール
FaceReference Assets(PNG)

  1. Spark AR Studioをダウンロードする
  2. PhotoshopでFace Reference Assetsを開き、出現位置を調整する
    Face Reference Assets
  3. 不要部分(Face Reference Assets)を取り除く
  4. 作成した画像をSpark AR Studioにアップロ―ドする
  5. 顔追跡機能「Face Tracker」を選択し、反映させる

所要時間は約30分。
気軽に作れるので、これからSpark ARを取り入れたいと考えている方は、ぜひ作成してみてください。
※実際にInstagramのストーリーズで使用するためには、Spark AR Hubから公開申請が必要です。

まとめ

FacebookがMetaへ社名変更したことをきっかけに、大手企業も続々と参入を表明している「メタバース」は、今後ますます注目度が上がると予想される領域です。その身近な第一歩として、Spark ARを作成してみませんか。

ブランディングやユーザーとの関係構築にも効果が期待されるため、今後はマーケティングでの重要性も増していくと考えられます。ぜひSpark ARを通して、自社がユーザーにどのような価値を提供できるかを想像してみてください。

どのような内容のクリエイティブにするべきかなど、何かしらでお悩みの場合は、株式会社コムニコにご相談ください。Spark ARの企画や制作の支援のほか、SNSマーケティングのコンサルティングや運用代行なども行っています。

「We Love Social」掲載のオリジナル版はこちらこれから波が来る!InstagramのSpark ARを5分で解説

用語集
AR / Facebook / Instagram / SNS / UGC / キャンペーン / クリエイティブ / スマートフォン / ダウンロード / フィード / リンク / 拡張現実
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