国内&海外SEO情報ウォッチ 「海外SEO情報ブログ」の鈴木 謙一氏が、日本と海外の検索マーケティング情報をさらっとまとめて毎週金曜日にお届け。
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グーグルが日本専任チームを設置、地域に特化した検索サービスを展開

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グーグルが日本専任チームを設置、地域に特化した検索サービスを展開
日本固有の機能やアップデートが増えるかも (日本経済新聞) 国内情報

グーグルは、国ごとに最適化した検索機能を提供するために各国に専任チームを設置するそうだ。グーグルのプラバッカー・ラガバン上級副社長がインタビューでこのように述べたと、日本経済新聞が報じた。米国発のサービスを言語的に翻訳するだけでは不十分だとして、それぞれの国、地域に適応したサービスを開発していくとのことである。

先駆けて、日本では2021年にすでに専任チームが発足している。日本特有の機能改良として、たとえば次のような例を挙げている。

ラガバン氏は「(他国と比べて)日本での検索ワードは簡潔なことが多い」と指摘。そのため探している情報にたどり着きにくい傾向があるという。検索ワードをユーザーが入力した際に、関連するキーワードを他国に比べて多く表示するといった改善に取り組んでいるという。

検索のほかには、拡張現実(AR)技術を使い、スマートフォンのカメラ映像に地図のルート検索の結果を重ねて表示する機能の提供を始めているそうだ。また、TikTok(ティックトック)が隆盛を誇っているショート動画やプライバシーを考慮した広告配信方法についての改善にも、ラバガン氏は言及している。

米グーグルで導入されているのに日本のグーグルには導入されていない機能やアップデートは枚挙にいとまがない。近い将来に、今までとは反対に、日本のグーグルに導入されているのに米グーグルには導入されていない固有の機能やアップデートが増えるかもしれない。

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★★★☆☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

2つの言語を1ページ内で使うとグーグルはちょっと困る模様
1ページ1言語が原則 (#AskGooglebot on YouTube) 海外情報

同じページで2つの言語を使ってコンテンツを作成しても大丈夫ですか?

この質問に、グーグルのジョン・ミューラー氏が動画で簡潔に回答した。

まず、原則は次のとおりだ

基本的には、1つのページでは メインの言語1つを使うべき。そのほうが、どの言語で書かれたコンテンツなのかをグーグルが認識しやすくなる。

質問者は、外国語を教えるサイトを運営しているらしい。外国語習得のコンテンツでは 2つの言語(ユーザーが普段使う言語と学んでいる言語)が出現するのは当然といえば当然だ。こうしたケースでは、メインの言語が明確にわかるようにしておくといいとミューラー氏は提案している。

どの言語がメインになるのかをグーグルに伝える meta タグはない。また、html 要素の lang 属性もグーグルは利用していない。

html 要素の lang 属性の例:
<html lang="ja">

ただし、html 要素の lang 属性はスクリーンリーダーが利用する。アクセシビリティの観点からは記述が推奨される。

※筆者注 つまりメインの言語を明確にする方法としては、「コンテンツ内のテキストとしてメインの言語を多めに記載する」「titleタグなどもメインの言語で記載する」といった対処法になると思われる。

なお、本格的な多言語・多地域サイトを運営するのであれば、rel 要素での hreflang 属性の指定などの構成が必要だ。詳細は技術ドキュメントで参照できる。

★★★☆☆
  • 複数の言語でコンテンツを提供しているWeb担当者 必見!

グローバルサイトでやってはいけない自動判定・自動リダイレクト
ユーザーばかりかGooglebotもアクセスできない (John Mueller on Twitter) 海外情報

複数言語対応のサイトで、ユーザーの使用言語を自動判別して自動でリダイレクトしているならば、要注意だ。対応する全言語のページをインデックスしてもらえない可能性が高いからだ。

こんな注意喚起を、グーグルのジョン・ミューラー氏がした。

複数の言語でコンテンツを提供しているサイトのなかには、サイト側が適切だと判断する言語のページへ自動でユーザーを転送する設定にしている場合がある。

たとえば、

  • ブラウザの言語設定
  • アクセス元のIPアドレス

を検出して、日本語ユーザーあるいは日本からアクセスしたユーザーだとみなすと日本語のページを表示するのだ(または自動でリダイレクトする)。

一見すると親切なようにも思える構成だが、特にユーザーが任意で言語を切り替えられない場合は避けるべき構成だ。

というのも、通常Googlebotは米国からアクセスする。サイトがGooglebotの地域や言語を自動判定して米国向けページや英語ページにしかアクセスできないようにしてしまうと、Googlebotは他の言語ページをクロールしたりインデックスしたりできない。当然、他の言語のページが検索結果に出てくることもない。

グローバルサイトの設定を解説したグーグルのドキュメントでも、ページの言語をユーザーが自由に切り替えられるようにする構成を推奨している。多言語・多地域向けのサイトを運用しているウェブ担当者は注意してほしい。

ちなみに、言語を自動判定してリダイレクトする構成は、SEO観点だけでなくユーザビリティの観点でもよろしくない。日本語を使うユーザーでも他の言語でページを確認したいことがあるはずだ。強制的に日本語ページに制限されるのは、むしろ不親切極まりない。

★★★★☆
  • グローバルサイトのすべてのWeb担当者 必見!
  • ホントにSEOを極めたい人だけ

SCのインターナショナル ターゲティング レポート終了
hreflangは今後もサポート (金谷 武明 on ツイッター) 国内情報

Search Console の「インターナショナル ターゲティング レポート」をグーグルは9月22日をもって廃止した。

インターナショナル ターゲティング レポートは、サイトが対象とする国を設定するためのツールだ。旧バージョンのSearch Consoleが提供していた機能で、現行バージョンのSearch Consoleには相当する機能はない。しかし、Search Console上で「以前のツール」として提供を継続していた。現在は完全に利用停止となった。

インターナショナル ターゲティング レポートでターゲット地域を指定していた場合は、その指定は破棄される。サイト側でのアクションは不要だ。レポートは廃止されたが、多言語・多地域サイトの設定でサイトに指定するhreflang自体は、グーグル検索で引き続き有効だ。

他言語対応サイト向けのレポートだったため、この廃止を不便に感じる人はかなり少ないだろう。

不便を感じるとしたらhreflang属性のエラー確認だ。インターナショナル ターゲティング レポートでは、hreflangにエラーがある場合に確認できた。hreflangが正しく構成できているかどうかを確認するには、今後はサードパーティ製ツールに頼る必要がある。

★★☆☆☆
  • グローバルサイトのすべてのWeb担当者 必見!

2022年9月のオフィスアワー3回分の2回をまとめて紹介
小分けで回数増 (グーグルポリシーオフィスアワー on YouTube) 国内情報

グーグルの金谷氏と小川氏によるグーグルポリシーオフィスアワーを紹介する。9月は3回開催し、そのうちの2回分をここでは取り上げる。

それぞれの回で取り上げられた質問は次のとおりだ。

9月1日のオフィスアワー(9月の第1回)

  • リダイレクトエラーでインデックスされない(12:39
  • FAQ 構造化データの記述内容及びその形式(14:17
  • しごと検索のパラメータに応じたコンテンツ(15:27
  • 「pros and cons」構造化データの利用条件(17:36
  • robots.txt と noindex の実装順序(19:30
  • キャッシュページを見られるのを防ぎたい(21:29
  • "|" を含んだ URL のクロールブロック方法(23:10
  • 検索結果に表示されなくなった(25:25
  • サイトがインデックスされない(28:20

9月15日のオフィスアワー(9月の第2回)

検索関連の質問

  • 記事詳細ページのサイト・URL構造(1:16
  • 外部リンクはサイトに悪影響を及ぼすか(6:00
  • 手動対策の影響範囲(8:41
  • 検索結果に反映されない(11:30
  • サイトの検索パフォーマンスが激減した(13:04
  • 提供した記事が検索結果上位に表示される(15:26
  • ページエクスペリエンス(21:00
  • コンテンツの品質(22:38

パブリッシャーポリシー関連の質問

  • PWAサイトAdSenses実装はポリシー違反か(25:53

気になる質問の回答をすぐに確認できるように、該当する場所のタイムラインにリンクしてある。

★★★★☆
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