SNSの乗っ取り、男性の6割以上が「自己管理ができていない」など被害者を責める傾向【ノートンLL調べ】
ノートンライフロック(ノートンLifeLock)は、「SNSの利用実態に関する調査」の結果を公表した。SNSアカウントを保有する20~69歳男女1,000名が回答している。
SNS乗っ取り被害に遭った人を、男性ほど責める
まず「SNS乗っ取りに関係するサイバー犯罪」(自分のアカウントへの不正アクセス、乗っ取られた他アカウントからの連絡など)の経験の有無を聞くと、14.7%が「ある」と回答した。20代・30代は特に高く2割を超えるが、これは利用率・利用時間と比例している考えられる。
次に「乗っ取られたアカウントからのDMや投稿を見たとき、ネガティブな印象を抱くか」と聞くと、全体平均で「抱く(強く抱く+やや抱く)」は48.8%だが、男女では大きく差があり、男性は65.0%が「抱く」とした一方、女性は31.6%に留まった。男性ほど、「自己管理ができていない」など、被害者自身を責める傾向があるようだ。
一方で、「特定の人のことを詳しく知るためにSNSアカウントを見ることがある」という人は59.0%、調べる頻度の高い人のうち「SNSの内容を見て、その人に対する印象が変わったことがある」という人は55.6%と半数を超え、若い人ほど高い。特に20代は8割近くが、他の人を知るためSNSアカウントをチェックしており、いずれも7割近くに達している。“本人の投稿でなくても、印象が悪化する可能性が高い”のであれば、懸念すべき状況だろう。
いまだにユルいセキュリティ意識、パスワードの使い回しをしている人が4割存在
一方でSNSアカウントを安全に運用しているかどうかを探るため、「休眠アカウントが複数あるか」「SNSのパスワードを他サービスでも使いまわしているか」「ログイン情報を他人(家族・友人・恋人・同僚など)と共有したことがあるか」を聞いた。
「休眠アカウント」は平均2割が2つ以上を保有。20代女性では37.0%が複数の休眠アカウントを持っていた。「パスワードの使いまわし」は平均39.4%だが、20代は約5割まで上昇。30代男性は52%と半数を超える。60代男性も42.0%と高く、危機意識の低さが目立つ層はこのあたりだ。
「ログイン情報の共有」もほぼ同様の傾向だが、50代・60代女性が多くなる。これは「自分の情報を家族と共有している」というより、家族が設定をしてあげるなどして「家族の情報を自分が利用している」ケースが推察される。
SNSにおけるサイバーセキュリティ対策では、セキュリティ製品を導入することはもちろん、こうしたパスワードの使い回しや共有は避けるべきだ。そのほか、不審なDMを不用意に開かない、リンクを開くときは注意する、SNSアカウントの連携などは必要最低限にする、二段階認証を活用するといった対策が重要だろう。
調査概要
- 【調査対象】SNSアカウントを保有する20~69歳男女
- 【調査方法】オンライン調査(実施機関:株式会社シグナル)
- 【調査時期】2021年8月28日~29日
- 【有効回答数】1,000名
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