御社のファンを作る7つの古典的な方法
今日は、短期的な売上のためのアクションではなく、中長期的な視点からみたファンを作る方法について、ウェブから離れて考えてみましょう。
企業や製品の「ファン」を増やすにはどうすればいいのでしょうか。
日本コカ・コーラは、「コカ・コーラ パーク」という巨大な自社メディアでファンを育てています。フェイスブックでも、「ファンページ」として、企業やブランドのファンとコミュニケーションする場を設けられますし、ツイッターのアカウントはうまく運用すれば顧客とのコミュニケーションを通じてファンを醸成できます。
しかしこの記事では、あえてネット以外の「ファン作り」を考えてみましょう。
ざっと7つほど挙げてみました。
体験・お試し
試食や使用体験など、とにかく触れてもらうこと。これ自体がファンを作る方法論というわけではありませんが、知ってもらい、体験してもらうことは重要ですね。
たとえばアジャイルメディア・ネットワークでは、そうした体験イベントをブロガー向けに行う企画を取り扱っています。
施設見学・工場見学・ミュージアム・ショールーム
その商品が生み出されている現場に触れてもらったり、商品が生み出されている背景を知ってもらったりすることで、より企業を身近に感じてもらい、親近感を抱いてもらえます。放送局がスタジオ見学ツアーを企画したり、オープンスタジオで収録したりするのもこうした効果がありますし、明治製菓の100%チョコレートカフェや、日清食品がインスタントラーメン発明記念館も、こうした役割をもっています。
工場見学や会社見学の情報が紹介されている「いるみる(ilmil)」というサイトを見ると、JAL航空教室からエビスビール記念館から、非常に多くの見学施設があることがわかります。
開発裏話
「体験」や「施設見学」のような特別な場で、「実はこの商品は」と、一般には公開していないような、ちょっとした裏話を知ってもらうことで、「自分はこの商品の特別なファンである」意識をもってもらえるかもしれません。また、そうした情報は他人に伝えたくなる効果もあるでしょう。
開発や製造の人とふれあう
「体験」や「施設見学」のような特別な場で、商品に携わっている生身の人とコミュニケーションしてもらうことで、ただ見学や体験するだけの場合よりも、さらに親近感を感じてもらえます。
他では手に入らないおみやげ
「体験」や「施設見学」のような特別な場で、他の場所では入手できない特別な「おみやげ」を持ち帰ってもらう手法です。ステッカーやストラップなどは、使ってもらうことで、その後もファン感覚が継続されます。
あなただけのオリジナル商品
通常は既製品としてしか入手できない製品で、名入れなどの自分だけのカスタム商品を提供して入手してもらうことで、特別感を感じてもらいます。iPodの刻印のようなものです。
また、前述のインスタントラーメン発明記念館では、「チキンラーメン手作り体験工房」「マイカップヌードル・ファクトリー」として、自分だけのチキンラーメンやカップヌードルを作る体験ができます。こうした「体験」は、よりオリジナル感を高めてくれるでしょう。
記念日サービス
レストランやホテルでは、誕生日や結婚記念日に特別なサービスを提供して体験してもらうことで、特別な記念日ではない日に利用した場合よりも、より強い印象を残すことができるでしょう。
ファンサイトを立ち上げて会員登録してもらったり、Facebook上でファンページを作ったりすれば、それで顧客がファンになってくれるわけではありません。
ここで挙げたものは、ネット以前からあった、コミュニケーションやファン作りの手法です。どういった要素が顧客の心の琴線に響いてファンへの道を作るのか、こうした手法から学ぶことで、よりネット上のファンページを意義あるものにできるのではないでしょうか。
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