Web担当者がおさえておきたいサイトセキュリティ対策最前線、ネットユーザーの不安を低減させる具体的方法 | 日本ベリサイン
この記事では、2011年5月31日に開催されたセミナーイベント「Web担当者Forumミーティング 2011 Spring」の講演をレポートする。他のレポートをご覧になりたい方はこちら。
Web担当者がおさえておきたいサイトセキュリティ対策最前線
ネットユーザーの不安を低減させる具体的方法
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B会場の午後最初のセッションは、日本ベリサイン株式会社 SSL製品本部 アシスタントマネージャーの中川就介氏による「Web担当者がおさえておきたいサイトセキュリティ対策最前線~ネットユーザーの不安を低減させる具体的方法をご紹介~」。Webサイトの安全性・信頼性をアピールすることが、ビジネスチャンスにつながることが、さまざまな調査データに基づいて示された。
ユーザーの9割近くは、セキュリティを基準にショップを選ぶ
セッションの前半は、「なぜ信頼性をアピールする必要があるのか」がテーマとなった。情報セキュリティには、企業経営そのもの揺るがしかねないほどの大きなリスクが潜んでいる。こうしたリスクを避けるために、Web担当者は管理しているWebサイトに対し、さまざまなセキュリティ施策を講じておく必要があるのは、誰もが知るところだろう。
しかし、ビジネスとしてWebサイトを捉えた場合、単純にセキュリティ面に万全を期すだけでは不十分だ。信頼性・安全性の高いWebサイトであることを、ユーザーに対し、十分にアピールする必要があるという。
その根拠として中川氏が紹介したのが、経済産業省が2010年7月に公表した「平成21年度電子商取引に関する市場調査」のデータだ。この調査によれば、ユーザーがショッピングサイトで重視する基準(複数回答)の第1位は「価格が安い」ことで94.7%、第2位は「送料無料・割引」で93.9%となっている。そして第3位に挙げられたのが、「セキュリティ対策が行われている」ことで88.6%にも上る。「大手・有名サイトであること」の82%を上回る数字だ。
セキュリティ対策が貧弱だったり、きちんと行われていてもユーザーに理解してもらえなかったりした場合、9割近くのユーザーに逃げられる可能性がある。この数字からはそんなシビアな現実が読み取れる。
信頼性のアピールをコンバージョン向上につなげた企業も
最近ではソーシャルメディアの流行やAPIの解放、デバイスの多様化などにより、ユーザーと接触し、信用を構築する「タッチポイント」が広がってきている。中川氏によれば、インターネット犯罪の8割以上はフィッシングであり、このタッチポイントで「本物」とわかるようにすることが、ユーザーの信頼を得るための鍵となる。
その具体的施策はいくつかあり、代表的なのは、EV SSL証明書の導入だという。EV SSL証明書は従来のSSL証明書と異なり、対応ブラウザでページを閲覧した場合、アドレスバーを緑色に変え、認証局名とサイト運営者名を交互に表示する。ユーザーに対して、サイトの信頼性・安全性を視覚的に訴えることが可能だ。
また認証済みサイトであることを示す「ベリサインシール」の掲示も効果的だ。ベリサインシールの国内認知度は7割以上に上っており、多くのユーザーに信頼性・安全性を一目でわかってもらえるという。このほか中川氏は、「電子署名で正規の電子メールを見せる」「公式Webサイト上でSNSなどの公式アカウントを掲載する」「検索結果にベリサインシールを表示させ信頼性を高める」といった手法にも言及。セキュリティ対策はサイトのコンバージョンと相関性があり、信頼性・安全性をアピールした結果、購入完了率や説明会の申し込み率など、コンバージョンが大幅に改善した企業事例も、いくつか紹介された。
セッションの後半では、SSLのトレンドがテーマとなった。最近米国では「なりすましツール」の登場により、サイト全体のSSL化がトレンドになりつつあるという。SSL化によって表示が遅くなったり、SEOで不利になったりするという見方もある。しかし、それらはいずれも誤解であり、サーバー側の設定を適切に行っておけば、そのような不利を回避できることが示された。
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