企業ウェブマスターのステークホルダー5種類を整理してみた
今日は、企業サイトのウェブマスターが仕事を進めるうえで関係してくるステークホルダーと、それぞれとの関係で留意すべきポイントを整理してみました。
もちろんステークホルダーにどんな人がいるのかなんて仕事をしていればわかってくるものですので、この記事は新人ウェブマスター向けとなります。
ウェブマスターにとってのステークホルダーは、主に次の5種類があります。
- ユーザー
- 社内他部署
- 上司
- 経営者
- 社外パートナー
それぞれ、どんな点から関係してくるのかを以下にまとめます。
ユーザー
サイトを訪問するすべてのユーザーですね。最も大切なステークホルダーです。
- 顧客(新規顧客・見込み顧客・既存顧客)
- 取引先(企業情報や所在地などを調べる人)
- 社員(とその家族)
- 株主
- など
- サイト上
- 広告
- メールマガジン
- ソーシャルメディア
- など
社内他部署
社内で仕事をしている他の部署の人ですね。そもそもWebサイトが対象とするビジネスを作っている人たちです。
協力を依頼したり、チェックを依頼したりすることが多いのですが、彼らには彼らの部署の事情がある場合も多いため、仕事をスムーズに進めるには社内ルールを守ったうえで、彼らの部署の事情や都合も把握して進める必要があります。
- 事業部の製品担当者
- 事業部Web担当者
- サポート
- 広報・宣伝
- 経理
- 法務
- 調達
- 情シス
- など
- サイトの企画や更新のための情報やコンテンツ素材の提供
- Web以外での顧客コミュニケーションとの整合性
- 顧客理解のための情報提供
- コンプライアンス
- 企画をスムーズに実行するための社内調整
- など
上司
ウェブマスターの仕事を進めるうえで、上司を理解し、支援してもらえるようにすることは非常に重要です。上司が重視するのは直接の売上などの成果なのか、目に見えづらい顧客との関係構築なのか、それとも原価なのか。それを把握しておくことは大切です。
部署には、会社全体の戦略をベースに策定されたプラン(戦術)があります。あなたの上司は、そのプランをもとに仕事に優先度を付けて判断しています。あなたの考えた施策がどれだけすばらしくて重要だったとしても、そのプランに合っていると判断できなければ上司はYESと言いません。
また、予算に関しても同様です。部署で使える予算は決まっており、それぞれの予算について目的とそこから得るべき成果が定められています。すばらしい施策でも予算の都合で実現できないことは多々あります。
また、上司は仕事を進めるためにさまざまな事情を持ち込んでくる場合があります。社外との関係のための事情、社内の他部署との関係による事情など、あなたの想像の付かない次元での判断の場合もあります。
経営者
会社で仕事を進めるうえでは、経営者の考えていることを知っておくことは大切です。上司の戦術は経営者の作った全体戦略をもとに作られていますし、予算も同様です。
直接関係してくることは少ないはずですが、上司の支援を得るためにも、経営者が定めている(現在の)方向性を把握しておくことは価値があります。
社外パートナー
ほとんどの場合、何らかの外部パートナーと一緒に仕事を進めているはずです。彼らがどんな役割を果たしていて、どういった性質なのかを把握しておきましょう。
- 制作会社
- 広告代理店
- サーバー・データセンター
- CMSや解析ツールなどのベンダー
- など
彼らとの関係において意識すべき点としては、次のようなものがあります。
- 自分たちのもっている予算と彼らの期待する売上とのバランス
- 期待する仕事内容と彼らのもっているスキルや工数とのバランス
- 彼らがあなたの仕事をするのはお金のためだけなのか、それ以外の要因があるのか
- 彼らが本当に他の人よりも勝っているコアコンピタンス
もし、これから企業ウェブマスターの仕事を始めるという新人社会人や、組織外から入って来て企業ウェブマスターの仕事を始めるという方がいたら、このまとめが参考になるといいですね。
もし、御社でこれ以外のステークホルダーがあるならば、ぜひ教えてくださいませ。この内容をアップデートしていきます。
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