社会人なら知っておきたい無料の公的統計データ「e-Stat」と「統計メールニュース」
今日は、マーケティングや企画に携わる社会人なら知っておきたい、というよりは、知らないと恥ずかしい、無料で利用できる公的統計データのポータルサイト「e-Stat」の情報と、新しい統計データが自動的に飛んでくる「統計メールニュース」の情報をお届けします。
すでに6月も下旬。新入社員の方も配属部署が決まってバリバリ働いていることだと思います。
マーケティングや企画の仕事をする人にとって、調査データというのは大切なもの。
ネット上で発表される「○○のサービスのユーザー数が○○万人」なんて調査データ、みんな好きですよね。Googleトレンドのような検索ボリュームの情報や、どのブラウザがどれぐらい使われているかといった調査データも人気です。
どれも無料で入手できるデータですが、実は税金でちゃんとした手法でつくられている、質の高い調査データというのが、あるのです。
それが、政府の出している統計データ。
たとえば、こんなデータを、だれでも、無料で、Excelやデータベースの形で入手できるのです。
- 日本の人口(性別・年齢・地域・従業地・家族構成・産業・昼夜間などごと)
- 事業所や企業の経済活動(所在地・従業者数・業種・業態・資本金・売上・費用・EC化状況などごと)
- どれぐらいの人がどんな風に働いているか、賃金状況
- どんな世帯がどんな家計状況で何にどれぐらいお金を使っているのか
- スポーツや趣味や学習やボランティアの状況
- 公民館などでの社会教育はどこでどれぐらい行われているのか
- 飲食・販売・卸売りなど商業の状況(売り場面積・売上・仕入れなど)
- などなどなどなど
政府統計のポータルサイト「e-Stat」
現在、こうした政府統計は、「e-Stat」という政府統計ポータルサイトに集約されています。
- e-Stat 政府統計の総合窓口
→ http://www.e-stat.go.jp/
e-Statは、総務省統計局が中心となり、独立行政法人統計センターが運用しているサイトで、前述のような各種統計データがまとまっているほか、各省庁が出す新しい統計データの情報が、日々追加されていっています。
初めて見る人にはちょっと取っつきにくいかもしれませんが、どんな情報があって、どう使うと便利なのかのガイドもあります。
- 政府統計の総合窓口(e-Stat)の活用術
→ http://www.e-stat.go.jp/estat/guide/
「こんなデータが欲しい」というイメージはあるけれどもデータを見つけられない人向けに、質問に答えていくと見つけられる(かもしれない)「e-Statナビ」というものもあります。
待っているだけで統計データの情報が届く統計メールニュース
個人的に、「これは登録必須」だと思っているのが、総務省統計局の発行している「統計メールニュース」です。
- 統計メールニュース(統計局)
→ http://www.stat.go.jp/info/mail/
公表された主な調査結果の要約や新着情報、統計局からのお知らせなどが月2回ほど届くメールニュースです。
政府統計データって、本当にたくさんあって日々更新されているので、常にチェックしているわけではない人にとって、こういった更新情報サービスは便利です。
調査統計のスキルをアップさせたい人向けの学習サイトも
とはいえ、「統計データだけ見ても、よくわからない」という人もいるでしょう。
そういう人は『マンガでわかる統計学』などの書籍を読んで学ぶのもいいのですが、総務省統計局が、いくつか学習サイトを提供していますので、見てみるといいかもしれません。
データサイエンス・スクール 統計力向上サイト
→ http://www.stat.go.jp/dss/社会人向けの学習サイト。統計講座を読んで学んだら、「初級」「中級」「上級」に対応した統計力チェックで実力を確認できます。最近できたサイトで、けっこうよくできていると思います。
なるほど統計学園高等部
→ http://www.stat.go.jp/koukou/高校生向けの統計学習サイト。「文化祭」とか「ボランティア活動」とかに照らして説明していますが、解説している内容は「これ、本当に高校生向け?」と思えるぐらい、統計のちゃんとした内容。
なるほど統計学園
→ http://www.stat.go.jp/naruhodo/小・中学生向けの学習サイト。とはいえ、社会人にもバッチリ役に立ちます。特に、調査統計に関してちゃんと学んだことがない人(または忘れちゃった人)には、こういう基本的な解説を押さえておくことが、実は非常に役に立つのです。
上記学習サイトのうち統計学園の2つは、解説の作り方が教科書的というか、学者さんが中心になって作ったんだろうなという感じなのが、少し残念なところ。
「学ぶ意欲がある人ががんばって学ぶ」感じになっているので、解説がわかりやすいとか、読んでいて楽しく学べるとか、そういうわけではないんですよね……。うーん。
でも、こういう公的統計データや関連情報は、マーケに携わる人間として知ってちゃんと使えるようになりたいものですね。
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