パンダの餌食になるべくしてなったサイト
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パンダの餌食になるべくしてなったサイト
おそまつなユーザー体験を放置していた結果 (The Internet Marketing Driver)
パンダアップデートやペンギンアップデートの分析と対応に関しては群を抜いている(と筆者は思う)米国のSEOコンサルタント、グレン・ゲイブ氏がおもしろい出来事を記事にした。
予想どおりパンダアップデートに低品質評価を受けたサイトのケーススタディだ。
ある企業にサイト診断をゲイブ氏は頼まれた。診断してみて彼は絶句した。次の2つの大きな問題を発見したからだ。
中身がない大量のページ
動画のサムネイル画像とそのタイトルだけのページが1万5000ページほどインデックスされていた。再生できる動画はない。このページに来たユーザーは何もすることがなく、すぐ去ることしかできない。
スマホユーザーをアプリストアへ強制リダイレクト
スマホユーザーがこのサイトにアクセスすると、Google Play ストアまたはApple Storeに強制的に302リダイレクトされる。このサイトの目的が、自社のアプリをダウンロードしてもらうことである点は、まったく問題ない。しかし、検索からであろうが直接であろうが、スマホでアクセスしたユーザーは、そのサイトを見ることなくアプリストアに送られる。
取りも直さず、以下に挙げるような、グーグルが嫌う状態を三拍子も四拍子もそろえたサイトだ。
- 薄っぺらいコンテンツ
- ユーザーを混乱させる
- ユーザーをだます
- ひどいユーザビリティ
あいにくゲイブ氏はこのサイトの面倒を見る余裕がなく、問題点を報告するだけにとどまった。ところがこのサイトの管理者は何一つ対応しなかった。果たして、パンダアップデート4.0が実施されたときに、案の定、グーグル検索からのトラフィックを大きく失ったということだ。
このサイトは、ページを量産することでトラフィックを集めることに成功していた。だがそれは、グーグルによる正当な評価が完了するまでのほんのいっときにすぎなかった。
ユーザーを満足させる体験を提供できないサイトは遅かれ早かれ退場になるということを、反面教師としてとらえておこう。
不正な手段が原因で順位が上がらないときの2つの対処策
「1つに集中」と「再スタート」 (Google Webmaster Help Forum)
思うように検索順位が上がらないサイト管理者に、グーグルのジョン・ミューラー氏がアドバイスした。
2つ勧めたいことがある。
運用している同じようなサイトの数をばっさりと減らすこと。そのほうが努力を分散させずにすみ、もっと適切に作業しやすくなる。それに浅く広くコンテンツを公開するよりも、検索エンジンがコンテンツをずっと評価しやすくなる。
あなたのサイトは深刻なウェブスパムの問題を抱えているように見える。たとえば、不自然なリンクを作っているなら、ウェブスパムとして見なされるだろう。こういうことをやっていると、そのサイトについては何もかも信頼することが難しくなる。
問題が非常に深刻で、どうやってそれを正すかはっきりと学んでいるなら、古いサイトをすべて削除し、新しいサイトを1つだけ作るほうがいいかもしれない。
簡単な決断ではないと思う。だが、特に、不自然リンクのような今のサイトの問題につながっている状況を避けることができて、すばらしいコンテンツを持っていると確信できるなら、検討する価値があるだろう。
ジョン・ミューラー氏のアドバイスの重要点を簡潔にまとめると、次のようになるだろう。
- 似たサイトをいくつも作らずに1つのサイトをすばらしくすることに集中する
- 不正が深刻で解消できないときは、新規にサイトを作りなおすべき
noindex robots metaタグが記述されたページからのリンクはSEO価値があるのか
通常のリンクと同じく評価される (WebmasterWorld)
あるサイトからリンクが張られていたのだが、そのページのmeta robots タグを見ると「noindex,follow」タグが入っていた。
リンクとして検索エンジンに評価してもらえるだろうか?
こんな質問がWebmasterWorldフォーラムに投稿された。
フォーラムモデレータが回答しているとおり、きちんと評価対象になる。
robots metaタグの「noindex」は、検索結果への表示を禁止するために用いる。検索エンジンは実際にはインデックスしないわけではなく、インデックスには登録するが検索結果に出さないようにする。リンクの処理とは無関係だ。
したがってそのページにリンクがあれば、そのリンクをたどるし、PageRankやアンカーテキストを渡す。
ただし、meta robotsタグの「nofollow」があわせて記述されていたり、リンクにnofollow属性が付いていたりすればリンクとしては無視される。
しかしこの場合は、robots metaタグの「follow」が指定されているので、問題なくリンクも評価されるというわけだ。
細かな技術的な仕組みだが、知っておくのは悪いことではないだろう。
優れた検索エンジンマーケッターになる秘訣
グーグルのエンジニアの気持ちになる (Pedro Dias (@pedrodias) on Twitter)
元ブラジルのグーグルで働いていたペドロ・ディアス氏のツイートを紹介する。
The problem with most Search Marketing professionals is that nobody knows/tries to think like a search engineer.
— Pedro Dias (@pedrodias) 2014, 7月 8
検索エンジンマーケティングのプロフェッショナルたちのほとんどに見られる問題は、だれも検索エンジニアのように考えることを知らなかったり、考えようとしたりしないことだ。
的確なSEOを施策するには、検索エンジンのアルゴリズムを開発する人の気持ちになってみるといいというのだ。
「もし自分がマット・カッツやジョン・ミューラーだったらどうするか?」、こんなふうに想像してみると、やろうとしていることが検索エンジンの評価にどう関係するか、検索エンジンが嫌がる行為ではないのか、グーグルは何を評価したいのか、などが見えてくることが多い。
もちろん、完全にグーグルのエンジニアになりきれるわけではないが(それができるのならば、グーグルに就職するほうがいいだろう)、少なくとも、「サイトを上位に表示したい側」の気持ちだけで考えるのではなく、視点を変えてみるということに価値はあるだろう。
グーグル、ポーランドのリンクネットワークに2回目の制裁
マット・カッツは内緒にしていた (Karolina Kruszyńska (@karo_krus) on Twitter)
グーグルは、ポーランドのリンクネットワークに制裁を与えた。今年の2月にもポーランドのリンクネットワークには制裁を与えており、これで2回目だ。
ただ今回は、米グーグルのウェブスパムチームのトップであるマット・カッツ氏ではなく、ポーランドのウェブスパムチームの人物によるツイートで明らかになった。
@rustybrick We took action on two link networks.
— Karolina Kruszyńska (@karo_krus) 2014, 7月 3
(ポーランドの)2つのリンクネットワークに制裁を与えた。
マット・カッツ氏は、この制裁が事実だったことを認めつつ、自身が明らかにしなかった理由を次のように述べている。
@bart_goralewicz Yes. I didn't tweet about it because people have been asking us to be more positive, but yes.
— Matt Cutts (@mattcutts) 2014, 7月 3
もっとポジティブになるようにみんなが頼むから、この件に関してはツイートしなかった。
リンクネットワークへの制裁は、SEO界隈では“ネタ”にはなる話題だが、明るい話題だとはいえない。
となると、今度は水面下でリンクネットワークへの制裁が進むのだろうか。むしろ公表されるよりも業者はますます戦々恐々となりそうだ。
事実、2つのリンクネットワークに対策したとグーグル社員は言っていたが、実際にはもっと数多くのリンクネットワークが対象になったという情報もある。
SEO Japanの
掲載記事からピックアップ
米グーグル サーチクオリティチームの象徴的存在、マット・カッツ氏がしばらく検索の世界から離れることを発表した件の紹介記事を今週はピックアップ。
- Googleのマット・カッツ氏が長期休暇に入る旨を発表
たっぷりと奥さん孝行してください
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