AMP特集:AMPに対応するには? ランキング要因なの? アノテーションは? などSEO記事まとめ11+2本
今週はAMP特集だ。グーグルのモバイル検索で正式に導入された「AMP」対応のやり方(AMP HTMLの作り方)の説明、AMPがモバイル検索のランキング要因になっているのかの答え、PC/モバイル別URL構成でAMPを導入する際のアノテーションの書き方など、参考にしてほしい。
ほかにも、HTTPSやApp Indexingのnoindex.xml、グーグル純正のPC・タブレット・スマホ表示シミュレーター「Resizer」などなど、SEOに役立つ情報をまとめてお届けする。
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―― AMP特集!
AMPに対応するには? 日本語の説明×3
日本語で書かれているのが嬉しい (YAMAGUCHI::weblog)
まず、AMP対応ページを実際に作る際のやり方や、技術的なことを解説した記事を3本紹介する。
1つ目の記事は、グーグルでAMPの開発にあたっている山口氏が個人ブログに書いた記事だ。AMPの概要と主要な技術的設定、参考リソースを紹介している。
AMPに初めて触れる人にはわかりやすい、非常に優れた解説だ。
次は、一般のウェブマスターによる、AMPを実際に導入してみての解説だ。かなり深掘りして技術的設定を説明している。現状では、AMPの日本語ドキュメントが少ないので貴重なリソースになるだろう。
最後に、グーグルのデベロッパー向け公式ブログも紹介しておく。AMPが高速化を実現している仕組みと、AMPに必要なlink要素を説明している。
公式な説明なのだが、詳細については英語ドキュメントを参照する必要があり、これを読めばAMP対応できるかというとそうではないのが残念なところだ。
AMPはモバイル検索のランキング要因になっているのか?
なっていないが、AMP化のメリットはある (Google Webmaster Central office-hours)
AMPは、ランキング要因になってるのだろうか?
グーグルのジョン・ミューラー氏が、英語版のオフィスアワーで回答した。
「AMPがランキング要因になっているか?」だって?
現状ではランキング要因ではない。
ただし、間違いなく、AMPはモバイルフレンドリーなページを作る1つの手段だ。だから、できるのであればAMP対応するのも1つの選択肢になる。
サイト全体をAMP対応にしたサイトをいくつかすでに見ている。明らかにモバイルフレンドリーな構成であるから、モバイルフレンドリーな形態の1つとして私たちはAMPをみなすだろう。
だが、現状では、AMPそれ自体はランキング要因として利用するものではない。
少なくとも今のところは、AMP対応したからといって、それだけの理由で検索順位が上がることはないようだ。だが将来的にはどうなるかわからないというのも筆者の正直な感想だ。
一方、今すぐAMP化することには次のようなメリットがある。
- 表示が高速化することで、ユーザー体験が向上する
- AMPコンテンツ専用のカルーセルは検索結果の上部に表示されることが多いので、アクセスアップにつながる
ニュースサイトはほぼ間違いなくAMPの恩恵を受けるだろう。また、話題になりがちなトピックを日々投稿しているサイトをもしあなたが運営しているなら、AMPは案外おもしろいかもしれない。
おそらく、そうでないサイトは様子見で問題ないだろうが、AMPは今後さらに重要度を増していくと、筆者は考えている。今のうちに情報だけはチェックしておくことをお勧めする。
別URLのモバイル構成でAMP対応するときのlink要素
PC向けページにrel="amphtml"を記述 (Google Webmaster Central Help Forum
)
AMP設定に必要なlink要素の記述方法を前回説明した。それでは、PC向けサイトとモバイル向けサイトを別々のURLで構成している場合に、AMPページを作成したら、それぞれのバージョンのページにはどんなlink要素を記述するのだろうか?
英語版の公式ヘルプフォーラムでグーグルのジョン・ミューラー氏が説明したので、整理してまとめよう。
次のようなURL構成だったとする。
PC向けページ | https://www.example.com/page.html |
モバイル向けページ | https://m.example.com/page.html |
AMPページ | https://www.example.com/amp/page.html |
この場合、link要素をそれぞれ次のように記述する。
- PC向けページの記述
- 対応するモバイル向けページを指し示す
rel="alternate"
<link rel="alternate" media="only screen and (max-width: 640px)" href="https://m.example.com/page.html" />
- 対応するAMPページを指し示す
rel="amphtml"
<link rel="amphtml" href="https://www.example.com/amp/page.html" />
- 自己参照する
rel="canonical"
<link rel="canonical" href="https://www.example.com/page.html" />
- 対応するモバイル向けページを指し示す
- モバイル向けページの記述
- 対応するPC向けページを指し示す
rel="canonical"
<link rel="canonical" href="https://www.example.com/page.html" />
- 対応するPC向けページを指し示す
- AMPページの記述
- 対応するPC向けページを指し示す
rel="canonical"
<link rel="canonical" href="https://www.example.com/page.html" />
- 対応するPC向けページを指し示す
注意すべきは、AMPページへのlink要素(rel="amphtml"
)は、PC向けページだけに記述すればいいという点だ(モバイル向けページに記述すると問題が発生するわけではないが)。
グーグル、AMP公開を正式アナウンス、その後AMPマークは緑→灰色に変更
さっそく改良あり (Google Japan Blog)
AMP特集の最後になってしまったが、グーグルは、AMPをサポートするモバイル検索を正式に公開したことをアナウンスした。AMPの導入は先週お伝えしたが、原稿が完成したあとでの公式アナウンスだったので、ここであらためて取りあげておく。
グーグル検索にとっては大きな意義のある変革なのだろう。ウェブマスター向けブログではなく、コーポレレートブログでの発表となった。
導入から1週間が経過し、AMP記事が掲載される検索結果をあなたもきっと目にしているはずだ。AMPはまだ始まったばかりだ。今後の改善・発展にも注目したい。
ちなみに、検索結果に表示されるAMP対応のラベルとマークは、公開後に緑色から灰色にさっそく変わっている。あなたは気づいただろうか?
※今週の「日本語で読めるSEO/SEM記事」は次ページに掲載
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