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グーグルは情報の正しさを保証しない。嘘情報でも上位表示することがある などSEO記事まとめ10+2本

グーグルは、検索結果に表示するページの情報が正しいかどうかは判断していない

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グーグルは、検索結果に表示するページの情報が正しいかどうかは判断していない――改めて言われると衝撃的な事実を、グーグルの中の人が明確にした。
ほかにも、AMP関連の情報や、RankBrainの詳細情報、リダイレクトの数、検索結果での歌詞表示などなど、SEO関連の情報をまとめてお届けする。

※来週のこのコーナーは、筆者取材のため、お休みです。

今週のピックアップ

グーグルは「情報の正しさ」を保証しない。嘘情報でも上位表示することがある
★★★★☆ 今回回答した質問はやや少なめ (ウェブマスター オフィスアワー)

グーグルは、検索結果に表示するページの情報が正しいかどうかは判断していない。

なんとなくはわかっていたが、改めて言われると衝撃的な事実を、グーグルの中の人が明確にした。

グーグルの社員がウェブマスターの質問に答える「ウェブマスターオフィスアワー」の6月版での発言だ。

6月のオフィスアワーでは。いつものように金谷氏と長山氏が、事前に寄せられた質問に回答してくれた。

今回の主な質問は次のとおりだ。

  • 虚偽情報が掲載されている上位表示サイトへの対処
  • 不正なハッキングに対する取り組みについて
  • AMPコンテンツをクロールするGooglebot
  • URLパラメータの設定方法
  • 別々のURL構成でのパラメータ処理
  • Ajax非同期パーツのクロール制御
  • AMP対応の基準

興味深い「虚偽情報が掲載されているサイトが上位表示されている場合がある」という件の質問は、次のようなものだ。

重大な嘘が書かれているWebサイトでも検索結果の上位に表示されているケースがあります。

専門家であれば内容が嘘であるとわかるような内容です。しかしそれを信用して一般消費者が行動すると、損害を被ってしまうという内容が含まれているケースです。

(後略)

こうした、アルゴリズムでは対応しづらいケースをどう考えているのか。グーグルの長山氏は、次のように解説している。

グーグルは検索エンジンなので、検索結果からリンクされているWebサイトの情報が正しいのか正しくないのかという判断基準をもつことは、なかなか難しい。

検索エンジンは「クエリに対して関連性が高いのは、どのページか」を判断することには長けている。しかし、「そのページの情報が正しいのか正しくないのか」ということを判断するのはなかなか難しく、必ずしも正しさを保証できない

もちろん、ナレッジパネルに表示されている情報などグーグル側でコントロールできる部分に関しては、フィードバックを送ってもらえれば、修正できる。

しかし、ふつうの検索結果に出てくる情報に関して正確性を判断するのは、検索エンジンの役割ではない

虚偽情報であるということがわかっているのであれば、間違っていない情報をオンラインで発信してほしい。そうすれば、検索エンジンがその情報を表示するようになるかもしれない。

グーグルは「検索結果に表示されているコンテンツが正確である」ようにという方向では動いていないようだ。

情報を発信する側としては、長山氏の解説は「今のグーグルは」という前提のものだと思いたい。

今後、オーソリティ性の判断や、AIによる判断など、さまざまな技術が進めば、正確性が判断できるようになっていくのだろうか。期待したい

その他の情報に関しても、YouTubeで視聴できる録画で確認してほしい。

日本語で読めるSEO/SEM情報

AMPで困ったときに頼れるAMP専用カテゴリが公式ヘルプフォーラムに開設
★★★☆☆ 専任担当付きかも (グーグル ウェブマスター ヘルプフォーラム)

グーグルのウェブマスター向け公式ヘルプフォーラムに、AMP専用カテゴリが新設された。

ウェブマスター向け公式ヘルプフォーラムで「ディスカッションのカテゴリ」からカテゴリを絞り込める

グーグル社員のTakeaki氏からも、アナウンスが出ている。

本日、AMP (Accelerated Mobile Pages) 専用のカテゴリを開設しましたので、お知らせします。
ハングアウトなどでも AMP 対応に関してのご質問は増えてまいりましたので、
今後はぜひこちらのカテゴリもご活用下さい!

専属のグーグル社員も付いているようなので、AMPに関して疑問やトラブルがあればフォーラムを活用するといい。

AMP対応する前に知っておきたいこと3つを、グーグル社員が共有してくれた
★★★★☆ AMPカテゴリの初投稿 (グーグル ウェブマスター ヘルプフォーラム)

ウェブマスターフォーラムに新設されたばかりのAMPカテゴリに初めての投稿として、グーグル社員のアルデヤ氏が、AMPに関する3つの基本かつ重要な情報を共有した。

次の3つだ。

  • AMPとは?
  • AMPページがGoogle検索で適切に表示されるようにするには?
  • GoogleがAMPページを検出したかどうかチェックするには?

AMP対応を始める前に読んでおくといい。

MERYが商品販売ページをAMP化したけど、これって問題ないの?
★★★★☆ 全体としては記事コンテンツ (peroli Developer's Blog)

ファッションやコスメ、恋愛などの若い女性向けのコンテンツを発信するMERY(メリー)がAMP対応した。

AMP対応のRuby on Railsでの技術的な流れを、開発チームのブログが公開している。非日本語ネイティブのスタッフが英語で書いた記事を日本語に訳したようで多少読みにくい部分もあるが、AMP化の作業を進めるうえで参考になる情報も多い。AMP対応に入る前に開発者に読んでもらうといい。

ちなみに、メリーはAMPコンテンツのなかで商品を販売している。

スニーカーを販売するMERYのAMPページ
スニーカーを販売するMERYのAMPページ

AMP自体はオープンソースなので、どんなコンテンツでも適用できる。だが、グーグルが検索結果で上部に表示するAMPのコンテンツは、ニュースやブログの記事に限られる。商品販売ページは、今のところはサポートしていない。

ECサイトが、記事の構造化データで商品販売ページをマークアップしたため、トップニュース枠に商品ページが含まれるというおかしな出来事も、以前に起こっていた。

しかしMERYの場合は、全体として見れば記事コンテンツであり、商品の販売は追加的なコンテンツと考えられる。そのため、グーグル検索のトップニュースカルーセルに掲載されたとしても問題はなさそうだ。

WordPressサイトを自力でAMP対応する方法
★★★☆☆ 柔軟にカスタマイズできる (今日も8時間睡眠)

WordPress(ワードプレス)で構築したサイトは、WordPressの開発元が提供する公式プラグインを使うと、簡単にAMP化できる。

しかし、この公式プラグインは、細かなカスタマイズには不向きだ。また、ほかのプラグインと干渉するなど環境によってはAMPエラーが発生することもある。

こちらの記事は、プラグインに頼らずにWordPressをカスタマイズして自力でAMP化する手順を、詳細に解説している。WordPressサイトを思いどおりにAMP対応したいのであれば、大枠としては参考になる。

ただし、img要素の必須属性が指定されていない場合の処理や、その他のAMP向けHTMLタグへの変換など、記事本文のHTML処理に関しては、自力でコードを書くようにとの解説だ。細かい部分に関しては、英語の仕様を参照しながら自分でWordPress向けのコードを書ける人向けだと思ってほしい。

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掲載記事からピックアップ

筆者が米シアトルで先月参加したSMX Advanced カンファレンスのセッションレポートを今週はピックアップ。

用語集
Google Webmaster Central / Googlebot / HTML / Ruby / SEM / SEO / アクセス解析 / インデックス / インプレッション / クロール / サイドバー / セッション / ソーシャルメディア / フィード / リンク / 検索エンジン / 構造化データ

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