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社内のエピソード、どこまでソーシャルメディアで言っちゃっていいの?

社内エピソードの投稿では、こちらに悪気がまったくなくても、見る人によって、その内容が非常に不快に感じられることがあるのです!

この前、社内でこんなことが……
待て、これ投稿して大丈夫か!?

“社内エピソードをソーシャルで紹介”は是か非か

こんにちは田村です。

企業の公式アカウントの場合、ソーシャルメディアへの投稿は、オフィシャルな情報掲載が基本です。新製品の情報や写真を掲載したり、企業サイトへのリンクをはったりといった使い方はよく見かけます。それに加え、たとえば「社内のなにげないやりとり」「年末年始やクリスマスでの社内イベントの様子」「ちょっとした出来事やスナップ写真」などをエピソード的に紹介する、という使い方も多いでしょう。

消費者やファンは「ふだんは見えない社内の様子」を見て、その雰囲気や社内風土などを感じてくれるのです。ですから、社内の行事や活動をソーシャルメディアで発信することは重要です。

しかし、なにげない気持ちで掲載した社内エピソードが、思わぬ反応を引き起こす場合もあります。

たとえば2013年とやや古い事例ですが、

社長にお子さんが誕生したので、それを社員がお祝い

その様子を社長みずからがSNSに投稿

という流れで、サイバーエージェント社内の出来事が、一般にも公開されました。

しかし、この投稿を見た株主が公式IR掲示板に、

御社はヒマなのですか?

と書き込み、これを他のユーザーも話題にし、いわゆる炎上になりかけました。

サイバーエージェントらしい「社員の誕生日などを祝福する文化を大切に」という方向性、実際には就業時間外の出来事だったことなどから、大きな問題とならずに収まりましたが、このやりとりは、「ねとらぼ」でも報じられました。

このように「公開してもとくに支障ない(と思っていた)社内エピソード」を投稿したところ、炎上の火種になってしまったというケースは、たまに見られます。場合によっては「すでに公開済みだったのに、ソーシャルメディアで言及したら、なぜか炎上した」というパターンも。会社や内容、時期によっては炎上に発展することもあるでしょう。

「うかつだなぁ」とご覧になられている担当者のみなさん。これ他人事ではないですよ! 日常の場でも、非常に似ているケースがゴロゴロあります。

社内では普通にやってることでも、一般ユーザーや取引先の人の目に入ることで、思わぬ反感を買うことがあります。こちらに悪気がまったくなくても、見る人によって、その内容が非常に不快に感じられるということは、ソーシャルメディアでもっとも起こりがちなことなのです。

社内エピソードをソーシャルメディアで発信する際の注意点

ソーシャルメディアで投稿する社内エピソードは、大きく以下の3パターンにわかれます。

  • 社員の素顔
  • CSR活動
  • 社内行事、レクリエーション

社員の素顔を投稿する場合

社員の素の姿、それもできれば、ふだんお客様と直接接することのない社員を紹介するのは、ソーシャルメディアにおいて効果的です。裏方さん的な役割の人物、電話でしかお客様と接点がないオペレーターなど、その人柄を公開することによって、ファンはより自社に親近感を持ってくれます。

注意点このパターンで注意すべきは、本人からの了承をとるのはもちろんですが、その人の役職や素顔など、個人情報につながるものを出して問題ないかどうか確認することです。名前を出す際は、フルネームは極力避け、イニシャルや仮名で掲載するのが無難です。とくに女性を掲載する際には配慮しましょう。写真では、一緒に写り込む名札や資料などにも注意してください。

JALのFacebookページは、いつもうまく裏方さんを紹介しています。

JAPAN AIRLINES (JAL)(Facebook)

CSR活動を投稿する場合

CSR活動(社会貢献活動)は、さまざまな企業が幅広く行っていますが、認知していないユーザーも多いのが実情です(企業サイトに情報を載せていても、何階層もたどらないと見られないことがありますからね)。

この対策として、ファンのニュースフィードやタイムラインに情報を届けられるソーシャルメディアで、積極的に情報発信するべきです。画像付きで紹介すると、さらに有効でしょう。

注意点このパターンで注意すべきは、企業色や宣伝色を出し過ぎないことでしょうか。ですので、「活動を実施するキッカケとなった出来事」「参加者の声」なども併記すると、より共感を得ることができるでしょう。

一方、他者に対する批判的な言及(たとえば、清掃活動を報告する際に、廃棄物を放置した人への批判など)、おしつけがましい表現は逆効果です。客観的な紹介にとどめ、メッセージ性や担当者個人の見解などは盛り込まないよう、センテンスの選び方に細心の注意が必要です。

社内行事、レクリエーションを投稿する場合

企業によっては、年に1回とか半期に1回とか、全社で表彰式をやるようなところもありますよね。そこで賞状をもらってる画像とかは、どんどん載せましょう。

表彰されている社員を、担当しているお客様が見れば、きっと喜んでくれます。ファンであるユーザーにも、その企業がいかにして社員のモチベーションを確保しているか伝わります。

また、歓迎会、送別会、社員旅行、スポーツ大会といったイベントもあります。このときの集合写真や乾杯風景などを掲載し、社内の風通しの良さを伝えるのも良いでしょう。

注意点このパターンで注意すべきは、「これらはあくまで普段(業務)と異なる風景だ」ということです。「社内の常識は世間の非常識」であることも少なくありません。身内しか見ることがない個人アカウントではなく、社員、その知人、さらにはお客様や株主も見ることを、常に意識しましょう。

とくに気分が高揚した場面、お酒が入っている場面だと、いろんな人が思わぬ行動をします。アタマにネクタイを巻いて騒いでいる姿や酔いつぶれて寝込んでいる姿を、おもしろがって企業アカウントに掲載することは絶対にやめましょう

注意点盲点としては、写真に写り込んだ賞品、ビールやグラスの銘柄などがあります。自社の系列やクライアントとの関係性などから、思わぬトラブルを生むこともありますので、注意したほうがいいかもしれません。公開する前にしっかり確認しましょう。

まとめ:社内エピソードは「素の姿」を伝える強い武器

企業の業務外活動のアピールは、消費者だけでなく、就職活動をしている学生などに対するブランディングにもなります。公開しても良いものとダメなものをしっかりと見極め、効果的に発信してください。

逆に、社内エピソードの投稿で最悪なのは、「業務時間内に業務外の内容」を投稿することです。株主のみならず、まったく関係ない一般ユーザーにも不快感を与えます。基本、業務時間内に投稿するのは業務に関する内容にしましょう。

田村でした。

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CSR / Facebook / Instagram / SNS / Twitter / ソーシャルメディア / フィード / リンク
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