グーグルは検索結果で非HTTPSページに「保護されていない」警告を付けるようになるの?【SEO記事12本まとめ】
Web全体のHTTPS化の流れは止まらない。グーグルの検索結果でHTTPページのリンクに「このサイトへの通信は保護されていません」のような警告ラベルを表示する動きになっていくのだろうか? ジョン・ミューラー氏が回答している。
ほかにも「SEOスパムしてないのに検索トラフィックが減った理由」「rel="canonical"と内部リンクのURLは一致させるべし」「許容されるフッターリンクの本数は?」『検索エンジン最適化スターターガイド』最新版などなど、SEOに役立つ情報をまとめてお届けする。
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グーグルは検索結果で非HTTPSページに「保護されていない」警告を付けるようになるの?
未来のことはわからないが…… (John Mueller on Twitter) 海外情報
ウェブの世界は、どんどんHTTPSへと動いている。
すでに各種ブラウザは、HTTPSではない通常のHTTPでクレジットカード情報やパスワードを送信するページに「保護されていない通信」というラベルを表示するようになっている。
10月にリリース予定のChrome 62からは、非HTTPSでフォーム送信するすべてのページへと警告表示を拡大する。
さらに将来的には、HTTPSではないページすべてで(フォームがなくても)こうした表示をする方向で動いている。
では、グーグルの検索結果ページそのもので(ブラウザに関係なく)、掲載されているリンク先がHTTPページならば「保護されていないページ」のようなセキュリティ警告を表示することを、グーグルは考えているのだろうか?
実際にグーグルは、リンク先ページがセキュリティ侵害を受けている可能性がある場合に「このサイトは第三者によってハッキングされている可能性があります。」などの警告を検索結果で表示している。
こうした表示を非HTTPSページにも拡大する予定があるのかという質問に対して、グーグルのジョン・ミューラー氏は次のように回答した。
未来のことは、私にはわからない。
I don't have a crystal ball, sorry :).
— John ☆.o(≧▽≦)o.☆ (@JohnMu) 2017年9月11日
しかし、あなたが先見の明がある人ならば、すでにサイトをHTTPSに移行しているはずだから、そんなことは心配しなくていいだろう。
If you're forward-looking, then I'm sure you've already moved your sites to https, so I wouldn't worry about it :-)
— John ☆.o(≧▽≦)o.☆ (@JohnMu) 2017年9月11日
まず、結論としては「現時点ではそんな予定はない(発表できるものとしては)」ということだと考えていいだろう。
とは言うものの、近い将来にHTTPSが当たり前になることは、もう間違いない。グーグルの検索結果でHTTPページにセキュリティ警告が表示されるようになっても、何も不思議はない。その予定があろうがあるまいが、HTTPSへの移行は進めておくべきなのではないだろうか。
「Chromeが警告を出すようになったから」「HTTPSをグーグルがランキング要因にしたから」といった外圧的な理由がなければHTTPS化が進まないのも、特に日本企業の内部事情を考えるとわからないではない。
しかし、そうした背景がなくても「ユーザーのセキュリティとプライバシーを保護する」ためにHTTPS化を進めるという動きをしているほうが、顧客の視点でみたときに信頼できる企業だと感じると思うのだが、どうだろうか。
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グーグル検索SEO情報
スパムしてないのにどうして検索アクセスが減ってしまったの?(T_T)
スパムしないのは当たり前のこと (John Mueller on Twitter) 海外情報
グーグルからのアクセスが激減したサイト管理者が、ジョン・ミューラー氏に助けを求めた。
不正なリンクはもちろんのこと、検索に対する悪い行為は何もやっていません。なのにどうして検索アクセスが減ってしまったのでしょうか?
ミューラー氏は次のように返した。
検索に関する状況は、絶えず変化するものだ。
そもそも、あなたのサイトが単に「スパムをやっていない」ということだけでは、ユーザーにとって最適なものであるということにはならない。
少しきついコメントに聞こえるかもしれないが、まさにそのとおりだ。
SEOスパムに手を出さないというのは、当たり前の「必要条件」に過ぎず、決して十分条件ではない。特別に評価されることではないのだ。
検索トラフィックを獲得するには、
- ガイドラインをきっちりと守ったうえで
- 世の中の検索ユーザーがもつニーズと意図を正しく把握し
- そのニーズに対して他のどのページよりも適切に応えるコンテンツを提供し
- グーグルにそれをちゃんと把握してもらう
ようにしなければいけない。それが今のウェブ担当者の仕事なのだ。
もちろん現状では、グーグルの検索結果が本当に最適なコンテンツを上位に表示しているとは限らない。そうではない検索結果も、しばしば見られる。実際に元の質問者も「ウチよりも上位に表示されているのは、こんなキーワード詰め込みページだよ」と反論している。
しかし、その状況に対して「こうすれば上位表示され、検索トラフィックが増える」と考えて行動するのは、アルゴリズムに対して最適化を進める古いSEOの考え方だ。
現実的な対応としては、
中長期的には、グーグルが「本当に検索ユーザーにとって価値のあるページ」を上位表示するようになることを前提にコンテンツを提供する
短期的には、必要なトラフィックをまかなうために、広告やソーシャルメディアを活用したり、検索キーワード(意図)の幅を広げて対応したりする
ということになるのではないだろうか。
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インデックスさせたいページが決まっているならrel="canonical"と内部リンクのURLを一致させること
グーグルの判断によっては意図しないURLがインデックスされてしまうかも (Google Webmaster Central office-hours) 海外情報
検索結果に優先して表示したいURLが決まっているなら、
rel="canonical"
で指定するリンクのURL- サイト内で張っている内部リンクのURL
は同じものにそろえたほうがいい。
内部リンクで指定するURLについて、グーグルのジョン・ミューラー氏はこのようにアドバイスした。
たとえば、内部リンクを張った先のページがrel="canonical"
で別のURLに正規化されていたとする。
この場合、内部リンクで指定したURLとrel="canonical"で指定したURLの両方を、グーグルは認識する。となると、同じ内容のページが2つのURLで存在する競合状態が発生してしまい、グーグルはどちらをインデックスするか判断しなければならなくなる。
通常は、rel="canonical"で指定したURLを優先するように処理される。しかし、rel="canonical"はグーグルにとって「手がかり」として使う情報であり、絶対に従う「命令」ではない。そのため、場合によっては意図しないほうのURLが検索結果に出てくることもあり得る。
インデックスさせるURLが決まっているのであれば、rel="canonical"で指定する正規URLと内部リンクで使うURLを一致させたほうが確実であるというのが、ミューラー氏の推奨だ。
SEOの設計や監査(チェック)にあたっては、こうしたこともしっかりとチェックするようにしていきたいものだ。
- ホントにSEOを極めたい人だけ
サイトフッターにリンクが20本あるのはSEO的にどうなのか?
ユーザーの役に立つなら問題なし (Google Webmaster Central office-hours) 海外情報
英語版のオフィスアワーで次のような質問が出た。
サイトのフッターに、支店サイトへのリンクを20本ほど設置しても問題ありませんか?
SEO的な効果を期待しているのですが、スパムっぽく見せたくありません。
グーグルのジョン・ミューラー氏は、次のように答えている。
まったく問題ない。
しかし、リンクは妥当な数に抑えておいたほうがいいだろう。20本くらいが上限じゃないだろうか。私としては10本くらいを推奨する。
何本のリンクを設置するかは任せるとして、ユーザーが実際にそのリンクを使っているかを計測したほうがいい。ユーザーがまったく使っていないとしたら、そのリンクは単に検索エンジンのためだけにあるのではないかと思う。
検索エンジンのためだけだとしたら、全体的にはそれほどたいした効果はおそらく得られないだろう。
とにかく、支店であれ商品であれ、妥当な数に抑えておけばフッターのリンクは大きな問題にはならない。
フッターにリンクを大量に羅列しているサイトは、今でも見かけることがある。しかも明らかにユーザーではなくSEOの効果を期待していると思わせる外観だ。7~8年も前ならばそれなりの効果があったかもしれないが、今はランキングに影響を与えるほどの効力は持っていないと考えたほうがいい。
フッターリンクに限らずリンクを張るときは、そのリンクがユーザーに役立つかどうかユーザーがクリックするかどうかの視点で考えてほしい。グーグルが本当に評価するのは、ユーザーの役に立つリンクだ。
もちろん、30本も40本も詰め込んだフッターリンクをクリックするユーザーがたくさんいるとあなたが信じているのならば、そうすることを止めはしないが……。
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セッションの継続時間が130%増加、コンバージョン率が27%増加などAndroid Instant Appsの成功事例が続々と登場
スキルが高いアプリ開発者が必要 (Google Developers Japan) 国内情報
セッションの継続時間が130%増加 ―― 動画投稿サイトのVimeo(ヴィメオ)
コンバージョン率が27%増加 ―― ショッピングプラットフォームのJet(ジェット)
ユーザーごとのセッション数が2倍に増加 ―― ニューヨークタイムズが提供するクロスワードパズルゲームNYTimes Crosswords
サインしたユーザーの数が62%増加 ―― 不動産取引プラットフォームdotloop(ドットループ)
ニュースを読んだり、コンテンツを共有したりするユーザー数が55%増加 ―― サッカーの試合情報のOnefootball(ワンフットボール)
引き合い数が2倍 ―― オンライン不動産仲介のRealtor.com(リアルター・コム)
これは、ダウンロード不要でアプリを動かせるAndroid Instant Apps(アンドロイド インスタント アプリ。以下、Instant Apps)が生み出した成果の事例としてグーグルが発表したものだ。
この仕組みは2017年5月に一般公開されたものだが、Instant Appsをサポートする端末は現在5億台を超えるそうで、成功事例も続々と出ている。
あなたの管理サイトがアプリも提供しているのならば、Instant Apps導入を検討する価値があるのではないだろうか。
ただし、検討にあたってはある程度の慎重さも必要だということを付け加えておく。Instant Appsに関してグーグルの山口氏は、次のように注意喚起している。
ウソを言ってもしょうがないので正直に言うと、Android Instant Appsを既存のアプリに適用させるのは、そもそもの設計を作り変える必要があるので、モノリシックに作ってしまっている場合にはかなり抜本的に設計し直す必要があります。
— Yoshifumi Yamaguchi (@ymotongpoo) 2017年9月6日
UXの中の一機能とコードのモジュールが1:1で対応していくわけではないので、そういう点でAndroid Instant Appsはこのあたりの設計ができる相当上級な能力が問われる機能だと思います。
— Yoshifumi Yamaguchi (@ymotongpoo) 2017年9月6日
普通にAndroid開発をしている人であれば発表された当時にわかっていたことだと思うのですが、AIAを導入しようという決定はエンジニアだけからなされるものでもないので、一応書いておきました。
— Yoshifumi Yamaguchi (@ymotongpoo) 2017年9月6日
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