二段階認証、導入しただけでは不十分! 導入後に企業のInstagramアカウントでやるべき3つのこと
最近、InstagramのDMで、知り合いからこんなメッセージを受け取ったことはありませんか?
「オンライン インフルエンサー プログラムのアンバサダー枠を争っています。私に投票してもらえませんか?」

送信元がリアルな知人だったので、つい安心して「いいですよ」などと返答し、DMやスマホのSMSでやりとりをしているうちに、気づけばInstagramから勝手にログアウトされている。もう一度ログインしようとしてもパスワードが変更されており、アカウントに入れなくなってしまう……。
そう、アカウントを乗っ取られてしまうのです。
最近、このような「DMを使ったアカウント乗っ取り」が急増しています。実際、私のところにも何人かの知人から同じ内容のDMが届きました。
アカウントが乗っ取られてしまうと、自分の知らないうちに怪しいWebサイトへの誘導メッセージが勝手に送信されたり、それを見た知人が騙されてしまったりと、深刻な被害につながることがあります。
もしこれが自身の担当する企業のアカウントだったら、被害はさらに大きくなります。
アカウントが使えなくなると、日々の投稿や広告運用、DM対応など、日常業務に支障が出るだけでなく、企業としての信用も大きく損なわれてしまいます。
このようなトラブルを防ぐために行っておきたいのが「アカウントログインの二段階認証」です。
今は、パスワードだけではアカウントを守りきれない時代。そこで役立つのが、いわば「最後の砦」とも言える二段階認証です。たとえパスワードが漏洩してしまっても、本人のスマートフォンなどを使って追加の確認が行われるため、他人による不正ログインを防ぐことができます。
「二段階認証という機能があることは知っているけれども、実際には設定していない」という方も多いのではないでしょうか。
大変な事態になってしまう前に、この記事を読んだら、ぜひこのタイミングで二段階認証を設定してみてください。
二段階認証にはどんな方法がある?
Instagramでは、以下の3つの方法のいずれかで二段階認証を設定できます。
①SMS(ショートメッセージ)認証
登録した携帯電話番号に6桁のコードが届く方法です。手軽に導入できますが、SMSの遅延やSIMカードを悪用されるリスクもあり、企業アカウントではやや不安があります。
②認証アプリを使ったコード入力(推奨)
Google AuthenticatorやMicrosoft Authenticatorなどの認証アプリを利用し、一定時間ごとに変わるコードを入力する方式です。セキュリティレベルが高く、Web担当者やビジネス用途にはもっともおすすめの方法です。
③WhatsApp認証(海外利用者向け)
WhatsAppを使用してコードを受け取る認証方法ですが、日本国内ではあまり一般的ではないため、今回は詳しい説明を省略します。
二段階認証の設定方法
Instagramで二段階認証を設定する方法は、以下のとおりです。
- スマホでInstagramアプリを開く
- プロフィール画面右上【≡】をタップして【設定とアクティビティ】を開く
- 【アカウントセンター】をタップし、【パスワードとセキュリティ】をタップ
- 【二段階認証】をタップした後、設定するアカウントを選び、セキュリティ強化方法から、【認証アプリ】か【SMSまたはWhatsApp】を選択
- 【認証アプリ】を選んだ場合は、QRコードが表示されるので、Google Authenticatorなどのアプリでスキャンし、表示されたコードを入力すれば設定完了
二段階認証の設置後にやるべきこと
企業アカウントでは、1つのアカウントを複数の担当者で管理するケースがあると思います。その場合、さらにセキュリティリスクが高くなるため、下記の3つのポイントも合わせて実施してください。
①プライベート端末での設定は避ける
二段階認証は、私用のスマホではなく、業務用端末や専用のスマホに設定しましょう。共有が必要な場合は、業務用メールアドレスに紐づける運用が安心です。
②バックアップコードを保管する
二段階認証の設定時に発行される「バックアップコード」は、スマホを紛失・故障した際に必要となる重要な“鍵”です。社内の安全な場所に保管しておきましょう。
③定期的な見直しを行う
担当者の交代や業務端末の変更があった際は、必ず二段階認証の設定を確認・更新してください。
InstagramをはじめとしたSNSアカウントの二段階認証は、今や“やって当たり前”のセキュリティ対策です。
スマホ、SNSが日常に普及し、テクノロジーの進化が著しい今の時代、「パスワードを変えれば安心」ではなく、「パスワードが漏れても守れる仕組み」が必要です。
企業の顔とも言えるSNSアカウントを守るために、今日から二段階認証の導入を検討しましょう。
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