「SNS別クチコミの購買転換率調査」Instagramは、ファッションや化粧品以外でも来店・購入に寄与【AMN調べ】
アジャイルメディア・ネットワーク(以下「AMN」)はソーシャルメディア上で半年以内にクチコミに接触した883人を対象に「クチコミ接触者の購買転換率調査」を行い、クチコミが来店や購買に与える影響についてソーシャルメディア別・業種別に分析した。
ソーシャルメディアが購入や来店に影響を与えやすいのは「食料品」「化粧品」「ファッション」
「クチコミ(個人からの情報発信)を見たことで購入・来店に至った経験があるソーシャルメディア」を業種別に選択してもらった結果がこちら。
この表における最右列、すなわち「いずれかのソーシャルメディアから影響を受けて購入や来店に至った比率」(以下「購買転換率」)を業種別に見たものが下図。上位3カテゴリーは「食料品」(37.6%)、「化粧品」(31.7%)、「ファッション」(31.7%)となっている。
*業種別の購買転換率に関してAMN は“「クチコミを見たことで、購入・来店に至ったかどうか」を聞いているため、「不動産」「自動車」「旅行商品」など購入頻度が少なく、購入経験者が少ない業種の回答率は低くなる”点に注意を促している。
ソーシャルメディア別の購買転換率を実数値でグラフ化したものがこちら。転換率の高いSNS が、食料品であればTwitter、ファッションや化粧品はInstagram、飲料(お酒、お酒以外)はLINE、スマホアプリやゲーム・玩具ではYouTube といったように、業種ごとに異なっていることがわかる。
なお、「過去半年以内にクチコミ(個人からの情報発信)を見たことがあるメディア」を聞いた結果は以下のとおり。LINE、YouTube、Twitter、Instagram、Facebook、ブログの順となっており、AMN は「これは一般的なユーザーの利用率調査とも近い結果になっていると考えられます」とコメントしている。
画像で良さを伝えられる商品カテゴリーでは、Instagram の購買転換率が高い
前掲のグラフ(ソーシャルメディア別の購買転換率)では、利用率が高いSNS の購買転換率が高く出るため、AMN ではソーシャルメディアの接触率を元に業種別の購買転換率を指数化。これを元に偏差値を取り、それぞれのSNS についてレーダーチャートによる可視化を行っている。
*TikTok は有効回答数が少なかったため、分析対象から外している。
Twitterにおいては、特に飲料(お酒以外)や食料品、コンビニなどが平均よりも高い購買転換率を出す結果となった。頻繁に投稿することが容易というサービスの構造もあり、低単価で頻繁に購入される商品の購買転換率が他のサービスに比べて高い。
Facebookにおいては、お酒、デジタルガジェット、自動車、旅行、スポーツ用品などが他のサービスに比べて高い。この結果についてAMN は「Facebookの利用者属性は比較的会社員が中心と言われているが、その利用者属性の傾向が購買転換率にも現れている」としている。
YouTubeは極端にゲームやスマホアプリが高く、それにデジタルガジェットや家電が続き、それ以外の業種は比較的低いという結果となった。「YouTuberの紹介している商品傾向やゲーム実況の影響などが出ている」と推測されている。
LINEではほとんどの業種が平均に近い数値となっているが、特に飲料(お酒、お酒以外)の購買転換率が高い。「LINEでは直近タイムライン投稿型の飲料のクーポンキャンペーンが多く実施されており、その結果が反映されていると推測される」とのこと。
ブログは家電の購買転換率が突出して高く、日用品、デジタルガジェット、化粧品、旅行商品などがそれに続く。ブログは検索や他のソーシャルメディア経由で接触することが多いため、購入前に比較検討を行う高単価の商品カテゴリーでの購買転換率が高くなっていると同社は分析している。
Instagram は偏差値ベースで全体的に高い購買転換率を示している。従来からInstagram との親和性が高いと見られているファッションや化粧品はもちろん、食品、飲食店、映画、テーマパーク、百貨店、旅行など「写真を見るだけで良さが伝わりやすい商品カテゴリー」において、購買転換率が高い結果となっている。
調査概要
- 【調査対象】性・年齢分布を軸にスクリーニングしたソーシャルメディア利用者1,112人のうち、過去半年以内にクチコミ(個人からの情報発信)にソーシャルメディアで接触したと回答した人
- 【調査方法】インターネット調査(ウェブアンケート)
- 【調査時期】2019年1月18日~1月21日
- 【回答者数】883名
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