高齢者はテレビを鵜呑みにしていない? ネット検索もガッツリ併用【MMD研調べ】

「ニュースに関する意識調査」を全年代で実施。年代による共通点・相違点が明らかに

MMD研究所は、「ニュースに関する年代別意識調査」の結果を発表した。3月に公開した「2019年3月 中高生のニュースに関する意識調査」の全年代版。18歳~69歳のスマートフォン所有者1,533人を対象に、テスティーが提供するスマートフォンアンケートアプリにて共同調査を実施した。

利用するメディア、やはり全年代では「テレビ」が強い

まず「ふだん利用するメディア」を聞くと、中高生を対象に行った同様の調査では「SNS」79.6%、「テレビ」73.2%、「動画アプリ」71.2%の順だったが、全年代を対象とした今回調査では「テレビ」76.3%、「ウェブサイト」66.2%、「SNS」55.0%という結果になった。年代別に見ても、10代を除き、20代・30代・40代・50代・60代のすべてで「テレビ」がトップになっている。

 
 

一方で、「テレビ」を利用すると回答した1,169人に、「テレビ番組を視聴中にスマートフォンを操作するか」を聞くと、「視聴中も操作する」との回答は81.4%で、中高生対象の調査より3ポイント高い。いわゆる「スマホのセカンドスクリーン化(あるいはテレビのセカンドスクリーン化)」が当たり前になっていることが伺える。

 
 

ニュースを知る方法、1位はテレビ、2位はSNS

「日本や世界のニュースを知る方法」を聞くと、10代~20代は「テレビ」「SNS」「ウェブのニュースサイト」の順だったが、30代~60代は「テレビ」「SNS」「アプリのニュース配信」の順。1位がテレビ、2位がSNSなのは全年代共通だが、30代以上ではSNSの数値は大きく下がっている。60代では1割程度しか、SNSをニュースソースとして利用していない。逆にテレビは8割を超える。なお情報源としての信頼度では、全年代でテレビが抜きん出ていた。

 

なお、ウェブやアプリでニュースを読むと回答した916人に対して、「ニュースを読むときはどのように読んでいるか」を聞くと、年代による偏りなく、ほぼ9割が中身の文章も呼んでいる。ただし「中身の文章もしっかり読んでいる」という回答は4割を下回っており、「中身の文章はざっくり読んでいる」人が主流だ。

 

高齢者はテレビを鵜呑みにしていない? ネット検索もガッツリ併用

「スマートフォンでニュースを知る際、どのような形式で知るのが一番良いか」を聞くと、「画像と文章」がすべての年代でもっとも高い。「動画」は10代のみが20%を超えるが、他世代では1割前後と極めて低い。ニュースを知る方法や信頼するメディアとして「テレビ」が高いことと矛盾するようだが、“テレビで事足りているので、わざわざスマホで動画は見ない”という状況が考えられる。

 

そこで「ニュースを見ていて、知らない単語や内容がわからなかったときにとる行動」を聞くと、「ネットで検索する」72.0%がもっとも高く、以下「家族に聞く」29.5%、「友人・知人に聞く」16.8%が続く。ここでもテレビ単独で視聴するのではなく、スマートフォンをセカンドスクリーンとして使い情報を収集している状況が裏付けられている。特に60代は「ネットで検索する」81.6%と高く、情報源としてテレビを活用しつつも、ネット検索も併用している積極性が垣間見える。

 
 

調査概要

  • 【調査対象】18歳から69歳のスマートフォンを所有する男女
  • 【調査期間】2019年5月8日~10日
  • 【有効回答】1,533人
  • 【調査方法】インターネット調査
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