新型コロナで情報収集にも変化、検索ピークは「1月30日」「2月27日」の2回発生【Google調べ】
Googleは、「新型コロナウイルスに関連する検索動向」について、「Googleトレンド」で検証した結果をThink with Googleで公開した。同社のビジネスインサイト&アナリティクスチームが、さまざまな仮説について、キーワードを分析して検証を行っている。
関心のピークは「1月30日」と「2月27日」
それによると、【新型 コロナウイルス】という検索は、中国での状況が報道されるにつれ、1月後半からじょじょに増加。「米国で初の感染者登場」(1月21~22日頃)を経て、「WHOが世界リスクを『高』に訂正」(1月27日)に急上昇。「日本政府が新型肺炎を『指定感染症』に指定」「武漢にチャーター機派遣」(1月28日)、そして「チャーター機の第1便が帰国」(1月29日)「WHO緊急事態宣言」(1月30日)のタイミングで1回目のピークを迎えた。
その後ややトーンダウンするが報道は続き、2月25~27日にかけて、日本政府が対策の基本方針を発表したことで、検索が急上昇。2月27日に2回目のピークを迎えた。ここでは、イベントの自粛要請、学校休校の要請がなされている。
日常生活での検索:「ネットスーパー」が2月28日に急上昇
日常生活での検索について、さまざまな単語について検証。まず「ネットスーパー」の検索を見ると、2月28日に急増している。これは先述のとおり、「政府による学校の臨時休校の要請」が出された翌日だ。
また通常では検索されにくい「惣菜」「弁当」といったすぐに食べられるもの、「冷凍食品」「洗剤」といった食材や日用品などと、「ネットスーパー」がかけ合わせて検索されていた。
昼ご飯や晩ご飯では、「(場所名) ランチ」「(場所名) ディナー」といった検索が減少する一方で、3月に入ってから「テイクアウト」「持ち帰り」が伸長。こちらは、「(外食チェーン店名) テイクアウト」「(外食チェーン店) 持ち帰り」といったパターンが目立った。なお「お持ち帰り (近くの店名)」という検索も上昇したという。
「学童」(学童保育、学童クラブの略。学校外時間の小学生に遊び・生活の場を提供する事業)という単語も、2月27~28日に検索が伸長。休校初日の3月2日にも少し山が出ているが、実際に初日を経験した父兄が、情報を収集しようとしたと思われる。
余暇の過ごし方:“家のなかでのエクササイズ”が検索急上昇、昔懐かしい単語が再登場
続いて、余暇の過ごし方に関する検索について、さまざまな単語について検証。2月は寒さが厳しくなり、“室内での余暇の過ごし方”の検索が高まる傾向にあるが、今年は「ゲーム」や「漫画」といったコンテンツのほか、「家のなかでのエクササイズ」の検索が高まっている。たとえば、テレワークの座席代わりに使うといった需要もあり、「バランスボール」の検索が増加したという。
そしてテレビ番組での報道があったことで、15年ほど前に流行した「ビリーズブートキャンプ」の検索が増加した。こちらはYouTube内検索でも上昇していることが確認されている。
また「旅行」関連では、「海外旅行」に関係する検索が急激に減少。ただ「国内旅行」の検索は、例年とそこまで変わらない推移を保っているという。「キャンプ」の検索は上昇傾向が見受けられた。開放空間のキャンプであれば、旅行できるかも、ということで、キャンプを計画した人たちが一定数いると考えられる。
季節的なイベント:検索は変わらず
最後に、季節的なイベントについても検証。「卒業式」に対する検索は、例年よりも少し多めの検索量推移だった。大部分は「服装」「髪型」「袴」といった例年通りの言葉とともに検索されていたが、「中止になるのか」「どうのような対策をすればいいのか」といった、今年特有の検索が上乗せされた可能性が高い。なお「ホワイトデー」は、例年と同じような検索量推移だったとのこと。
調査概要
- 【調査内容】グーグルのビジネスインサイト&アナリティクスチームが、「Googleトレンド」を使い、仮説を検証。検索推移から見てとれた速報をとりまとめ。
- 【調査時期】2020年3月22日までの状況やデータをもとに執筆。
ソーシャルもやってます!