YouTubeが誤った医療情報動画を削除する新ポリシー発表、誤ったがんの治療法も対象
米国YouTubeは、誤った医療情報に関する既存のポリシーを「予防」「治療」「事実の否定」の3つのカテゴリーに分けて整理して、①予防に関する誤った情報、②治療に関する誤った情報、③事実を否定する誤った情報――を伝えるコンテンツを削除する新しいポリシーフレームワークを8月18日に公表した。
予防では、予防方法として有害な物質を宣伝するコンテンツが該当する。治療では、例えば、がん治療薬として塩化セシウムを宣伝するといった実証されていない治療法を勧めるコンテンツが該当する。事実を否定では、例えば「COVID-19(新型コロナウイルス感染症)」で死亡した人の存在を否定するコンテンツが該当する。
新ポリシーは、各地の保健当局や世界保健機関(WHO)の情報と矛盾する特定の健康状態や治療法、物質のコンテンツに適用する。YouTubeのポリシーの対象になるどうかは、公衆衛生上の重大なリスクや、世界各地の保健機関が公表しているガイダンスに関連しているか、一般的に誤情報として発信されやすいものか、といった観点から判断する。
がんの治療法に関する誤った情報も新しいフレームワークの適用対象になる。世界的に最も多い死因の1つで、各保健当局と国際的な保健機関で安全ながんの治療法の確かなコンセンサスがあり、誤った情報が広まりやすいトピックのため。例えば「ニンニクでがんが治る」や「放射線治療の代わりにビタミンCを摂取しよう」等の動画は削除する。
今回の変更は各保健当局や国際的な保健機関のガイダンス変更に応じて、YouTubeのポリシー更新に対応できるフレームワークを確立するためのもの。明確で透明性のあるアプローチを通じてクリエイターがポリシーの境界線を理解してコンテンツを作成し、視聴者がYouTube上で見つけた医療・健康情報を信用できるプラットフォームを目指す。
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