Google Analytics入門 第12回 入り口になっているページはどこか?
第12回 入り口になっているページはどこか?
かわち れい子
ケーススタディで学ぶGoogle Analytics活用
<Webサイト制作編>
書籍『Google Analytics入門』の厳選コンテンツをオンラインで公開する「Google Anaytics入門[ウェブ版]」、ここでは、Webサイトの作りがユーザーにとって使いやすいものになっているかを調べる事例を解説します。他サイトと比較することで、より具体的な対策をとることが可能になります。ユーザーのニーズに合わせて集客のできるサイト作りをしていきましょう。
あなたのWebサイトで、最初にアクセスされる入り口と言えばどこでしょうか。トップページが入り口ではないとしたらどうしますか。あなたのWebサイトで入り口になっているページをチェックしましょう。
レポートの名前は「閲覧開始ページの直帰率」となっていますが、ここは閲覧開始ページだけに注目してみましょう。リスト左列の「閲覧開始数」に着目します。
結果はこう読め!
直帰数を閲覧開始数で割ったもの。Webサイトを訪れた人が最初のページを見ただけで、ほかのサイトへ出て行った率がわかる。
ここでは、Webサイトの中でのユーザーの動き(ページの遷移)を意味する。動線のチェックは第21回 入り口ページからユーザーはどんな動線をとっているのか?を参照。
このレポートは、あなたのWebサイトで多くのユーザーの入り口となっているページを表示しています。「/」の記号しかないものは、いわゆるトップページを示しています。このレポートで、トップページが1位にリストされていないからといって、落ち込むことはありません。トップページは集客しにくい構造になっていることが多いからです。トップページはWebサイトの顔ということで、どの企業も力を入れてFlashや画像を使ったり、見た目をきれいに作るケースが多いのです。見た目をきれいに作ることはとても重要です。ぱっと見た瞬間のインパクトで目を惹きつけられた経験は誰にでもあるでしょう。
しかし、そのようなページがWebサイトの入り口になっているかというと、どうやらそうではないようです。レポートの上位にリストされているのは、どちらかというと内容重視のページではありませんか。
テキスト中心で構成されているコンテンツとして最初に思い浮かぶのは、プレスリリースや用語集です。その構成は検索エンジンと相性の良いものになっているはずなので、そのページがあなたのWebサイトの入り口として機能することは、容易に想像できます。ただ問題は、入り口ページなどの、力を入れて作ったページも見て欲しいというあなたの欲求と、ユーザーの行動がずれていることですね。ずれの修正を焦る前に、まずはこのレポートでどのページが入り口になっているかをチェックしましょう。
その後、あなたが見て欲しいと思うページをユーザーに見てもらうための対策をとりましょう。用語集やプレスリリースなどにトップページへのリンクを設置するだけでも、ユーザーの動線が改善されそうですね。検索エンジン経由のアクセスに対してのみ、メッセージを表示させるJavaScriptを埋め込んでもよいですね。とれる対策はたくさんあります。あなたに技術的な知識がなければ、制作会社に協力してもらって対策をとってみましょう。
POINT!
入り口がトップページとは限りません。どのページがユーザーを集客している「優良」コンテンツなのかをチェックして、そこから始まる動線を見つめてみましょう。
※この記事は、以下で紹介している『Google Analytics入門』の第5章の内容をウェブ用に再構成したものです。
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