Google Analytics入門 第23回 Flashの中の遷移はどうなっているか?
第23回 Flashの中の遷移はどうなっているか?
かわち れい子
ケーススタディで学ぶGoogle Analytics活用
<Webサイト制作編>
書籍『Google Analytics入門』の厳選コンテンツをオンラインで公開する「Google Anaytics入門[ウェブ版]」、ここでは、Webサイトの作りがユーザーにとって使いやすいものになっているかを調べる事例を解説します。他サイトと比較することで、より具体的な対策をとることが可能になります。ユーザーのニーズに合わせて集客のできるサイト作りをしていきましょう。
アクセス解析をやっていていつも問題になるのは、「swfの中での遷移がわからない」ということです。Google Analyticsでは、ActionScriptでJavaScriptを呼び出すことで、その遷移を検証することが可能です。
この画面では、1つのSWF(Flashファイル)の中に「event、event1、event2、event3」という4つのイベントがあり、ユーザーはそれぞれのイベントをページビュー数の分、実施したということを示しています。
結果はこう読め!
Flashコンテンツの再生制御などの仕掛けを行うためのスクリプト言語
Flashにおけるイベントとは、ユーザーが起こすアクション(動作・操作)のこと。
Google AnalyticsはswfにGoogle Analyticsのタグを呼び出すActionScriptを書き込むことで、ユーザーがswfの中でどんな遷移をたどったかがわかるようになっています。
表現力の向上とブロードバンドの浸透に伴い、Flashで制作されるコンテンツが増えてきました。そのような中で話題になるのは、ユーザーは本当にFlashのコンテンツを見てくれているのか、ということです。
Google Analyticsでは、ActionScriptでGoogle Analyticsのタグと本当は存在しないファイル名を呼び出す設定にすると、swfの中でユーザーが起こしたイベントを検証することができます。
swfを呼び出すHTMLにGoogle Analyticsのタグを埋め込み、そのHTMLの滞在時間でユーザーのロイヤリティを計測するという手段もありますが、FlashのActionScriptを使うと、ユーザーがFlashの中で実際にどんなイベントを起こしたかということがわかります。
この手法は、ユーザーのイベントに依存することなく計測することもできるので、自動再生のアニメーションのフレームにタグを呼び出すスクリプトを埋めると、ユーザーがどのタイミングまでそのアニメーションを見たのかということがわかります。
この手法の応用で、ユーザーがどのタイミングでウィンドウを閉じたか、スキップしたか、というようなことも計測できます。このような計測を行うことで、あなたのWebサイトを訪問してきたユーザーに対して、最適なFlashコンテンツを提供できるのです。
ActionScriptの埋め込みは、Flashコンテンツの制作者に依頼します。その際、Google Analyticsでアクセス解析を実施していることと、アクセス解析の目的を説明しておくと、制作者とのコミュニケーションが円滑になるでしょう。また、Google Analyticsのレポートになったときにわかりやすいような命名をしておきましょう。埋め込み方の詳細は、Google Analyticsのヘルプを参照してください。
POINT!
制作者とのコミュニケーションを円滑に保つのも、アクセス解析では重要なことです。アクセス解析の目的をきちんと伝えられるようにしましょう。
※この記事は、以下で紹介している『Google Analytics入門』の第5章の内容をウェブ用に再構成したものです。
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