今朝、Mark Scott氏が、SEOの「日常業務」についてアドバイスが欲しいと書いてきた。SEOの項目をきちんと満たすためにどんなプロセスで作業を行っているのか、つまり検索への親和性、キーワードの絞り込み、マーケティングといったことをどういう風にしているのかまとめてほしいということだ。喜んでお受けしようと思います(笑)。
SEOmozでは、サイトの構築とマーケティングを行う場合、かなり標準的なプロセスを採用している(これは社内向けの話。クライアント向けのSEOではまったく別の話になる)。
クチコミで広がるようなアイデアを練る
うちは広告キャンペーンや販売促進キャンペーンに大金を払うことには興味がないし、(特にウェブを用いた)クチコミのテクニックにかなり堪能なこともわかっている。それほどのインセンティブがなくても、瞬く間に広がるようなアイデアが好きだ。ライバルをリサーチする
ライバルを知ることは重要だ。Google、Yahoo!、del.icio.us/popular、Digg、およびTechnoratiでの検索は、(対象とするジャンルによるが)潜在的なライバルを把握するのに役立つ。ライバルの良い点や悪い点がわかれば、ライバルより賢く動いて良い結果だって残せる。それに、ライバルによって市場に封がされていることがわかれば、もう成功されたアイデアに無駄な時間を費やさないで済む。キーワードをブレインストーミングする
ブレインストーミングはキーワードリサーチの準備だけじゃない。プロジェクトをほかの観点から見れないか、何か違う糸口はないかと検討する。キーワードをリサーチする
自分が考えているアイデアに、アクセスを集められるような人気度と関連度があるのか知っておく必要がある。OvertureやWordtrackerが公表しているキーワード数値の、1~5%を取れると仮定した上で判断する――果たしてやってみる価値があるだろうか? その答えがイエスなら、そのプロジェクトは成功するだろう。キーワードを使って、ページやリンクベイティングを展開するときに何をターゲットにすべきかも考える。通常、アイデアが十分優れていると思える場合は、競争の側面は無視してうんと高望みする(すなわち、その分野でアクセス数がいちばん多い、最も人気がある語やフレーズに狙いを定める)。情報アーキテクチャを考える
サイトにどのページを含めるべきか、どんなコンテンツモジュールを使うべきか、そしてどのようなサイト構成にすべきか考えをまとめるのが次のステップだ。僕はFlashのような視覚化ソフトを使うのが好きだけど、ここではホワイトボードやスケッチブックもかなり有効だ。キーワードを絞り込む
キーワードリサーチをして、どんなページをサイトに入れるか考えがまとまったら、どのURLでどの語やフレーズを使うのかを決めよう。多くの場合、ここでサイトのアーキテクチャを拡張することになるけど、それはそれででいい。ただ、語をうまく絞り込んだページにはリンクすべき理由が生まれ、ページ自体がリンクを集めるいうことは覚えておいてほしい。新しいサイト(リンクジュースが少ないサイト)は、本気でリンクしたいという外部のサイトがある程度ないと、競争の激しい語で上位を占めることはできない。サイトをデザインする
デザインはMattが担当し、何もかもを立派で美しく変えてしまう。そこに至るまでには、複雑で骨の折れる長時間のプロセスがあるのだろう。でも、僕にわかるのは、ページの仕様を渡すとすばらしいものが出てくるということだけなんだ。Mattの頭やモニター上でどんなことが起きているのか、僕には推測できない。コンテンツを作成する
多くの場合、最も時間がかかる部分だ。サイトをすばらしいものにするテキスト、画像、マルチメディアを全部ここで作る。質の高い書き手や編集者が大切だ。サイトを制作する
プログラミング……時間のかかる楽しいプログラミングがたくさん待っている。幸いなことに、うちのチームは検索というものをよく知っているから、検索エンジンが気に入らないようなサイトを作るという心配はない。だけど、サイト制作の段階では基本原則が必要だと思う。手前みそで嘘っぽく聞こえるかも知れないけど、開発者が「検索に適したウェブサイトを構築するための図解入りガイド」を読んで、そこに書かれている指針を頼りにしてもらえれば、後々ずっとうまく行くようになるよ。サイトを開設する
よし! サイト開設の準備はできた。サイトが稼働したら、ブログの投稿からリンクを張ったり、関連分野の有名ブロガー数人に告知したり、テストしてもらえるように友人に連絡したりする。ソーシャルメディアで宣伝する
たいてい、「Diggの価値がある」と思うものを素材にしていることもあり、関連するソーシャルニュースサイトに披露する。よく参加しているコミュニティでセンセーションを巻き起こすということもある。標準的なリンクビルディングを行う
幸い、うちではほとんど行っていない。でも時折、ハイリターンのキーワードやキーフレーズでうまく使えることもある。結果を分析する
結果をチェックし克服する弱点を見つけるという作業は欠かせない。ツールとして「Indextools」が気に入っているけど、被リンク(TechnoratiやYahoo!)や会員の新規登録、投稿、購入などを追跡するために、個別にサイトを監視することも多い。
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