2010年のSEOに関する8つの予測 - Twitterは? パーソナライズは? CROは?
7. 2010年は、CRO(コンバージョン率最適化)の年だ
僕がもし現在、別の新興企業を手がけるなら、それはCRO(コンバージョン率最適化)用のソフトウェアに焦点を当てたものになるはずだ。思うに、これはマーケティング部門でまだ活用が最も遅れていて、ROI(投資収益率)が最も高い活動だろうが、認識は次第に高まっている。
CROは、単にテストすることだけでなく、コンバージョンを徐々に改善するためのプロセスを構築することが主眼となる。CROを活用することで、オンライン企業は非常に多くの収益を上げられる可能性があるが、この分野にはまだほとんど投資が集まっていない。僕が思うに、2010年はCROの年になるだろう。理由は簡単で、それは企業が支出と価値の派生元を査定する変曲点になるからだ。この連中は、大ヒットの年にうまく乗り合わせることができそうだ。僕も投資できればいいんだが(^^)。
CROの必要性をまだ理解していない人のために、僕が「予算・ビジネス目的別 9つのネットマーケ手法 選択チャート(後編)」の記事で使ったマーケティングチャンネルごとの費用対効果の表を紹介しておこう。
8. クエリは増えて、トラフィックは減る
グーグルとBingは共に、さらに努力を重ねて訪問者の滞在時間を増やし、彼らが検索エンジンを去ることなくクエリへの回答を得られるよう工夫している。これは両社にとって良い製品プラクティスだ。グーグルが「ユーザーをグーグルから離脱させる」という視点から脱却するのにこれほど時間がかかったのは驚きだが、それが実現するのは間違いない。最近の例をいくつか見てみよう。
ここには僕が知るべき情報がすべて書かれている――つまり、最近行われた試合の得点、記録、対戦相手、次の試合の日時といったものだ。唯一欠けているのは、僕のいる地域ではどのテレビ局が試合を中継するかの情報だけだ。
クエリを最後まで入力する必要さえない! グーグルは検索キーワードの入力ボックスに天気予報を表示した。同社は、12月に提供を開始したこの機能についてブログに書いている。非公式のブログ「Google Operating System」にも、このトピックに関する優れた記事がある。
ありがたいことに、僕はアラスカ湾のコディアック島に向かわなきゃいけないというわけではないけれど、この検索結果はなかなか気が利いているし、運航情報を知るためにAlaskaair.comを訪問する必要もなさそうだ。
顧客サービスの電話番号も、Bingが一層多くの情報を提供するために着手した要素だ(ただし、Bingがこうしたデータを保有していない企業が1社ある)。Bingで「FedEx」(Federal Express)を検索すると、結果ページの入力ボックスから発送済み貨物を追跡できるので、検索エンジンから離れる必要さえない(グーグルも同じような機能を提供している)。
僕の認識は、検索エンジンがより多くのクエリに「即答」できるようになり、その傾向が一層強まれば、他のサイトがこうしたクエリから獲得するトラフィックも減る、というものだ。そうなればユーザー体験が向上するし、ユーザーが忠誠心を抱きクエリを繰り返すようになる(両検索エンジンが必死で争って求めているもの)大きな力の1つになると、僕は確信している。
コメント
的中してほしいと願う予想!
極めて冷静な分析に驚嘆致しました。
個人的に下記の2つは、そうなってほしいと願っています。
>1. リアルタイム検索は廃れる
>3. パーソナライズ検索は定着する
おっしゃる通り、リアルタイム検索のような確実な上位表示方法が出現すれば再び
悪質なSEO業者や、悪徳なサイトが上位を独占しかねません。
パーソナライズ検索に関しては、これが定着すれば、
よく検索するキーワードに対して、いちいちアダルトカテゴリーや
出会い系サイトなどのサイトを表示させなくて済みます。
そして、本当にリピーターの多い良質なサイトだけが、
アクセスを獲得していくでしょう。
そうなれば、WEB全体のレベルも上がるハズです。
大変参考になりました。
また、立ち寄らせてもらいます。
高村俊隆