もしも、「NTTドコモ」を解析するなら(下)[第36回]
誰もが知っている有名サイトをエキスパートレビューしながら、「もし、アクセス解析するなら」どのポイントに着目するかを第三者的な視点から解説。アクセス解析を用いてサイトの改善を行うための仮説構築力を身につけて、自社サイト、クライアントサイトをアクセス解析する際に役立ててほしい。
木曜9時は「かってに解析!」ということで、毎週木曜日連載の「有名サイト、かってに解析!」では、有名サイトを取り上げ、アクセス解析で実際に解析データを見る前に、あらかじめサイトの問題点やチェックポイントにあたりをつける方法を解説していく。
今回は、前々回と前回に続いて「NTTドコモ」のWebサイトを取り上げる(以下、本稿において、カギかっこ付きで「NTTドコモ」と書くときは、会社名ではなくサイト名を指す。他のサイト、企業も同様)。
筆者は、携帯電話業界や無線通信業界の会社やサイトが直面している課題や戦略・戦術を十分に理解しているわけでもない。あくまでもどのような点に着目したらよいのかを重視して読んでいってほしい。
「NTTドコモ」の閲覧シチュエーション
今回の閲覧シチュエーションは、引き続き以下のとおりだ。
誰が | 既存のフィーチャーフォンを個人契約で利用している人(フィーチャーフォンとは、スマートフォンでない従来型の携帯電話機を指す。「ガラパゴスケータイ」「ガラケー」などと呼ばれることもある) |
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何の目的で | スマートフォンに機種変更するための事前調査 |
事前調査の中身だが、具体的には、
- iモードの携帯メールは、継続して利用したい
- 通話については、自分からはほとんど掛けない。おもに掛かってきた電話を取るだけの利用を想定
- インターネットもそれほど利用しないが、必要に応じてどこでも利用できるようにしておきたい
という条件で、
- 自分に適した機種を探す
- 自分に適した料金体系を探す
という2つのタスクをサイトで行う。
前回、前々回のまとめ
今回のレビューに入る前に、前々回と前回、何をおこなったかを、おさらいを兼ねて、簡単に説明しておこう。
前々回は、トップページの「自分に合った機種を探す」から、「製品を検索する」ページへと移動し、機種検索から求める条件の機種やサービスを絞り込むことができるか、試してみた。
しかしながら、この機種検索のルートからは「携帯メールは持続したい、電話はほとんど使わない、ネット利用が主体」といった条件にあてはまる機種を見つけることはできなかった。
前回は、いったんトップページに戻って、「スマートフォンをご検討中のお客様へ。」というリンクから、スマートフォンの使い方別のプランや、バリュープランとベーシックプランの違いなどといった、料金体系をおもに調べてみた。
調べている途中でとまどうことも多かったが、これはサイト構造というよりも、むしろ説明している内容、すなわち携帯電話特有の複雑なサービス体系、料金システムに起因している部分も多いようだった。
紆余曲折はあったが、とりあえず全貌は見えたところで、今回は、具体的にサービスと機種の選定に入っていく。
「NTTドコモ」をエキスパートレビュー!
具体的にサービスと機種の選定に入っていこう。スマートフォンではデータ通信も使いたいので、
- あらかじめデータ通信を含む
- ガラケーで使っていた携帯メールのアドレスは継承する
- 音声通話はほとんどしない
という場合の料金プランを選んだうえで、機種を選ぶつもりだ。
求める条件に合う料金プランを探そう
ますは、トップページのグローバルナビゲーションにある「料金・割引」をクリックして、「料金・割引」のページ(図18)に行って、料金プランの選定を行う必要があるということになろう。
スマートフォンに買い換えたあとは長期保有をするつもりなので、次の買い替えは遠い先だと判断して「バリュープラン」を選択したい。「バリュープラン」のリンク(図18の赤枠で囲んだ部分)をクリックし、再び、前回訪れた「バリュープラン」のページ(図11)に行く。
コメント
ドコモユーザー暦13年
ドコモユーザー暦13年の一般人です。最近、ドコモのHPで調べものを、と思いアクセスしたのですがユーザー中心どころかお役所的なHPの構成で悲しくなった事がありました。衣袋様レビュー、的確すぎるほど的確と思います。ドコモの人に読んでもらうべきだと思います。
コメントありがとう
コメントありがとうございます。編集部の安田です。
ドコモさんは、サイトのトップページとかはよくできていると思うんですけどね。
やっぱりケータイのプランの複雑さとか、製品バリエーションの多さとかが問題なのでしょうか。
記事に対する同意の表明、ありがとうございます。
今後ともこのコーナーをよろしくお願いします。