コンテンツマーケティングでロングテールを活用するキーワード調査法②ペルソナで考えるユーザーの意図
ロングテールを活用するキーワード調査法を解説するこの記事は、3回に分けてお届けしている。第2回である今回は、「ペルソナ」を活用してオーディエンスとその背景にある意図を理解するための調査についてみていこう。→まず第1回を読んでおく
入手できるデータを徹底的に調査する
どんなマーケティングであれ、そのプロセスの第一歩は、既存のオーディエンスや将来的に獲得したいオーディエンスについて、手に入るありとあらゆる情報を収集して処理することだ。
これはきわめて大きなテーマであり、書こうと思えばすぐに1万ワードでも書けてしまうが、ここやここなどのサイトでは、より従来型の調査という面から見事にまとめている。
ここに挙げた2つのリンクのうち後者は、調査プロセスのこの側面を2つの重要な要素に分けており、検索で「話しかける」相手のことを十分に理解するには、双方を使いこなす必要がある。
定量的な調査は、数値を重視する。オーディエンスの好みを詳細に描き出すことよりも、大きなデータセットや統計情報に重点を置く。
定性的な調査は、「詳細な描写」に見られる言葉や描き方に重点を置く。つまり、顧客の話し方や問題に関する説明の仕方、顧客の好みのことだ。統計というよりも、人間の行動に関する調査だといえる。
この情報は、CRMやメールリストなどといった、顧客インサイトが得られる大量のデータソースと組み合わせることができるが、ますます機会が広がっている場所はソーシャルデータの分野だ。
Facebookなどのプラットフォームは、想像し得るほぼすべてのオーディエンスについて、あらゆるブランドにきわめて貴重なビッグデータを読み解く手がかりを提供してくれる。
ここで説明したいのは、すでに話しかけができていたり、まさにこれから呼び込みたかったりする人々について、詳細な人物像を描き出すために、こうしたデータを引き出す方法だ。
また、オーディエンスに関するインサイトの量が多いほど、コンテンツの成功や、ひいてはこの調査サイクルの重要性により強く直結すると言っても間違いないだろう。
ペルソナの作成
データは、ペルソナの作成を通じて命を吹き込まれる。ペルソナを作る目的は、次の2つある。
- データに人間の顔を与えて、共通の関心事に応じて小さなグループに分類すること
- そうしたオーディエンス像をチーム内で具体的に共有すること
繰り返しになるが、この記事の目的は、個別のプロセスを最適な形で進めていけるかを説明することではない。その点については、この記事やこの記事で詳しく取り上げられている。
この記事では、そうしたプロセスをたどることで、何ができるかを考えることを目的としている。
僕たちは無料のペルソナテンプレートも作成した。これを使えば、データをまとめる処理がはるかに簡単になる。
ペルソナを作成してみると、コンテンツの観点から見てそれぞれがまったく異なるニーズを持っていることにすぐに気づくだろう。
一例として、以下の簡易ペルソナによるプロフィールを見てみよう。
ここでは、3種類のまったく異なるオーディエンス層が挙げられており、ブランドに求められる体験がいかに三者三様であるかが一目瞭然だ。
たとえば「若い浪費家」を見てほしい。この架空の例は金融ブランドを対象としたものだが、コンテンツに対するニーズがまったく異なるだけでなく、実際に「行動を喚起する」購入サイクルもアプローチが異なることがわかる。
従来の買い手は、認知し、調べ、評価し、購入するというプロセスをたどるが、新たな種類の購買行動は、ソーシャルで進んでいく。
この新たな世界では消費者の衝動買いが増加する。その衝動に火をつけるのは、多くの場合、ソーシャルメディアでの共有だ。ソーシャルフィードで何かを目にしたら、特にそれが限定商品の場合には、その場ですぐに(あるいは少なくとも数日以内に)購入する可能性が高い。
こうした傾向を促進する大きな要因は、ますます強まる「使い捨て」文化で、これが購入プロセスを加速する。
ペルソナを作成すれば、こういったデータ駆動型のインサイトが得られる。その際には、優れたペルソナテンプレートを使用し、そこにさらに詳しい説明や「色」を加えることで、誰を対象に書かれているのかを、関係者がだれでも理解できるようにしてほしい。
それらの性格を著名人に当てはめるのも効果的だ。そうすることで、組織全体に理解を広めるのがずっと簡単になる。
ペルソナを用意して広く導入すると、いろんなことができるようになる。たとえば、次のようなことだ。
- 顧客に焦点を合わせる
- チームで意思決定を行い、堅持していけるようになる
- オーディエンスへの共感を生み出す
ただし結局のところ、これらすべての目的は、話しかけたい相手への理解を深めることであり、理解することによって、その中核となる質問を明らかにし、個々のニーズを把握できるようにすることにある。
この分野をさらに掘り下げたい人には、マイク・キング氏が詳しい背景について解説した2014年のMozの記事が特におすすめだ。
新しいキーワード調査――ペルソナと各種ツールを活用して
オーディエンスが問いかけている具体的な質問を理解してこそ、真の勝利をつかめるのであり、それに続く段階は、ペルソナプロセスにおける次のフェーズ、つまりキーワード調査で収集する情報を活用することだ。
では、先ほど挙げた「新婚」ペルソナ(画像の左端)を例に、この架空の金融ブランドではどうなるかを見ていこう。
最初のステップとして、関連キーワードを掘り起こすためのツールをまとめよう。僕たちが使っているツールは次の通りだ。
- SEMrush
- Soovle
- Keyword Tool IO
- Googleオートコンプリート
- 掲示板(フォーラム)検索
役に立つツールは他にもたくさんあるが、データを扱うプロセスはすぐに複雑になってしまうので、可能な限りシンプルで、すぐに最大限の効果が得られる点を重視したい。
ただし、データマイニングのプロセスに入る前に、まずグループでブレインストームをして、最初にすべき質問をできるだけ多く挙げよう。
このために、僕たちは4人集まって、各ペルソナについて簡単に15分ほど会話する。その目的は、主要な調査フェーズを構成する質問を5つほどにまとめることだ。
「新婚」の例では、以下のような質問が考えられる。
- 住宅ローンはいくらまで借りられるか?
- 住宅の購入方法は?
- 住宅の購入に必要な頭金の金額は?
- 最適な普通預金口座は?
ここから、この枠組みを出発点としてキーワード調査を行うことができるが、それには最初に挙げたツールから始めるのが一番だ。
この記事は、前中後編の3回に分けてお届けしている。最終回となる次回は、前回に紹介したツールによる調査の具体的な手法を説明してから、競合相手を調査する方法について見ていく。→「③ペルソナとツールを使った調査」を読む
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