国内&海外SEO情報ウォッチ 「海外SEO情報ブログ」の鈴木 謙一氏が、日本と海外の検索マーケティング情報をさらっとまとめて毎週金曜日にお届け。
海外&国内SEO情報ウォッチ

ページ表示速度改善で出てくるFPとかFCPとかFMPって何? わかりやすく解説

ページ

Web担当者に役立つ最新情報

ページ表示速度改善で出てくるFPとかFCPとかFMPって何? わかりやすく解説
FP・FCP・FMP とは? (Katie Hempenius on Twitter) 海外情報

ページ表示速度のパフォーマンス改善で、次のような用語を見たことがあるだろう。

  • First Paint (FP)
  • First Contentful Paint (FCP)
  • First Meaningful Paint (FMP)

いずれも「描画」に関することなのだが、それぞれどう違うのか具体的にちゃんと説明できるだろうか? 実はわかるようでわからないというのが正直なところではないだろうか。

これらが意味するものの違いを、グーグルのケイティー・ヘンピニウス氏が解説してくれた。

  • First Paint (FP):それまでとは視覚的に何か違うものがレンダリングされたとき

    具体的には、ページにアクセスしたときに何らかの視覚要素が表示されたときだ。背景色かもしれないし、ヘッダー部分を分ける仕切り線かもしれない。

  • First Contentful Paint (FCP):何らかのDOMコンテンツがレンダリングされたとき

    具体的には、何らかのコンテンツと呼べるものが表示されたときだ。とはいえそれがページの主要な情報とは限らない。ヘッダーかもしれないし、メニューバーかもしれない。

  • First Meaningful Paint (FMP):コンテンツとして意味がある要素がレンダリングされたとき

    具体的には、そのページのメインとなるコンテンツが表示されたときだ。指標の設計では、次のように解説している:

    メインとなるコンテンツの定義はページによって異なる:

    • ブログ記事の場合: 見出しとファーストビューのテキスト(フォントが読み込まれてテキストが表示されている状態)
    • 検索エンジンの場合: 検索結果
    • 画像がないと意味をなさない場合(ECの製品ページなど): その画像

    ページのヘッダーやナビゲーションだけが表示されていたり、読み込み中アイコンが表示されていたりするだけではFMPとはみなさない。

開発者でなければヘンピニウス氏の説明でも十分にわかりやすいとは言えないように感じたので補足を付けた。パフォーマンス改善の技術書を読むときの参考にしてほしい。

要はページ表示速度の指標としてユーザーにとって最も重要なのは First Meaningful Paint (FMP) だと考えておけばいいだろう。というよりは、ユーザー体験のキーとなる指標を、技術的な困難を乗り越えて定めたというのが真相のようだ。

というのも、「First Paint (FP)」や「FCP (First Contentful Paint)」は機械的に判断できるが、「First Meaningful Paint (FMP)」は単純なものではなく、さまざまなパターンをもとにどう測定するかを検討して決められたものなのだ。

既存の指標を「取得できるから」と使うのではなく、「ゴールを達成するのにキーとなる指標」を定めて数値化できるようにしていったのはグーグルらしいすばらしい動きだ。

★★★☆☆
  • パフォーマンス改善がんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

手動対策の解除は即座に適用される
解除の効果が見られるまでに時間がかかることも (John Mueller on Twitter) 海外情報

手動の対策の解除後について、グーグルのジョン・ミューラー氏は次のようにコメントした。

いったん手動対策が解除されたのであれば、そのサイトは、影響を受けていた手動対策から直ちに解放される。

しかし、解除された結果がわかるようになるまでには、再処理のために時間がかかるかもしれない。

手動対策の解除は検索結果に即座に適用されるとのことだ。しかし、手動対策を受けていたときの状態がしばらく続くことがある。検索結果に反映するまでに時間を要するからだ。これは手動対策が尾を引いているということではない。

また、解除されたからといって、手動対策以前の順位に戻らないこともありえる。ランキングは常に変動するものだからだ。

★★☆☆☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

閉鎖したサイトのコンテンツを別サイトで再公開できるか?
まったく問題なし (Google Webmaster Central office-hours) 海外情報

閉鎖したサイトで公開していたコンテンツを別のサイトで再公開しても問題はないですか?

英語版オフィスアワーで出た質問に、グーグルのジョン・ミューラー氏が次のように答えた。

まったく問題ない。再発行が許可されているならそうするといい。引き続きコンテンツをユーザーに見てもらえる。

サイトの閉鎖はさまざまな事情で発生することだが、役に立つ情報があるのならば消滅させてしまうのはもったいない。別のサイトであっても残しておきたい。

理想的なのは、元サイトの URL から新しいサイトの URL にリダイレクトすることだ。そうすれば、検索エンジンの評価を引き継げる。リダイレクトができないと、再公開であっても検索では新規ページ扱いになってしまう。

ただしリダイレクトできなくても、元のページが存在しないのだから重複コンテンツになる心配はない。

もちろんミューラー氏が言及しているように、コンテンツの著作権はしっかりと取り扱いたい。写真・文章・イラストなどなど、すべての著作権者に確認・許諾をとることが大前提だ。

★★★☆☆
  • ホントにSEOを極めたい人だけ

自演レビューはグーグル検索リッチリザルトの対象外に
レビューリッチリザルトに3つの変更 (グーグル ウェブマスター向け公式ブログ) 国内情報

検索でのレビューのリッチリザルトの利用にグーグルは変更を加えた。3つある。

  • リッチリザルトの対象となる構造化データ タイプの限定
  • セルフサービング レビューの除外
  • nameプロパティの必須化

それぞれ解説していく。

1. リッチリザルトの対象となる構造化データ タイプの限定

まず、レビューのリッチリザルトが表示される構造化データのタイプを限定した。次のタイプ(とそのサブタイプ)だけが、レビューリッチリザルトの対象だ。

なお、これ以外のタイプにレビューのプロパティを追加しても何ら問題ない。ガイドライン違反ではないし、手動対策を受けることもない。単に、レビューのリッチリザルトがグーグルの検索結果に表示されないというだけだ。

2. セルフサービング レビューの除外

2つ目は、“セルフサービング”レビューのリッチリザルトからの除外だ。セルフサービング (Self-Serving) とは、自社ビジネスに対するレビューを指す。たとえば、Web担当者Forumが、自身であるWeb担当者Forumに対してレビューすることだ。いわば自己評価に相当する。悪くいえば自作自演や自画自賛だ。

LocalBusinessOrganization(およびそのサブタイプ)の構造化データで、自社ビジネスに対するレビューを構造化データでマークアップしてもリッチリザルトの対象にはならなくなった。

また、自社で集めたレビューでなく、第三者が集めたレビューであったとしても、自社サイトに掲載すればセルフサービングレビューとなることも認識しておこう。

なお、公式アナウンスでは「セルフサービングのレビューを禁止」となっているが、あくまでもグーグル検索におけるリッチリザルトの対象から外れるというだけだ。ガイドライン違反だとして手動対策を受けることはない。schema.org の仕様上もセルフサービングのレビューはまったく問題ない。

もっとも、虚偽のセルフサービングレビューは当然よろしくない。ユーザーをだます行為なので、ガイドライン違反に問われるだろう。

3. nameプロパティの必須化

レビューを構造化データでマークアップする際には、name プロパティが必須になった。新規にマークアップするときには必ず使用しよう。既存の構造化データも点検し、name がなければ追加しておく。

今回の変更に伴うよくある質問とその回答が公式アナウンスに追記されている。誤解しやすい点もあるので、レビュー構造化データを実装しているサイトのウェブ担当者は必ず読んでおくように。

★★★★★
  • レビュー構造化データを実装しているすべてのWeb担当者 必見!

さよならFlash、一世を風靡したFlash、グーグル検索からもいよいよ除外へ
感慨深いものがある (グーグル ウェブマスター向け公式ブログ) 国内情報

グーグルは、Flashの検索でのサポートを今年中に終了する。Flashコンテンツはインデックスされなくなる。

かつては、動的なウェブページを提供するのにFlashはうってつけの技術だった。お世話になったウェブ担当者も多いに違いない。

ところがFlash は、セキュリティ上の問題や置き換わる新しい技術の普及により利用が減少しているし、多くのブラウザでは現在はデフォルトで無効になっている。2020 年には提供元のアドビもサポートを終える。

グーグル検索でのFlashサポート終了も、こうした時代の流れを反映してのことだ。感慨深いものがあるかもしれないが、実際に影響を受けるサイトはそう多くはないはずだ。

依然としてFlashでコンテンツを提供しているとしたら、 HTML5 などの標準のウェブ規格への移行を進めてほしい。

★★★☆☆
  • 古株のWeb担当者 必見!(ふつうの人は気にしなくていい)

海外SEO情報ブログ海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ

今週は、筆者が10月に米ラスベガスで参加したPubconカンファレンスのセッションレポートを2本ピックアップ。

ページ

この記事が役に立ったらシェア!
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

PDCA
「PDCA」は、Plan→Do→Check→Actionのループの略。 ...→用語集へ

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]