グーグルは、GAやChromeのデータを検索に使っていない
Web担当者に役立つ最新情報
グーグルは、GAやChromeのデータを検索に使っていない
公式見解は今も変わらず (John Mueller on Twitter) 海外情報
GoogleアナリティクスやChromeのデータを、グーグルは検索に利用しているのか?
たびたび出てくる質問だ。今回は、「ECサイトでのコンバージョンの多寡はランキング要因なのか」から始まったツイッター上でのやりとりで出てきた。
「こうしたデータは使っていないはずだが、グーグルの公式な見解を知りたい」としたツイートに対するジョン・ミューラー氏の最新のコメントを紹介する。
「GAやChromeを使っていない」という認識は正しい。それらのデータは検索には使っていない。
さらに言うならば、コンバージョンに影響する要因は(サイトやコンテンツの)品質以外にもさまざまありすぎる。
Correct, we don't use that. Also, there's a lot more to conversion than just quality.
— 🍌 John 🍌 (@JohnMu) March 2, 2020
公式な見解はこれまでと同じだ。グーグルはGAやChromeをランキング決定には使っていないとのことである ―― それを言葉どおり信じるか信じないかは個人の判断だが。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
グーグルSEOに精通するための最良の教科書、それは……
でもグーグル検索で結果を出す基本はユーザーを意識すること (金谷 武明 on ツイッター) 国内情報
グーグルSEOで結果をだしていくには、何をどのように学んでいけばいいのだろうか。
これは永遠の課題でもある。SEO関連の情報は、オンライン・オフラインを問わずさまざまな種類と質のものがある。あまりにも多いので、情報の正確性や情報の鮮度を判断できないこともあるだろう。
また、学ぶ本人の知識や経験によって必要な情報は異なる。そのため、だれにも共通する正解はないが、特に、SEOに取り組み始めた人に役立つアドバイスを紹介しよう。グーグル金谷氏によるツイッターでの発言だ。
Google ウェブマスター向け公式ブログ:Google のコア アップデートについてウェブマスターの皆様が知っておくべきこと https://t.co/r91tpCgz1A
— 金谷 武明 ★ Takeaki Kanaya (@jumpingknee) February 23, 2020
あるやり取りを見て、検索から沢山の方に読んで欲しいならこの記事の背景や「コンテンツの品質を自己評価する方法」の辺りを読んでいて欲しいなと。
誰に師事するのか、というのは僕がどうこう言うようなことではないですが、Google を意識しているなら公式情報は読むことを強くお勧めします。
— 金谷 武明 ★ Takeaki Kanaya (@jumpingknee) February 23, 2020
そしてそれは「Google を意識しなさい」と言っているのではなく、「読者/ユーザーに良いコンテンツを提供しましょう」という話を理解して欲しいのです。
世にあふれる膨大なSEO情報(正しいもの・正しくないものを含む)に溺れず、正しい方向に向かって学んでいくには、金谷氏が言うように、まずはグーグルの公式情報だけに焦点を当てるといい。公式なのだから間違ったことは書かれていない。内容も適宜アップデートされる(ただ日本語訳に時間がかかることもあるので、できれば原文の英語で読みたい)。
公式情報のなかでも次は必読だ。
- 検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド
- ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)
- Google 検索の仕組み
- 良質なサイトを作るためのアドバイス
- Google のコア アップデートについてウェブマスターの皆様が知っておくべきこと
そして、わからないことがあるときはまずヘルプセンターで調べることを強く推奨する。今のヘルプは非常に充実している。素性のわからない人がどんな情報をもとに書いたのかわからないブログ記事よりも、何よりもヘルプセンターを頼るべきだ。
ただし、金谷氏も2つ目のツイートで言っているように、ここで「グーグルの公式情報をまず参照」としているのは、「グーグルを意識する」ということではない。最終的にあなたが考えるべきは、潜在顧客・ユーザーのことだ。
グーグルの公式情報をきちんと理解できれば、金谷氏の言う「読者/ユーザーに良いコンテンツを提供しましょう」というグーグルの理念を自分ごととして捉えることができるはずだ。
- すべてのWeb担当者 必見!
逆SEO、カニバリゼーション、AMPストーリーSEO など2月のオフィスアワー
気になる質問だけでも視聴 (ウェブマスター オフィスアワー) 国内情報
2月のオフィスアワーが開催された。金谷氏とあんな氏が回答した質問は次のとおりだ。
- 検索結果に削除済みデータが反映されている(0:07:00)
- コーポレートサイトが逆 SEO を受けている(0:11:12)
- クロール頻度が下がったまま戻らない(0:14:28)
- Search Console のエラーが特定できない(0:16:30)
- カバレッジにCSSが上がってきた場合の対応(0:18:09)
- コーポレートサイトが逆 SEO を受けている(続き)(0:19:28)
- 検索順位に影響する「インタースティシャル」(0:21:13)
- サイト移転時に検索結果に表示されなくなった(0:24:02)
- ビッグワードの検索で怪しいサイトを見かける(0:27:03)
- Chrome UA のアップデート(0:30:56)
- カニバリゼーションとは何ですか?(0:31:55)
- 構造化マークアップの質問(0:37:58)
- 無事 AMP 対応できたのか?(0:42:22)
- 適切な AMP ページでない原因がわからない(0:44:14)
- 検索結果から AMP ページのみ非表示にしたい(0:49:13)
- AMP ストーリーのための SEO(0:52:24)
- 検索結果に引用されないようにする方法(0:53:36)
- 強調スニペットに表示させたくない(0:55:46)
- 別 URL によるモバイル対応の重複正規化(0:58:29)
- PDF ファイル内のリンクは影響を与えるか(1:02:56)
- YMYL のキーワードの検索結果(1:05:07)
- スパム行為の報告窓口(1:08:17)
数多くあるが、気になるQ&Aだけでも視聴しておこう(上に示した質問リストでは、それぞれの各質問が始まる再生時間にリンクしてある)。
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高品質コンテンツを作りたければグーグルを見るな、ユーザーを見ろ
ユーザー調査が役にたつ (Google Webmaster Central office-hours) 海外情報
グーグルが高品質とみなすコンテンツとはどのようなものですか?
いっこうになくならないこの質問にジョン・ミューラー氏がアドバイスした。
自分自身のサイトで「何が高品質」なのかは、自分がいちばんわかっているはずだ。グーグルが何を高品質とみなすかを気にかけるのではなく、
- 独自性があり
- 人を引きつけ
- 高品質
そういったコンテンツ(実際につくり、それら)が実際にサイトにあることをユーザーに示す必要がある。
原則をこのように諭したうえでミューラー氏は、具体的な方法論としてユーザーテストを勧めた。
グーグルのアルゴリズムを分析するよりも、オンラインでもいいし、直接招く形でもいいが、ユーザーテストをやるといい。「使いづらい」とか「ロゴがダサい」とかきつい意見を聞くこともあるかもしれないが、実際のユーザーからのフィードバックをもらうんだ。必ずしも納得できないこともあるだろうが、ユーザーからのフィードバックは非常に重要だし、サイトで考慮すべきものだ。
グーグルも検索結果でA/Bテストをやってユーザーの反応を常に調べているし、Search Consoleでも、新しい機能の導入に際してはユーザー調査を行っている。
「グーグルのアルゴリズムがきっとこんなふうに動いているのだろう」と推測するのではなく、私が言ったように絶えずユーザーを調べたりして、ユーザーに焦点を当てるべきだ。
最後にミューラー氏は、アルゴリズムを追いかけるべきではない理由を付け加えている。
グーグルのアルゴリズムは、ユーザーが求めるものを提供しようとして絶えず変化・進化している。したがって、アルゴリズムを追いかけるということは、いつも一歩遅れを取っていることになる。
ミューラー氏のアドバイスを端的にまとめる。
ウェブ担当者としてあなたがやるべき大切なことは、次のようなことだ:
グーグルのアルゴリズム分析ではなくユーザーに焦点を当てて
ユーザーが何を求めているのかを知り
それをサイトで提供する
あなたが本当にそのテーマに対して精通していて信頼できる情報を公開していることを、ユーザーにわかるようにする
常に変化するユーザーのニーズに合わせて、コンテンツを定期的に更新する
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複数の通貨を設定した構造化データをグーグルは認識するか?
1ページにつき1つだけ (Reddit) 海外情報
構造化データで商品情報などを扱うときは、複数の通貨を設定できる(円やドル)。だが、グーグル検索で利用されるのは1ページ(1つのURL)につき1通貨だけのようだ。
グーグルのジョン・ミューラー氏が次のように言っている。
私の知る限り、グーグルは1つのURLにつき1つの価格(情報)しか追跡しない。だから、複数通貨で記述してもうまくいかない。
<script type="application/ld+json">
{
"@context" : "http://schema.org",
"@type" : "Product",
"name" : "DELUX チョコレート",
"image" : "https://example.com/chocolate.jpg",
"description" : "甘さ控えめのおいしいチョコレート",
"brand": {
"@type": "Brand",
"name": "HOGE Choko"
},
"offers" :
[
{
"@type" : "Offer",
"price" : "3000",
"priceCurrency": "JPY"
},
{
"@type" : "Offer",
"price" : "25.00",
"priceCurrency": "USD"
},
{
"@type" : "Offer",
"price" : "22.00",
"priceCurrency": "EUR"
}
]
}
</script>
「1つ」というのは、検索結果に表示されるリッチリザルトでの利用に関する表現だと思われる。つまり、複数の通貨で金額をマークアップしていたとしても、リッチリザルトに出るのは1つということだ(おそらく先頭)。複数の国を対象にしているECサイトのウェブ担当者は知っておくといいかもしれない。
それでもインデックスする情報としては、構造化データに含まれる通貨をすべて認識し、ページの内容を理解するためには使われるはずだと筆者は考える。または、hreflangを指定して国別に固有のURLをもち、それぞれ適した通貨で価格情報を含めるようにするのが美しいのかもしれない。
- ホントに構造化データを極めたい人だけ
海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
FAQリッチリザルトのガイドライン更新とSearch Consoleの機能強化に関する記事をピックアップ。
- FAQリッチリザルトのガイドラインをGoogleが更新。同じ質問と解答の繰り返しを禁止
リッチリザルトのために作ったQ&Aっぽく見える乱用対策か
- FAQリッチリザルトを導入しているすべてのWeb担当者 必見!
- より多くのデータをSearch Consoleでエクスポート可能に、検索パフォーマンスの分析に有効な改善
たくさんの有益なデータが手に入るように
- すべてのWeb担当者 必見!
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