ダメなSEO会社と良いSEO会社、見分けるにはここをチェック【SEO情報まとめ】
「SEO会社の残念な現実」として、腕利きSEOコンサルタントのリリー・レイ氏が「ダメなSEO会社・良いSEO会社の見分け方」を教えてくれた。
前回から3週間あいた久しぶりのこのコーナーだが、今回はほかにも興味深いトピックが多い。
検索品質評価ガイドライン更新、ドメイン名放棄の罪、ニュースSEO、Discover、新しい構造化データ「コース情報」などなど、あなたのSEO力アップに役立つ情報を、今回もまとめてお届けする。
- ダメなSEO会社と良いSEO会社、見分けるにはここをチェック
- グーグル検索品質評価ガイドライン2023年11月16日版更新
- ドメイン名とペットは、買(飼)ったら最後まで面倒を見る
- DiscoverとニュースSEOの最前線: News & Editorial SEO Summit 2023レポート
- 11月のオフィスアワー: Discover掲載が激減、サーバーエラーと順位下落、インデックスされないなど
- 学習コース情報構造化データ: 授業やレッスン情報の新たな提示方法
- グーグル検索のアップデートでよくある質問とその答え
- グーグル、クロール頻度制限ツールを2024年早々に廃止
- 【悲報……ではない】モバイルフレンドリーテスト終了のお知らせ
- Bard 活用方法トップ10: 1位は「事実に関する調べもの」
- 「寄生サイト」について Google のゲイリー氏に独占インタビュー
このコーナー筆者の鈴木が、グローバル展開を考えているWeb担当者向けに、WOVN主催のセミナー「基礎から学ぶ、海外SEO勉強会」で12月14日に講演します。
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- セミナー詳細とお申し込みはこちらからどうぞ。
→ https://mx.wovn.io/event/20231214_globalseo
今週のピックアップ
ダメなSEO会社と良いSEO会社、見分けるにはここをチェック
自社に合った業者を見つけるのは簡単ではない (Lily Ray on X) 海外情報
残念ながら、SEO会社に関するこんな厳しい現実があります。
こんな始まりで、米国の腕利きSEOコンサルタントのリリー・レイ氏がSEO会社(SEO事業者)選定の難しさについて持論を語った。
レイ氏は、そもそも「検索トラフィック低下からの復旧を仕事としてちゃんとできるSEO会社はほとんどない」と言う。
Googleアルゴリズムの更新の影響を受けてサイトのトラフィックが急落した場合、すべてのSEO代理店やコンサルタントが原因究明や復旧の経験やスキルを備えているわけではありません(実際、ほとんどの会社が不十分であるのが現状です)。
いま目の前にいるSEO会社がどんなスキルをもっているのかを確認するには、まず実績や経験があるサイト規模や業種を聞くべきだと言う。
だからといって、彼らがダメなSEO会社だということではありません。
この分野は極めて特殊なスキルセットを必要とするのです。
あなたのサイトと同じジャンルのサイトで行った同様の実績や事例があるのか、彼らに尋ねてみてください。
さらに、検索トラフィック低下の原因を聞いたときの回答がこんな風だったら、望む成果をだしてくれるSEO会社ではない可能性があるとしている。
また、検索トラフィック減少に関して、
- ページスピード
- コアウェブバイタル
- タイトルタグ
- 404エラー
や、その他の個別の「戦術」が主な原因だと断言するようなSEOには、懐疑的になったほうがいいでしょう。
とは言うものの、「こんなことができます」「実績があります」と回答があった場合も、そのまま信頼できるとは限らないようだ。
さらに残念なことに、多くのSEO業者は、経験がないにもかかわらず、経験があるかのように言うのです。クライアント獲得はだれにとっても重要です。でも、このような嘘は問題を悪化させるだけです。
特に(トラフィックが下がってしまって)追い詰められているサイト担当者にとっては、嘘を見分けるのは非常に難しいでしょう。
レイ氏は、「不得意な分野を正直に言う」ところは良いSEO会社である可能性があるとしている。その背景にあるのは、マーケティングで重視される「インテグリティ(誠実さ)」だ。
ただ稀に、優秀なSEO会社やチームが、自分たちの得意分野と不得意分野を正直に伝え、必要に応じてより適任な人を推薦してくれる場合があります。このような誠実さは、真のSEOプロフェッショナルの証しだと言えるでしょう。
こうした「誠実さ」については、特にGoogle Discoverを対象とするときに強くでると言う。
Google Discoverについては、この状況はさらに顕著です。最近、多くのサイトでトラフィックが大幅に減少しており、中には完全にゼロになってしまうケースも珍しくありません。
Google Discoverにおいては、「トラフィックの減少は避けられないし、むしろ予期されるものである」ことを適切に警告したり免責事項を説明したりしないSEOプロフェッショナルや代理店は、巧みに事実を隠しているか、経験不足の可能性が高いと言えます。
A few unfortunate SEO truths: 🧵
— Lily Ray 😏 (@lilyraynyc) November 16, 2023
If your site was hit by a Google update, not every SEO agency/consultant has the necessary experience or skills to know how to help or get to the root of the problem (in reality, most probably don’t)
Doesn’t make them bad SEOs, it’s just…
筆者が言うのもなんだが、SEO業者選びは簡単ではない。「信頼できる・できない」はもちろんのこと、ある分野には秀でていても別の分野では実力がないという場合もある。
業者選択に際してはグーグル公式の提案も参考になる。
- SEOを外注するすべてのWeb担当者 必見!
グーグル検索SEO情報①
グーグル検索品質評価ガイドライン2023年11月16日版更新
ランキングには直接影響しないが、高品質コンテンツ作りの参考になる (グーグル 検索セントラル ブログ) 国内情報
検索品質評価ガイドラインの更新版を、グーグルが公開した。最新版の日付は2023年11月16日だ。
前の版からの大きな変更はないものの、細かな更新としては次のようなものがある:
- 「ニーズ対応度」の定義のシンプル化
- さまざまな種類のウェブページについてのガイダンスの追加
- ショート動画などの新しいコンテンツ形式を含む最新の例の追加
- 古く冗長な例の削除
- フォーラムやディスカッション ページの評価ガイダンスの拡大
あらためて確認しておくが、品質評価ガイドラインは、検索結果の品質を(人間の)評価者が評価するためのマニュアルだ。評価者の点数付けが検索結果に直接反映されることはない。
このドキュメントは、「グーグルが想定したとおりに検索結果の品質を保ててているかを採点する手順とルールを記載したもの」だと考えるのがわかりやすい。検索品質が想定どおりになっていなければ、グーグルは今後の検索システムの改善に評価者のレポートを参考にする。
直接反映されることがないとは言え、評価ガイドラインは、次のことを知る手がかりになる:
- ユーザーが求めているであろうコンテンツ
- グーグルが上位表示したいコンテンツ
関連性と品質が高いコンテンツ作りの参考になる。英語でありページ数も多いのだが、ChatGPTなどのツールも駆使して読んでみると、おおいに学びになるはずだ。
最新バージョンの検索品質ガイドラインはこちらのリンクからダウンロードできる。
- ホントにSEOを極めたい人だけ
ドメイン名とペットは、買(飼)ったら最後まで面倒を見る
不正利用されないために (web > SEO) 国内情報
サイト終了などで不要になったドメイン名を更新せず手放すと、第三者に悪用されかねない
こうした問題が、近年さらに増えてきているようだ。公的機関や企業が、サイトで使っていたドメイン名を契約更新せず放棄してしまい、そのドメイン名を取得した第三者がSEO・アクセス誘導・フィッシング・スパムメールなどに悪用するケースが増えているのだ。これは、本来のドメイン名所有者の信用を傷つけ、インターネット利用者にも被害をもたらす深刻な問題でもある。
NHKがこうした現状を報じ、辻氏も専門家の観点から見解を述べている。
辻氏は、自身のブログでも問題点と対策を共有した。
理想的なドメイン名管理は、ドメイン名を恒久的に保持するか、そもそも取得しないことだ。一時的なドメイン名取得や短期間の利用は避け、サブディレクトリやサブドメインを活用するなど、ドメイン名の数を最小限に抑えることが望ましい。
しかし、コストや管理上の理由、事業変更などにより、すべてのドメイン名を保持できないケースも現実には存在する。そのような場合は、ドメイン名処分に伴うリスクや影響を最小限にする手段として、次の3つのいずれかを辻氏は推奨している:
主要リンク元のサイトへ連絡し、リンクの削除または変更を依頼する ―― これにより、悪意のあるサイトへの流入を防止し、検索エンジンの評価にも影響を及ぼさずにドメイン名を処分できる。
301リダイレクトを1年間設定し、SEO価値を既存ドメイン名へ移行させる ―― 301リダイレクトは、古いドメイン名にアクセスしたユーザーを自動的に新しいドメイン名へ転送する機能だ。これにより、検索エンジンが古いドメイン名を認識し続けても、SEO的な価値は新しいドメイン名に引き継がれ、アクセス流入も維持できる。リダイレクトは1年間保持すれば、解除しても問題ない。
10年間ドメイン名をアクセス不可にする ―― 10年間アクセス不可の状態を維持することで、ドメイン名の記憶やトラフィックを自然と消滅させ、悪用される可能性を低減させることができる。
一度でも公開したドメイン名はインターネット上の資産であり、適切な管理が求められる(公的機関や著名な企業ならば、なおさらだ)。不要になったドメイン名を放置せず、責任をもって処分することで、健全なインターネット環境を維持していきたい。
2021年あたりで変わったグーグルの仕様などの情報もあるため、ぜひWeb担当者は元記事を隅から隅まで読んでおいてほしい。
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DiscoverとニュースSEOの最前線: News & Editorial SEO Summit 2023レポート
ニュースサイト特有のSEOの知見と経験を共有 (アユダンテ株式会社) 国内情報
ニュースSEOに特化したカンファレンス「News & Editorial SEO Summit 2023」が、2023年10月11日〜12日にオンラインで開催された。
ニュースメディアサイトのSEO戦略について知見や経験をSEO代理店や大手新聞社の講演者が披露したこのカンファレンスを、アユダンテのシュー・イニ氏が視聴し、ハイライトをまとめて共有してくれた。
概要は次のとおりだ。
メディアサイトのためのテクニカルSEO
SEO専門家バリー・アダムス氏は、メディアサイトにおけるテクニカルSEOの基本を解説した。次のような実践的なノウハウを説明した:
- インデックス速度の改善
- トピックオーソリティの最適化
- セマンティックHTMLの使用
- 内部リンクでのトラッキングパラメータ廃止
- 大規模言語モデルによるコンテンツ利用の禁止
ニュースSEOがどのように編集局へ影響を与えるか
ニューヨーク・タイムズ傘下のスポーツメディア「The Athletic(ジ・アスレティック)」のSEO部門副部長であるクローディオ・カブレラ氏は、
- SEO担当者の、記者や編集者との連携方法
- 効果的なSEO提案を行うための6つの秘訣
を明らかにした。記者ファーストなチーム作りや検索意図の的確な分析など、インハウスSEOチームには必見の内容だ。
自然検索からの流入を失わずにGoogle Discoverからの流入を獲得する
SEOスペシャリストであるリリー・レイ氏は、次の内容について講演した:
- Google Discoverで上位表示しているコンテンツの特徴
- Google Discoverとオーガニック検索の両立方法
コンテンツの鮮度やビジュアル要素の重要性、ユーザーの興味関心を喚起するタイトル付けなどが語られ、幅広いメディアサイト関係者に参考になる情報に溢れていた。
「煽り系のタイトル」「大見出しに答えを入れない」といった手法の、自然検索とGoogle Discoverの両方に最適化するテクニックなども興味深い内容だった。
News & Editorial SEO Summit 2023は、ニュースSEOの最前線に触れる貴重な機会になったとシュー氏は感想を述べている。参加者からは「メディアサイト運営にすぐに役立つ具体的なテクニックが学べた」「業界トップランナーの生の声を聞けてモチベーションが上がった」といった声が聞かれたそうだ。メディアサイト運営者は、具体的な内容を元記事で読むといい。
- ニュースサイトのすべてのWeb担当者 必見!
11月のオフィスアワー: Discover掲載が激減、サーバーエラーと順位下落、インデックスされないなど
車両リスティング構造化データやストリートビュー表示回数など珍しい質問も (グーグル検索オフィスアワー on YouTube) 国内情報
グーグル検索オフィスアワー(2023年11月)が公開された。あんな氏が回答した質問は次のとおりだ:
「車両リスティングの構造化データ」や「ストリートビューと検索結果の表示回数」など、過去になかった質問も取りあげられている。上記の質問リストでは、その場所から再生が始まるようにリンクしてある。興味がある質問から先に回答を確認してもいいだろう。
冒頭には各種アナウンスもあるので、初めから視聴できるように録画も埋め込んでおく
自分では解決できない問題があれば、こちらの質問フォームから送っておこう。次回以降のオフィスアワーで回答してもらえる。
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