Google検索変動: アフィ/レビューサイト没落 → EC/クチコミ躍進の時代か【SEO情報まとめ】
「Google検索で、製品レビューサイトやアフィリエイトサイトが検索上位から外れ、ECサイトやクチコミサイトが上位に来るようになった」リリー・レイ氏がデータを元に解説する、トランザクショナルクエリでの変動とは?
ピックアップしたレイ氏の情報以外にも大切な情報がたっぷり。「サイテーション」「ハッシュタグ検索」「6月のスパムアップデート」「指名検索シェアと実市場シェア」などなどなど、今回も、あなたのSEO力に役立つ情報を、まとめてお届けする。
- Google検索変動: アフィ/レビューサイト没落 → EC/クチコミ躍進の時代か
- サイテーションとは? リンクなしでも検索順位に効果アリ!
- 「ハッシュタグで検索」機能をグーグルが導入(日本独自!)
- 2024年6月のスパムアップデートをグーグルが実施
- テクニカルSEOの5つの質問に元グーグル社員がシンプルに回答
- グーグルの指名検索シェアは実市場シェアの先行指標になる?
- titleタグとh1タグは一致させるべきか?
- 新ドメイン名が検索結果に表示されない! どうすればいい?
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- hreflangを他のlink要素と同居させてはいけない
- GoogleからのSEOアドバイス:素晴らしいコンテンツが最優先、それを上手にプロモーションする
- PC向けサイトのSEOはモバイルファーストインデックスでは無視していいのか?
今週のピックアップ
Google検索変動: アフィ/レビューサイト没落 → EC/クチコミ躍進の時代か
ユーザーの検索意図の変化に合わせた調整か? (Amsive) 海外情報
Google検索でのトランザクショナルクエリでは、
- 製品レビューサイトやアフィリエイトサイトが検索上位から外れ
- ECサイトやReddit(レディット)のようなクチコミサイトが上位に来るようになった
こうした傾向を、米国の著名なSEOコンサルタントであるリリー・レイ氏がデータとともに報告している。
レイ氏によれば、2023年後半から2024年初頭にかけてのグーグル検索のアップデートにより、検索結果が大きく変化したという。コア アップデートやヘルプフルコンテンツアップデート、プロダクトレビューアップデートなどによる影響だ。
注目に値する検索結果の変化が、これらのアップデート後に生じた。トランザクションクエリに対して、情報提供型の製品レビューサイトが目立たなくなった。代わりに、アマゾンなどのECサイトやReddit(レディット)のようなUGC(クチコミ)サイトが上位に表示されることが多くなっているという。
レイ氏は、SEOツールを用いて2023年に製品レビューサイトやアフィリエイトサイトが上位表示されていたキーワードと、2024年の上位表示ページを比較した。
この分析により、2つの大きな変化が明らかになった:
レビューサイトからECサイトへのシフト
「製品レビューサイト」や「アフィリエイトサイト」の順位が下がり、代わりECサイトが検索結果の上位を占めるようになった。次のようなクエリで確認された:
- bird feeders(鳥の餌箱)
- laptops(ノートパソコン)
- towel warmer(タオルウォーマー)
- leather cleaner(革クリーナー)
- Christmas ball ornaments(クリスマスボール装飾)
レビューサイトからUGCサイトやソーシャルメディアサイトへのシフト
一部のキーワードでは、Reddit、Quora(クオラ)、YouTubeなどのUGCサイト(ユーザー投稿サイト、クチコミサイト)が上位に表示されるケースが増えた。次のようなクエリで確認された:
- toys for 2-year-old boys(2歳の男の子向けおもちゃ)
こうした変化は、以前は情報提供型の結果を返していた多くの商業クエリに対して、ECサイトとUGCを優先するようにグーグルが変わったことを示している。リリー氏は次のように結論づけている:
製品レビューサイトやアフィリエイトサイトは、オーガニック検索での露出が減少したため、トラフィック源を多様化する必要があるかもしれない。多様化の手法としては、次のようなものがかんがえられる:
- デジタルメディア
- PR
- ソーシャルメディア
- 動画コンテンツ
- ポッドキャスト
- 関連フォーラムへの参加
- など
米グーグル検索での分析なので、日本のグーグルにはそっくりそのまま当てはまらないかもしれない。しかし、おそらく日米で共通するだろう重要なことがある。それは、同じクエリであったとしてもグーグルが上位表示するコンテンツのタイプが変化するということだ。ユーザーの検索意図の変化に合わせているとも思われる。
この変化に対しては、既存のコンテンツを修正しても効果を期待できない。検索意図に合ったコンテンツを新規に作成するほかないだろう。あるいは、複数の意図に対応したコンテンツをあらかじめ準備しておくかだ。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
グーグル検索SEO情報①
サイテーションとは? リンクなしでも検索順位に効果アリ!
現代のSEOではリンクよりも重要!? (ボーディー) 国内情報
SEO専門家の住太陽氏が「サイテーション」について解説する記事を公開してくれた。前回予告したとおりだ。
SEOにおける「サイテーション」とは、「エンティティ」という超重要な概念に相当するモノごとへの、外部サイトでの言及を指す。たとえば、次のようなものだ:
- 企業名
- 店舗名
- ブランド名
- 製品名
- ウェブサイト名
- 人物名
サイテーションは必ずしもリンクを伴うは必要ないが、リンクの重要性が下がってきた現在のSEOにおいては、サイトの認知度や検索順位を大幅に向上させる可能性があるという。
サイテーションはさまざまな形態で発生する。たとえば次のような形態だ:
- 大手ニュースサイトでの言及
- ソーシャルメディアでの議論
- ブログ記事
- フォーラムでの投稿
有力なニュースサイトやウィキペディアのような信頼性の高いウェブサイトでの肯定的なサイテーションは、言及された企業や個人の信頼性と信用を高める。
グーグルの検索アルゴリズムにおいて、
- レピュテーション(評判)
- E-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)
が重視されるようになったため、サイテーションの重要性が高まっていると住氏は考えている。サイテーションは、レピュテーションとE-E-A-Tを評価するための貴重な指標になるのだ。
サイテーションがどんなものなのかとその働きは元記事で確認してもらうとして、ウェブ担当者にとって最も重要なのはサイテーションの獲得方法だ。住氏は次のような取り組みを提案している:
- 社長個人の業界や地域での社交活動
- オンラインおよびオフラインでの情報発信
- 広告活動や広報活動
- 話題性のある製品やサービスの開発
- ユーザー参加型のイベントやキャンペーンの実施
- 信頼できる専門家や専門家集団として名声の構築
サイテーションの獲得には時間と労力がかかり、必ずしも保証されるものではない。しかし、認知度の向上と検索順位の改善、評判の向上といったメリットを考えると、取り組む価値が十分にある。
- すべてのWeb担当者 必見!
「ハッシュタグで検索」機能をグーグルが導入(日本独自!)
新たな検索トラフィック源となるか (Google Japan Blog) 国内情報
ハッシュタグで検索する新機能をグーグルは公開した。日本独自の機能だ。
キーワードの先頭に「#」(※全角・半角を問わない)を付けて検索すると、そのキーワードのハッシュタグが付けられたコンテンツだけを対象にした検索結果を見ることができる。
たとえば、「#大谷翔平」のハッシュタグが付いた検索の結果は次のようになる:
ハッシュタグ検索の検索結果には、YouTubeの動画、Xの投稿、ニュースサイトの記事が含まれている。ソーシャルメディア投稿、動画、ニュース記事、ブログ記事などコンテンツタイプを問わず、ハッシュタグが付いていれば原則として対象となる。
クエリによっては、通常のウェブ検索に挿入されることもある
ハッシュタグ検索を日本で独自に公開した理由をグーグルは次のように述べている。
インターネットを利用する目的として、日本では諸外国と比べて、最新のトレンドや自分の興味や関心のあるトピックを深掘りして知りたいというニーズがより強いことが最近の調査でわかりました。そして、流行を調べたり、共通の関心をもつ人とつながる手段として、最近は「ハッシュタグ」がよく使われています。日本語は、単語の間にスペースが不要なため、より長い文章など表現力豊かなハッシュタグが使われています。例えば「#写真好きな人と繋がりたい」というような表現がよく見られます。
ウェブ検索とは異なりハッシュタグ検索では、個人のブログ記事やソーシャルメディアでの投稿も上位表示しやすい。信頼性や品質というよりも、新しさが重要視されているようだ。新たな検索トラフィック源として期待したい。
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2024年6月のスパムアップデートをグーグルが実施
サイトの評判の不正使用とは関係なし (Google Search Central on X) 海外情報
2024年6月のスパムアップデートの展開を、グーグルが6月20日(太平洋時間)に開始した。
本日、2024年6月のスパム対策アップデートをリリースしました。
完全な展開には最大1週間程度かかる見込みです。アップデートの完了次第、Googleサーチステータスダッシュボードにてお知らせします。
Today we released the June 2024 spam update.
— Google Search Central (@googlesearchc) June 20, 2024
It may take up to 1 week to complete, and we'll post on the Google Search Status Dashboard when the rollout is done: https://status.search.google.com/incidents/QdUeCQx3LRVbzQ3E7FiD
1週間ほどで展開完了予定とのことなので、このコラムが公開されることには完了しているかもしれない。状況はグーグル検索ステータスダッシュボードで確認できる。
どんなスパムをターゲットにしたのかについての具体的な言及はない。「サイトの評判の不正使用」に関連したアップデートかとも期待したのだが、そうではなく、通常のスパムアップデートだとのことである。「サイトの評判の不正使用」関連のアップデートでは、必ずアナウンスすることを約束している。すでに実施されている手動による対策に加えて、アルゴリズムによる自動対策が待ち遠しい。
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テクニカルSEOの5つの質問に元グーグル社員がシンプルに回答
動画をブログ記事に転換したrepurposeコンテンツ (株式会社JADE) 国内情報
「1分でわかるSEO Q&A」というショート動画のコーナーがある。JADEの長山氏がYouTubeで配信しているものだが、その内容をJADEがブログ記事でも公開した。
技術的なSEOに関連する質問(と、それに付随した追加質問)に対する回答を紹介している。今回の記事で長山氏が答えている質問は次の5種だ:
リダイレクト
リダイレクトの301と308の違いがわかりません! 恒久的なURL変更にはどちらを使うべき?
302も最終的には301扱いになることもあるって聞きました。そうなると恒久的、一時的の違いも究極的には無いってことですか?
XMLサイトマップとnoindex
XMLサイトマップを使う必要があるのは、どんなサイトか?
たくさんの商品を掲載しているECサイトなどで、一覧ページ(カテゴリページ)はSEOにおける「ターゲットキーワード」が被ることから、一覧ページ2ページ目以降をnoindexして、末端の商品ページのクロール・インデックスはサイトマップに任せる、といった対応をするケースをたまに見かけます。検索エンジン目線で、この判断を評価してください。
クロール
短期間(数時間から1日~2日)のクロール頻度を緊急に下げる必要がある場合、どう対処すればいいですか?
システムメンテナンスやシステムリニューアルの際は、ステータスコード503を使うのが良いと聞きました。robots.txtでも同じことが実現できるってことですか?
質の低い記事
質の低い記事にNoindexを施した場合、サイト全体の評価が向上することはありますか?
質の低い記事だけどページビューがちょっとだけあるので、似たページにまとめてcanonicalしちゃうという方法はダメですか?
クロールとインデックス
クロールされているのに、インデックスされないコンテンツは、どのように考えればいい? バグ?
以前のGoogleはとにかくたくさんインデックスしてくれる印象がありましたが、最近はそうでもないんですか?
長山氏は元グーグル社員であるから回答の信ぴょう性を疑う余地はない。全部の回答に目を通したい。
ちなみに、長山氏が動画を記事にしたように、同じ内容であってもコンテンツの配信方法を変えて公開するのは「repurpose(別用途利用)」とも呼ばれるコンテンツの上手な活用方法だ。ほかには、ポッドキャストやPDFなどへの変換も考えられる。長尺動画の一部を切り取ってショート動画にするのもいいだろう。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
ソーシャルもやってます!