SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」のフューチャーショップは、2020年10-12月の消費者による自社ECサイトの利用状況に関する調査結果を公表した。新たに自社ECサイトを利用した新規顧客は月平均72.53%増、客単価の月平均は4.31%増だった。
「futureshop」シリーズを利用している約2700店舗を対象に、2019年と2020年10月~12月の期間中、各月の注文件数が100件以上の店舗の中から500店舗を無作為に抽出。導入店舗におけるECサイトの利用状況を調べた。
注文件数の伸び
2020年10-12月における月平均の注文件数は前年同期比57.32%増。10月はパソコン経由で前年同月比59.49%増、スマートフォン経由で同89.37増と高い伸び率を記録した。2019年10月の消費税増税による一時的な消費の冷え込みが影響したと推測される。
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注文件数の変化
購入単価の変化
7月~9月の調査と同様、パソコン経由はスマートフォンより2割程度、購入単価が高い。「月別に見ると、12月にスマートフォン経由の購買単価が昨年同月比でやや落ちたものの、期間中はほぼ一定の値を示した」(フューチャーショップ)
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購入単価の変化
新規顧客利用状況
新たに会員登録した顧客の利用を新規利用と見なし、各店舗、注文件数の平均増加率を月ごとに調べた。なお、会員機能を利用していない店舗は、調査対象から除外している。
10-12月は月平均72.53%増と、継続してECの新規利用が増加した。2020年10月が他の月と比較して高い数字を示したのは、2019年10月は消費税増税による影響で買い控えが起こったためと推測される。
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新規顧客利用状況(件数)
決済手段の変化
決済手段では、利用された決済方法を「クレジットカード」「ID・QR決済(Amazon Pay、楽天ペイ(オンライン決済)、Apple Pay、PayPay)」「現金・その他決済(店頭払いや後払い、銀行振込やコンビニ払いなど)」の3つに分け、各月の総注文件数を1として集計した。
緩やかながらも現金の利用率は減り、クレジットカードやID・QR決済にシフトしている。また、決済方法を3つとも提供している店舗に限定した調査結果では、2020年は現金から他の決済方法に移行しており、ID・QR決済の利用率が現金を超えたことが読み取れる。
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決済手段の変化
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決済手段の変化(3種類の決済手段を提供している店舗だけに限定)
流通総額の伸び
「futureshop」シリーズの2020年10月~12月における流通総額は前年同期比52.51%増の451億円だった。
「キッチン・日用品雑貨・文具」が100.66%増だったほか、「インテリア・寝具・収納」が83.42%増となるなど、在宅時間が充実するアイテムが流通額を伸ばしている。
また、季節商材として「スイーツ」もECでの売り上げを大きく伸ばした。外出に気を使う状況だったことが影響されたとみられる。
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売り上げを伸ばした業種
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オリジナル記事:コロナ禍(10-12月)の自社EC利用はどうだった? 新規顧客は平均7割増、客単価は微増【フューチャーショップ調査】
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