広告の効果を見る基本的な指標――インプレッション数/クリック率/平均CPC
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この記事は、第6章「広告の効果を確認する 基本指標とレポートの読み解き方」の記事です。
管理画面で表示される指標の意味を知る
スポンサードサーチでは、さまざまな指標で広告の運用状況や効果を確認することができます。広告の問題点を把握するためには、各指標の意味を正しく理解していることが前提になります。スポンサードサーチの管理画面で確認できる指標を、順番に説明していきましょう。
「インプレッション数」で広告の表示回数を確認
まずは「インプレッション数」です。インプレッション数とは、広告が表示された回数のことです。
検索連動型広告では、広告が表示されてはじめて顧客をウェブサイトに誘導でき、成約を得られる可能性が生じます。インプレッション数が多ければ、広告の持つ潜在的な力も大きいと考えることができます。したがってPDCAサイクルに則って広告の改善を目指す場合、インプレッション数の多いものから優先的に着手するのが基本だと言えます。
インプレッション数を決定する主要因になるのは、キーワード、検索方式、予算の3つです。
キーワードは、「数」と「質」の両方が影響します。入札しているキーワードの数が多ければ、それだけインターネットユーザーの検索キーワードと一致する可能性が高まり、インプレッション数も増加します。また検索数の多い「ビッグキーワード」を用いることも、インプレッション数を増加させる方法の1つです。
検索方式は、「完全一致」だけよりも「部分一致」も選択したほうが、インプレッション数の獲得には有効です(部分一致を選択した場合は、完全一致と部分一致の両方が選択されます)。
また上限予算を設定している場合は、その予算に近づくように、表示/非表示の調整が行われます。予算枠を拡大すると、インプレッション数を増やせることもあります。
広告の品質に影響を与える「クリック率」
表示された広告がどの程度クリックされたのかを知るには、「クリック数」および「クリック率」を確認します。クリック数とは、広告がクリックされた回数のことです。一方、クリック率はインプレッション数に占めるクリック数の割合で、CTR(Click Through Rate:クリック・スルー・レート)とも呼ばれます。クリック率は下記の計算式で算出されます。
たとえばインプレッション数が1万回、クリック数が500回の広告であれば、クリック率は5%となります。
検索連動型広告ではいくら広告を表示したとしても、ユーザーにクリックしてもらえなければ効果は上げられません。ですからクリック数の多寡やクリック率の高低は、最も注目すべき指標の1つになります。
クリック率を左右する要因として考えられるのは、
- キーワードと広告との適合性
- 広告タイトルと説明文の訴求力
- 広告の掲載順位
の3点です。
キーワードと広告に強い関連性がある広告はユーザーにクリックされやすく、また訴求ポイントが明確であったり、他社の広告との差別化に成功したりしている広告も、クリックされやすい傾向があります。広告掲載順位の影響も大きく、掲載順位が上位の広告のほうがクリック率は高いと考えていいでしょう。
なおスポンサードサーチの掲載順位決定には、第2章で述べた通り、入札価格だけでなく広告の品質を示す「品質インデックス」がかかわってきます。そして品質インデックスを決める主要な要因の1つがクリック率です。クリック率を高めることは、品質インデックスの向上、ひいては広告掲載順位の上昇につながり、効率的な広告運用にも直結していきます。こうした面においても、クリック率は極めて重要な指標です。ただし、クリック率がいくら高くても、後述するコンバージョン率が低ければ、その広告には問題が潜んでいます。クリック率を見るときは、コンバージョン率との関係にも注意を払ってください。
広告のコストをつかむ「平均CPC」
広告1クリックあたり、平均いくらのコストがかかっているのかを示す指標が平均CPC(平均クリック単価)です。レポート画面では、キャンペーン、広告グループ、広告のほか、個別キーワードの単位でも平均CPCを確認することができます。また広告のコストもレポート画面で確認できます。
平均CPCは、キーワードの入札価格だけでなく、競合する広告の多寡(=キーワードの人気度)や品質インデックスによっても数値が変化します。
一般に検索数の多いビッグキーワードは、競合する広告も多いために平均CPCも高くなり、検索数が少なく競合する広告も少ないスモールキーワードの平均CPCは低くなります。また1語よりも2語以上のキーワードのほうが、平均CPCは低い傾向があります。
このほか品質インデックスの数値が上昇すると広告の掲載順位が上がり、結果として平均CPCが下落するケースもあります。
「1日あたりの広告費用効果レポート」などを用いて平均CPCと前述のクリック数のデータを2週間~1か月程度のスパンで比較してみると、大まかな広告効果を診断することができます。自社の広告が、次のどれに当てはまるのかを確認してみるといいでしょう。なおこの診断テストはオーバーチュアのウェブサイトでも行うことができます(図表6-2)。
クリック数 | 平均CPC | 広告の状況 |
---|---|---|
↑増加 | ↓下落 | 順調に広告効果を上げられている状態。広告の品質が高いため掲載順位が上昇し、クリック数も増加。平均CPCは下落した可能性が考えられる。 |
↓減少 | ↑上昇 | 根本的な改善が必要な状態。広告の品質が低いため掲載順位が低下している。その結果、クリック数の減少を招き、平均CPCが上昇していることがある。 |
↓減少 | ↓下落 | 見直しの必要がある状態。広告の品質に問題があるか、入札しているキーワードの検索数が下がっている可能性が考えられる。 |
↑増加 | ↑上昇 | 順調な状態だが、入札価格の設定が適切ではない可能性がある。入札価格や予算の見直しを行うことで平均CPCを抑えられるケースもある。 |
また平均CPCとコンバージョンとの関係を見ることも大切です。十分にコンバージョンを得られていないのに平均CPCが高い広告やキーワードは、余分な広告コストを発生させてしまいます。できるだけ早く改善する必要があるでしょう。
この記事は、スポンサードサーチの管理画面で確認できる指標を、順番に説明した記事の前編です。→「広告の効果を見る基本的な指標――品質インデックス/平均掲載順位/コンバージョン率/その他」を読む
この記事は、書籍『オーバーチュアスポンサードサーチ公式ガイド』の内容を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです。
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オンライン版で紹介する、キーワードの選定に必要な発想法や広告作成のヒント、また運用に必要なレポートの見方やパフォーマンスの改善に関する情報、費用対効果の改善などの実践的なアドバイスと併せて、手元に置いておけばオーバーチュアスポンサードサーチでのキーワード広告の大きな助けとなるだろう。
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