広告の効果を見る基本的な指標――品質インデックス/平均掲載順位/コンバージョン率/その他
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この記事は、第6章「広告の効果を確認する 基本指標とレポートの読み解き方」の記事です。
この記事は、スポンサードサーチの管理画面で確認できる指標を、順番に説明した記事の後編です。まだご覧になっていない方は、前編(「インプレッション数」「クリック率」「平均CPC」)を先にご覧ください。
広告の品質を表す「品質インデックス」
レポート画面の「広告パフォーマンス」では、登録している各広告(タイトル・説明文・URL)の「品質インデックス」を確認することができます。
品質インデックスは広告の品質を表す指標で、1~5個の目盛りで表示され、5に近いほど質の高い広告であることを示します。品質インデックスは、クリック率など広告の実績、オーバーチュア独自の広告パフォーマンス予測などさまざまな要素を考慮して決定されます。また品質インデックスの値は絶対値ではなく、他の広告との相対値で決まります。
品質インデックスをチェックする際は、インプレッション数やクリック数、平均CPCとの関係に目を向けるといいでしょう。インプレッション数やクリック数が多いのに品質インデックスの目盛りが2以下であるときは、広告の品質に問題があり、十分なクリック率を得られていないことが考えられます。こうしたケースでは平均CPCが高くなっているケースもあり、余分なコストが発生している可能性があるので注意してください。逆に品質インデックスが高い広告は、低い入札価格でも検索結果ページで上位の広告掲載順位を獲得できる可能性があります。
検索結果画面の1ページ目をキープ「平均掲載順位」
広告が検索結果の何番目に掲載されているのかを知るには、「平均掲載順位」をチェックします。Yahoo! JAPANに掲載の場合、画面上部の掲載位置には最大4本まで、画面右側の通常の広告スペースには8本までの広告が掲載されます。ユーザーのパソコン画面の解像度設定などによっても異なりますが、Yahoo! JAPANの場合、おおむね4~5位程度の平均掲載順位であれば、検索結果画面の1ページ目で、なおかつスクロールが不要な位置に掲載されていると考えられます。
掲載順位が検索結果画面の1ページ目と2ページ目以降とでは、クリック率に大きな差が生じてきます。予算との兼ね合いもありますが、十分なクリック率を得るためにはできるだけ1ページ目への掲載を目指すのがおすすめです。
なお掲載順位は入札価格と広告の品質によって決定されます。つまり掲載順位を上昇させるには、状況に応じてこのどちらか、あるいは両方を改善する必要があります。またいったん決まった掲載順位は、ずっとそのまま維持されるわけではありません。競合他社の広告の品質の変化やキーワードの入札価格の変動などにより、たとえ自社の広告に一切手を加えなかったとしても掲載順位がリアルタイムで上下することがあります。定期的にチェックするのがおすすめです。
広告効果を知る基本指標「コンバージョン率」
広告をクリックしてウェブサイトを訪れた顧客のうち、どの程度が購買、会員登録、資料請求などの成約にいたったのか。見込み客の成約数や成約率を表すのが、「コンバージョン数」と「コンバージョン率」です。このコンバージョン数およびコンバージョン率を把握することで、より精緻に広告効果を測定できるようになります。
コンバージョン数、コンバージョン率を計測するためにはコンバージョン測定タグを自社のウェブサイトのHTMLソースに貼り付け、スポンサードサーチのコンバージョン測定機能を有効にする必要があります。コンバージョンを測定すると、後述するCPAやROASなど予算管理に不可欠な指標も計測できるようになります。より効率的に広告を運用していくためにも、ぜひ活用してください。
コンバージョン率は、下記の計算式で算出します。
クリック数が1000回あり、そのうち30回が成約に結びついたとすると、コンバージョン率は3%になります。コンバージョン率はインプレッション数やクリック率とは異なり、「高ければ高いほどよい」と単純に考えることができる指標です。十分なインプレッションとクリック数があり、コンバージョン率も高い広告が優れた広告だと言えます。
またコンバージョン数やコンバージョン率がこれまでに述べた指標と異なるのは、キーワード選定の的確さや広告の訴求力よりも、むしろリンク先URLの設定やリンク先ページの品質によって数値が変動するという点です。クリック率に対してコンバージョン率が低いということは、自社のウェブサイトに見込み客を誘導したあと、そこから成約に至るまでのプロセスに問題がある状態です。リンク先URLは適切か、リンク先ページのコンテンツと広告の内容はマッチしているか、リンク先ページのユーザビリティなどを再度見直してみてください。
「1コンバージョンあたりのコスト」で予算を管理
1コンバージョンあたりのコストはCPA(Cost Per Acqusition:コスト・パー・アクイジション)とも呼ばれ、1コンバージョンを獲得するのにいくらの広告費がかかっているかを知るための指標です。レポート画面の「コスト」を、コンバージョン数で割って算出します。CPAを商品の単価や粗利と比べることで広告コストがかかりすぎていないかどうかを把握できます。詳細は第8章で解説します。
広告の費用対効果を知る「ROAS」
広告の費用対効果を知るための指標がROAS(Return On Advertising Spend:リターン・オン・アドバタイジング・スペンド)です。この指標は、次の計算式で求められ、広告費用に対してどの程度の売り上げを得られたのかをチェックすることができます。数値が高いほど、より効果的に売り上げを上げられていることを示します。
なおスポンサードサーチの管理画面に表示されるようにROASを測定するためには、売上額を設定済みのコンバージョン測定用タグをウェブサイトのHTMLソースに貼り付ける必要があります。ROASの利用法については、本書の第8章で解説しています。
広告効果の各指標に影響を与える要素
以上、広告効果を見る8つの指標を紹介しました。各指標が影響を与えるスポンサードサーチの要素をまとめると、図表6-3のようになります。
指標/要素 | キーワードの数と質 | キーワードと広告の適合性 | 広告の品質 | 上限予算 | 入札価格 | リンク先URL | リンク先ページの品質 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
インプレッション数 | ○ | ○ | ○ | ○ | |||
クリック数/クリック率 | ○ | ○ | ○ | ○ | |||
平均CPC | ○ | ○ | ○ | ○ | |||
品質インデックス | ○ | ○ | |||||
平均掲載順位 | ○ | ○ | ○ | ||||
コンバージョン数/コンバージョン率 | ○ | ○ | |||||
CPA | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
ROAS | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
この記事は、書籍『オーバーチュアスポンサードサーチ公式ガイド』の内容を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです。
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オンライン版で紹介する、キーワードの選定に必要な発想法や広告作成のヒント、また運用に必要なレポートの見方やパフォーマンスの改善に関する情報、費用対効果の改善などの実践的なアドバイスと併せて、手元に置いておけばオーバーチュアスポンサードサーチでのキーワード広告の大きな助けとなるだろう。
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