もしも、「デジタルカメラ」を比較検討するなら(前半:カシオのエクシリムを調べる)[第18回]
誰もが知っている有名サイトをエキスパートレビューしながら、「もし、アクセス解析するなら」どのポイントに着目するかを第三者的な視点から解説。アクセス解析を用いてサイトの改善を行うための仮説構築力を身につけて、自社サイト、クライアントサイトをアクセス解析する際に役立ててほしい。
木曜9時は「かってに解析!」ということで、毎週連載「有名サイト、かってに解析!」では、毎回1つの有名サイトを取り上げ、アクセス解析で実際に解析データを見る前に、あらかじめサイトの問題点やチェックポイントにあたりをつける方法を解説していく。
すでに連載を初めて4カ月が経つ。当初サイト間の比較はしないということで始めてみたのだが、やはり同カテゴリーのサイトはどうなっているのかを参考にするし、実際記事の中でも取り上げたことが何回かある。比較して優劣を決めるようなことは本意ではないが、同業種・同業態で複数サイトのユーザーインターフェースや表現方法を見ると参考になる点も多いことは間違いない。今回は少々趣向を変えて、同じ目的で複数のサイトを歩いてみようと思う。
ということで、今回のテーマはデジタルカメラを選定するという目的で、2つのデジタルカメラサイトを眺めてみた。1つ目は「カシオ」のデジタルカメラサイト、もう1つは「パナソニック」のデジタルカメラサイトだ(以下、カギかっこ付きで「カシオ」「パナソニック」と書くときは、企業名ではなく各サイトを指す。他のサイト、企業も同様)。カシオのデジタルカメラはEXILIM(エクシリム)シリーズ、一方、パナソニックのデジタルカメラはLUMIX(ルミックス)シリーズである。
今回はおもにこの2つのサイトを取り上げ、課題の抽出や考察を行うのだが、筆者はデジタルカメラ業界の各企業やサイトが直面している課題や戦略・戦術を十分に理解しているわけではない。あくまでもサイトづくりとしてどのような点に着目したらよいのかを重視して読んでいってほしい。
「カシオ」のファーストインプレッション
まずは「カシオ」の方から見ていこう。デジタルカメラのトップページは以下のようになっている(図1)。
図1が「カシオ」のデジタルカメラサイトのトップページだ。けっこう縦長にできている。ページ上方のグローバルナビゲーションの部分とパン屑リストのインターフェースは、「カシオ」のサイト全体で統一されているようだ。その下にメインビジュアルと、「ブランドコンセプト」「製品ラインナップ」「製品比較」へのリンクがある。
そしてその下に商品群4カテゴリーが配置され、同ページ内のアンカーへのリンクが張られていて、各カテゴリーの部分へ飛ぶことができる作りとなっている。その下部にはテキストリンクで、「製品一覧」「総合カタログ」「製品比較」「ソフトウェア」「ユーザー登録」と並んでいる。
その下に各機種のビジュアルを並べ、一番下には「更新情報」と「ユーザーの皆様へお知らせ」というコンテンツ配置となっている。
デジカメ選定の閲覧シチュエーションを想定
さて今回のテーマはデジタルカメラを選定するという目的であることは冒頭に紹介したが、具体的な選定条件と調べたい項目は次の通りだ。カメラとしてはズームが高倍率な点、高精細動画でなくていいけど動画撮影が長時間できる、お手軽価格のデジタルカメラが欲しいというニーズで購入する場合の、デジタルカメラの機種を絞りたい。
- 1,000万画素以上であること
- 光学ズームが10倍以上可能であること
- 動画撮影可能であること
- 動画撮影で1時間以上電池がもつこと
- お手頃価格かどうか
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